ひびき(日々記)
「夢を叶えて 夢になりたい」

2002年04月10日(水) 「しがさく」

飛び入りライブにいく

いつものごとくだ
聞いている人あり
唄う人おかまいなしに
喋りまくる人あり

「唄う」と「聞く」
その空気を解さない人がいても
誰も何も言わない

飛び入りに参加する人には
「聞いてもらえないのは歌い手のせい」
そんな暗黙の了解がある
ま〜、これはつまらないプライドかな

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ライブ後に話している時に
「フジタ君はどこの人?」と聞かれ
「滋賀県です〜。」と答えると

「なんや〜滋賀作か〜(笑)」

「滋賀作」

僕はこの言葉と付き合って
20年近い

高校進学と同時に
京都での生活が始まったが
某私立校に通う
滋賀県出身者の殆どが
きっとそう呼ばれていた

当時の僕らにとって
「滋賀作」という言葉は
立派な差別語だった

蔑称としてしか
その言葉は使われず
何かにつけて引き合いに出された

何にでも噛みつく年頃だったし
田舎モンである事に誇りなど見出せず
恥ずかしい気持ちしかなかったあの頃
「滋賀作」という言葉は
コンプレックスのなにものでもなかった

人間には慣れがある
事あるごとに「滋賀作」と言われ続けて
ついには受け流す事も覚えてしまった
逃避しているのは僕だけで
言葉を吐く相手の蔑視に変わりはなかった
でもそれが精一杯の処世術だった

年を経て今もなお
「滋賀作」は僕に何かとつきまとう
面白いもので逃避なんて感覚は
おかげさまで微塵もなくなった

愛称に変化したと言ってもいい

例え言葉を吐く相手に蔑みがあっても
むしろ蔑んだ相手が辱めを受けるくらい
平然として笑っていられる

根拠のない蔑みに
心を痛める必要のなさを
今は自覚しているって事だ

我ながら大したもんだな〜







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