分離は起こらなかった。
それが起きるほど酷くなかったのか
これであることに拘ったのか


から戻って
崩れ落ちるのは
          何?

分離は起こらなかった
それが起きるほど酷くなかったのか
これであることに拘ったのか
どちらにしろ
「私」は「私」で在った。

時を経るごとに
上澄みと澱程に分離して行って
いっそ分裂して別のものになってしまったら
よかったのに、と
七年の後にそう思う。
でもきっとこの傷は思い込みでついて
そう思うことさえも思い込みで
違うと叫ぶことも思い込みで
そう考えることさえも思い込みで

最近涙腺が酷くおかしい。
壊れ始めたのだろうかと思う程に。

分離は起こらなかった
それが起きるほど酷くなかったのか
これであることに拘ったのか
どちらにしろ
「私」は「私」で在った。

喉が張り付くのはきっと予兆。
この体はきっと約束を覚えているのだろう。

分離は起こらなかった
それが起きるほど酷くなかったのか
これであることに拘ったのか
どちらにしろ
「私」は「私」で在った。

それが足枷になるなんて、きっと思いつかなかったんだろう。
あと三ヶ月。
親をして言われたそれはきっと真実で
きっとこの目に映るのは虚無ばかりなのだろう。
いっそのこと誰か真実を吐きつけてくれれば
歪んだ世界を移すこの眼球を私は喜んで差し出そう。
2007年09月10日(月)

AGO。 / 走馬真人

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