揺蕩う胎児が見る夢は、

五ヶ月の胎児の腹の中には
人と変わらない臓器

機械があれば生きていける
それほどまでに近い、臓器

ボーダーは二十週

ヒトとモノの境界はドコだろう

使われない肺は腺状なだけ
一度空気を入れれば同じになる

胎の中で
カタチが出来ていくことの方が難しいのだと
知った

マトモに育つことの方が
奇跡なのだと。

ヒトとモノの境界はドコだろう

ボーダーは二十週

ボーダーは二十週

ヒトとモノの境界は、一体何処なのだろう

HCHOの中で眠る彼等は、一体どちらなのだろう
ゆらゆら
ゆらゆら
緩やかに溶けていくその中で見る夢は
きっと触れれば割れる、儚いもの、なのだ。
2008年02月11日(月)

AGO。 / 走馬真人

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