蒼穹に墜つ

子供、とアレを名付けた時点で
もう分離は始まっていたんだ。
何年前かも思い出せない昔のこと。

もう大丈夫
もう大丈夫
もう大丈夫
そうだろう?
病ませる灰色の空は此処にはないから。

四季を通しての青は私を病ませない。

もう大丈夫
もう大丈夫
もう大丈夫
もういないから
もう殴られる、その心配は無いから。

矜持と箱庭と暴力で
閉じていた目は
もう開いている

もう大丈夫
もう大丈夫
もう大丈夫
もう、子供じゃなくなってた、から。

手を伸ばせば何だって出来たんだ。
手を伸ばせば届いたんだ。
ただ、伸ばさなかった。
伸ばせないと思っていた。
それだけの話。

鳥籠の扉はもうとっくの昔に開いていたんだ。
子供を抱えるのと
子供でいるのは違う

もう大丈夫
もう大丈夫
きっと大丈夫

大丈夫
大丈夫
大丈夫
青の下で、生きていける

あの冷たい灰色はもうないから、きっと、大丈夫。

僕を
子供を
私を
あの人達を
俺を

許してもいい頃かな。
2008年02月16日(土)

AGO。 / 走馬真人

My追加