はれすぎたそら

今日の前橋は
見事なまでの晴天で

いつか
海に行って沈もうと
約束したのを
思い出した。

今から湘南に向かった所で
日は落ちてしまうだろうから
あたしは
家に戻って
床に転がり
青を眺める

いつか、秋に海に行こうと
二人で沈んで
それでも
浮き上がって息をしようと
繋いだ言の葉



結局
果たされることはなかったけど
今日は
沈むのにはもってこいの快晴で

戯言だったのかもしれない
何度も同じことを繰り返すあたしに
厭きた、頃合の


あたしはあの人を救えなかった
だからあの人はあたしを手放した
なんてことはない
いままで
自分が
してきたこと

呪ったら呪われる
傷付けたら傷付けられる
傷付いたから、傷付けたのか
呪われたから、呪ったのか
いまじゃもう分からないけど


あたしは
海に沈む夢を見ようと丸くなる
起きる頃には
いつも通り歌えるから



あの人となら
多分沈んでいってもよかったのに。
2008年10月10日(金)

AGO。 / 走馬真人

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