蜜白玉のひとりごと
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日曜日の夕方はたいてい家にいる。 そして、なんとなく毎週見ているテレビ番組がある。 「課外授業 ようこそ先輩」(NHK総合 18:10〜)だ。
様々な分野で活躍している人が、母校の小学校で、 後輩を相手に2日間の授業をする。 今まで見たなかで印象に残っているのは、 ジャズシンガーの綾戸智絵さん、メジャーリーグの吉井投手など。 今日の放送は、僧侶で芥川賞作家の玄侑宗久さんだった。
子どもたちは、知らない先生が来たりテレビカメラがあったりするせいで、 そわそわ落ち着かない様子だ。 そして、それと同じように、先生も少し照れていたり、緊張していたりする。
普段と全然違う授業、 「音楽」「体育」「国語」という枠にとらわれない自由な授業に、 子どもたちははじめのうちこそ戸惑っているけれど、 そのうちみんな真剣な表情で課題に取り組むようになる。
これが本当にいきいきとしていて楽しそうなのだ。 「子どもの持っている力ってこれだよ、これなんだよなあ」といつも思う。
先生の話はときどき難しい。 「人生とは、・・・」「心っていうのは、・・・」、なんだか哲学的な話になる。 小学生にははっきり言って理解できないかもしれない。 それでも、子どもだから、わからないだろうから、と 手抜きをしたり手加減をしたりしない。 そのときわからなかった話でも、そのうちわかるときがくる。 小学生のうちにそういう話を聞けたというのは、 考えようによってはとても貴重なことだ。 自分だけの辞書が、少し厚くなる。そういう感じ。
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