蜜白玉のひとりごと
もくじかこみらい


2002年01月13日(日) そのうちわかる

日曜日の夕方はたいてい家にいる。
そして、なんとなく毎週見ているテレビ番組がある。
「課外授業 ようこそ先輩」(NHK総合 18:10〜)だ。

様々な分野で活躍している人が、母校の小学校で、
後輩を相手に2日間の授業をする。
今まで見たなかで印象に残っているのは、
ジャズシンガーの綾戸智絵さん、メジャーリーグの吉井投手など。
今日の放送は、僧侶で芥川賞作家の玄侑宗久さんだった。

子どもたちは、知らない先生が来たりテレビカメラがあったりするせいで、
そわそわ落ち着かない様子だ。
そして、それと同じように、先生も少し照れていたり、緊張していたりする。

普段と全然違う授業、
「音楽」「体育」「国語」という枠にとらわれない自由な授業に、
子どもたちははじめのうちこそ戸惑っているけれど、
そのうちみんな真剣な表情で課題に取り組むようになる。

これが本当にいきいきとしていて楽しそうなのだ。
「子どもの持っている力ってこれだよ、これなんだよなあ」といつも思う。

先生の話はときどき難しい。
「人生とは、・・・」「心っていうのは、・・・」、なんだか哲学的な話になる。
小学生にははっきり言って理解できないかもしれない。
それでも、子どもだから、わからないだろうから、と
手抜きをしたり手加減をしたりしない。
そのときわからなかった話でも、そのうちわかるときがくる。
小学生のうちにそういう話を聞けたというのは、
考えようによってはとても貴重なことだ。
自分だけの辞書が、少し厚くなる。そういう感じ。


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