蜜白玉のひとりごと
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4日前の火曜日の夜、猛烈な風と雪にいつ東海道線が止まるかしれないとハラハラしながら実家へ来たのに、今日はうってかわって暖かく、着てきたコートもニットのタートルネックもまとわりつくように暑い。
妹と交代して東京へ戻る。外に出れば花も木も草も、ぼうぼう吹く春のなまぬるい風がうれしくて、くすくす笑いが止まらないかのように全身で揺れている。あちこちでつぼみがボンとはじける音が聞こえてきそうだ。
窓のむこう、木蓮、梅、梅、梅、菜の花。かすんだ空に白い雲。もっと遠くに飛行機雲。こだまはもうすぐ品川駅に着く。
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