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2008年05月23日(金) |
兵馬俑と言えば始皇帝、そして趙高 |
始皇帝と言えば、「馬鹿」という言葉を生んだ逸話が有名です。 始皇帝が中国の統一(注)を果たした後、彼には新たな欲望が生まれました。「永遠に皇帝として君臨したい。」 そして始皇帝は不老長寿オタクと化していきました。 アンチエイジングのためのサプリメントだと信じて水銀化合物を大量摂取して、かえって健康を害しはじめていた頃、もともと始皇帝本人の付き人的立場だった趙高が、始皇帝本人に代わり、権力を欲しい
ままにしていました。あるとき、彼はどれだけ役人が彼の言いなりになっているかをテストしてみることにしました。 そのテストとは、百官の集まる朝議の場で、鹿の絵を指差し「これは馬だ」と言い放つというデモンストレーションでした。「何を言うか、鹿であろう!」と言った、勇気ある正直者は処刑され、「はいはい。馬でございます」と揉み手で同調した者だけがお咎めなしに命拾いをしました。 これが「馬鹿」の語源と言われています。
ひるがえって今の中国を考えてみると、趙高に当たるのは勿論、中国共産党ないしはそのトップである胡錦濤。百官にあたるのは13億の人民です。 中国共産党はダライラマを指し「こいつは極悪人だ」と言い放っています。「何を言うか!」と言った者は特警に連れて行かれ、拷問され、「そうだ。極悪人だ」と同調する人民だけがお咎めなしとされています。
長野で、そしてミクシーの中で、中国の人と何度か議論しましたが、ダライラマを極悪人と言う中国政府の主張を鵜呑みにしている方がいました。日本には中国と違って万里のファイアーウォールなんてありませんので、真実を知りたいと思ったらいくらでも情報が手に入ります。ダライラマがどんな人なのかを自分で調べることも出来るのに、それをせずに中国政府の主張を繰り返す中国の方は、やはり殺されることを恐れているのでしょうか? それとも心の底から中国政府の主張を信じているのでしょうか? もし後者であれば、中国人は心底、人を見る目がないと言わざるをえません。 願わくば、勇気を出して声を上げて欲しいものです。中国国内での自由な言論の為に。そしてダライラマの写真を持っているだけで拷問にさらされるチベットのために。
(注)勿論、この当時の「統一」の対象にチベットは含まれていません。
<四川大地震>兵馬俑は震災被害なし―陝西省西安市
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