ことのてん末はこうだ。
仕事から帰るころにツトム氏と連絡をとり、
会う事にした。ま、このへんは週に一度みられるありふれた情景だ。
で、大阪に行っていると思われていたseriseriにも一応、
連絡をとってみる。すると返事はこうだった。
「今、沼津にいます」
まじっすか。割と近い西側にいてるじゃないっすか。
ということで結局いつもの三人で会う事に。ただ、一週間の出来事を
お互い話しているうち、車はどうゆうわけか東名高速道路に…
行き先も不明。清水インターで降りて、どうしようか〜なんて
いっているうちに静岡市内へ入る。どうにもこうにもならない三人。
結論。
「沼津で飲もうか」
seriseriはお酒がもともと飲めないクチなので、
（そしてツトム氏及び葉は、わりと酒が好き。わりと。ね。）
運転してもOK。ということで（どうゆうことだか）沼津にとんぼ返り。
その途中、ツトム氏にミカワから携帯に連絡が入る。
ミカワとは、葉と小・中・高と同じ学校だったという長い付き合いの
女だ。女だが美川憲一に髪型が似ていた為、中学校一年生のときに
「ミカワ」と命名された。ちなみに命名したのが、まだ葉とあまり
仲が良くなかったツトム氏。
ミ『入籍したよ』
葉「まじっすか！おめでとう！めでたいなあ。」
ミ『で、あとさ、妊娠してるんだ。三ヶ月』
葉「ええええ！そりゃダブルおめでただね！」
葉の割と身近な古い友人では初めて結婚・離婚・再婚・妊娠を
体験している貴重な存在だ、ミカワ。でも妊娠しているところは
想像できひん、ごめん。臨月の頃に是非逢いたいのう。
そんなこんなで電話は終わる。車は順調に東へ戻る。

沼津の北口にようやく到着した頃には土曜の夜ということもあって
繁華街にはそこそこの人が出歩いていた。車を泊めて、三人、
駅方面へ向かって歩き出す。パブやスナックが立ち並ぶ路地。
そこへ男が一人。囁くような声で、でもはっきりと言った。

「1万円ポッキリ。本番あり。追加無し」

一瞬、あたりを見回した。どう考えても葉たちに話し掛けている。
隣で肩を震わせるツトム氏。

普通、男二人女一人で歩いていて、ピンサロの呼び込みはしないだろう。
しかもホンバンって。葉にナニせいっちゅうんじゃ、ぼけ。

で、居酒屋でちびっと飲んで、（梅酒ね）駐車場に戻るときも
またリベンジとして同じ道を通り、同じ人に声をかけられた。
じっとこっちを観察してから声をかけているのにも関わらず。

もう、髪を短くするのは止めようと思う。