雨に濡れながら� 曽�雨降る街並み〜 - 2002年06月15日(土) 小雨が降る日は、よくあなたのことを思い出すの。 ケンカしながら、でも笑いながら、バタバタ走りながら帰ってたっけ。。 傘を持っていなくても、小雨なんだから、いいよね〜なんて、おしゃべりしながら帰って。木々の緑が目には優しく、吹く風がとっても肌には気持ちよかった。。何よりも染み込んでくる雨って気持ちいいと思うことを話した時に「俺もそう思う。なんか、俺もそう思ってた。」と笑っていたのがとっても懐かしい。 「早く走んないと、カバンが濡れるから、ほら〜!」 「カバンなんて自分は持ってないじゃないよ〜。」 「おまえのカバンが濡れるっつってんの。。」 ぐいって右手をつかみ、横断歩道を信号が赤になる寸前に走る癖。。今なんか、信号が赤になりそうな時なんて走ったりしないわよ。。。だって、今の付き合っている人は、赤になりそうなら次に渡ろうって言うタイプだもの。別に比べなくてもいいんだけど。あと、マクドナルドで食べて帰るときに、必ずポテトを私の鼻に入れようとワザとしてみたり、笑わせたり。。あれって、付き合っているうちに入るのかしら?特に好き、とか付き合うとかそんな流れなんて全然無かったからな〜。ただ、話していて楽しかったっていうか、一緒に見たり聞いたりすることの共感したり感動したりする部分がとってもよく似ていた。似ているというよりか、同じのことの方が多かった。だから気持ちがとってもくだけて、なかなか色々な人とすぐに打ち解けられないそのコロの私には、大事な存在だった。 「あたしね、紫陽花の花を描くの好きなの。」 「紫陽花って、花言葉は移り気だから、おめ〜みてえ」 「そんなコト言うなら、もう話さない。」 「冗談だよ。色んな色を持っていて綺麗だから、そんな色を出してみたいんだ?」 「何で言わないうちに言っちゃうの〜?」 「言いたいことを、伝えたい人になら正直に言うのは、俺と同じだから。」 「勝手に決めないでよ、あたしの考えてること。。」 「勝手に決めてね〜って。俺の考えてたことを言っただけだよ、バ〜カ」 「でも、こんなに綺麗な絵を描くなら、もっといろんな絵を描くといいぞ。。」 「・・・・・。うん・・・。」 暫く経つけど、紫陽花の絵はもう描かなくなってしまいました。今付き合っている人は「人間の描いた趣味の絵なんて、エゴを塗りたくっただけのことだ。」って言ったから。。もう自分の好きなことを好きっていうのが怖くなってしまったのかもしれない。何も言わないで居た方が、相手と衝突しないし、相手の好きなことをそうね、と笑っているほうが苦しくないの。いつの間にかそう思うようになってしまいました。悲しい話?でも、割りと悲しくはないのかもしれない。相手に合わせることは悪いことではないから。そんなに苦しいことでもないから。 でも、時々、何だか寂しい。。。違いすぎて、糸口が見つからないときもあるんです、今付き合っている人とは。だから、今だけせめて、小雨の降る日は輝雄君のことを思い出してもいいよねって、自分の胸の中の小さな思い出の引出しを開けてみたりするのも、罪にはならないんじゃないかしら・・・。 小雨の降る街並みは、そんなたわいもない、若い恋愛を思い出すには丁度いいから。誰も踏み込んで来れない心の中のキャンバスには紫陽花の絵や、あなたのことを思い浮かべて、ゆっくりなぞってみたって、罪にはならないんじゃ。。 〜 Fin 〜 -
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