Comes Tomorrow
ナウシカ



 「気分じゃないのよ、考え方なのよ!」

今週の木曜、月1のカウンセリングの日だった。
まず第一声「しんどいです」と、私は笑顔で訴えた。
「なんでしんどいのかな?」と、カウンセラーも笑顔で聞いた。

笑顔でこんな話をするカウンセリングも変な光景だろうけど、まあ〜笑顔で話せる余裕も出てきたってことかな?
最初の頃はまったくの無表情で、声も抑揚のない淡々としたものだったと思う。
私はカウンセリングで泣いたこともない。

カウンセリングを受ける前は、今回のしんどさが何なのか解ってなかった。
まあ〜引越しのことやら、いろいろ不安な要素はあったから、その辺からきてるのかなあ〜とは思ってた。
それをカウンセラーと私自身で探っていくのが、カウンセリングという作業…

私はここ最近、割と元気だった。
落ち込むことはあってムラもあったけど、それでも何とか日常生活はこなしてた。
悩んでる人を励ます余裕も出てきていた。
さあ〜頑張るぞという気持ちも湧くことが増えてきてた。
それでどんどん気持ちは高まってきた。
そして、その気持ちというものが一人歩きをし始めた。
そこについて行けないもう一人の自分がゼーゼーいい始めた。
でも、高まった気持ちは走り出したい。
(ちょっと待って)と言う自分…
(何してんの?早くこっちにおいでよ)と言う自分…
どんどんその差は広がっていく…

そして、もう一人の私が現れる。
(さて?どっちについて行こうか?…意欲溢れる元気な自分か、心に忠実なのんびり屋の自分か…)
好きなのは元気に輝いてる自分、楽なのは良くも悪くもマイペースな自分…
この二人もお互いを引っ張り合って苦しくなってきていた。
二人を取り持つもう一人もどうしていいか解らない。
上手く折り合いがつかない。

カウンセラーに助けを求める。
「100%を求めたらダメ! 完全主義はダメよ!」
「元気な自分を上に置くんじゃなくて、同じ位置にいて、もう一人の自分を励ましてあげたら? 
対等な立場でいないとしんどいでしょ?」

元気な自分になりたい、でも今の自分も認めてあげたい。
気持ちとは裏腹に体は動かない、頭だけがせわしなく動いてる。
100%頑張れない自分がいる。
外では比較的元気なフリ…うちでは何もせずダラケきってる。

「何もしないじゃなくて、できないんでしょ? 
そりゃ〜外でめいいっぱいエネルギーを使っていたら、疲れてしまうのは当然よ!
いらないところにエネルギーを使い過ぎよ! 
他でもっとそのエネルギーを使わないと…」
文字にしてしまうときつく聞こえてしまうけど、実際は柔らかい温かな声で話されるので、優しいいたわりを感じる。

頑張ろうと思う気持ちとは裏腹に、気分はどんどん落ち込んでいく。
元気がどうしても出ない。
自分を奮い立たそうとしても、抵抗する自分もいる。
どうしたら楽な気持ちで、元気に頑張れるのか?
その元気を長続きさせるには、どうしたらいいのか?
ストレス発散も、気分転換も下手くそな私…

「うつ病の人は気分気分と言うけれど、それは考え方なのよ。
気分が良くなれば動けるのにと言うけど、そういう考え方が気分を落ち込ませるのよ。
逆に言えば、考え方を変えることで気分もそう落ち込まなくなる。
100%じゃなくてもいいの。
悪いなら悪いなりに頑張るの。
70%、50%の自分でもいいの。
それなりに頑張るの。
みんながみんな100%頑張れてる訳じゃない。
今あるそれなりの自分で頑張ってる。
気分でやるやらないを決めるんじゃなくて、考え方を変えるのよ。」

私はずっと不思議に感じていた。
(どうして、みんなそんなに頑張れるの?)
(しんどいことはないの?)
考え方だったんだ!
私は、いつも元気ハツラツ100%の私を自分自身に求めてた。
そうでないと人より劣ってるように感じてた。
結果が出ないと思ってた。
0〜99%の自分を否定していた。
行動が0か100か(全か無の法則)になっていた。
うつ病が随分良くなってきて、自分に対する欲が出てきていた。

長年染みついたモノの考え方は訓練して直すしかない。
無意識にその癖は出る。
親から受けとったメッセージ…うつ病になりやすい性格…

原因が解ったら楽になった。
やれるような気がしてきた。
1〜100%の自分を褒めてあげよう。
認めてあげよう!
励ましてあげよう!
大丈夫だよと…

2002年03月18日(月)
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