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■あの娘
あの子が居ない空間に慣れている自分に驚いてしまう。 慣れたらおしまいだと思っていたのに。 いつまでも新鮮な気持ちを持っていたいけれど・・・?
実際は慣れていることに慣れて生きている。 あの子が今この場所へやってきたなら 空気が変わってしまうんじゃないかって 恐れている僕がいる。
まるでTVドラマの撮影を見ている様に みんなが遠くに見える。 どこかのもう一人の自分が 自分達を見ている様だ。
誰かが見ている。
もう一人の僕が僕を見ている。 少しづつこの不思議な感覚にも慣れていくんだ。 振り向いたら恐ろしい僕が僕を見ている。 振り返った僕が恐ろしく僕を見ている。
あの子がやってきたら 笑い出してしまいそうで怖いんだ とても。
だけど気持ちは慣れていく。
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