ネコヤシキ日笑
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女友達たちとランチ。
それだけのつもりだったが、午後から彼女たちが聴きにいくという講演会についていく。明日は私のほうの講演会。そちらの準備で、ひとつき以上、忙しい毎日だった。新聞に載れば今日も電話が入るはずだが、思いがけず静かな朝だった。きょうは、ぽっかりしたいな。なにか、違うものに触れたいな。あした落ち着いて振る舞っていられるために。
講演は、幸田シャーミン氏の「人生はアクション」というもの。 友達が最前列のかぶりつきの席をとってくれた。鮮やかなピンクのスーツを着こなして、拳をおだやかにだがしっかりと振りながら、謙虚に話される。それを目の当たりにして。教養的な話かと思ったが、意外にも今の私にとって示唆の大きいものだった。
たとえば ・合意の落とし穴 中途半端な、ニセの合意は、対立よりもたちが悪い。合意の質が問題。 本格的な議論がないのは、その課題に愛情がないから。 いいグループとは、ディスカッションができること。 いいサジェスチョンができることが貢献。 建設的な対立がたいせつ。あるていどの摩擦はたいせつ。 「アベリーヌ症候群」 あるグループダイナミクスの研究者が、妻の実家に行くと、義父が「みんなでアベリーヌまでドライブしよう」と言う。こんなに暑くて車の調子も悪いのに、じっとしていたいな、いやだなあ、と思うが、妻の意見次第で、と答える。妻は「いいわね」、義母も「お父さんの言うとおりにしましょう」というので、出かける。案の定、暑くて埃っぽくて、クーラーもきかなくて、着いた先ではあてにしていたレストランが休みで食事もロクでもなくて、帰ってくるとみんなぐったりしてしまった。周囲に配慮して「でもそれなりに楽しかったですよね」と言うと、義母は「私はほんとうは行きたくなかったけど、お父さんが行きたそうだったから」と、妻も「せっかくだから断ったらいけないと思って」と。 (こんなこと、あるある)
・真のリーダーシップとは、専門家に聞いても解決できない問題を、学習しながら解答を求めてゆくプロセス (人を引っ張ってゆくことではないんだ)
・24時間後…1週間後…1年後…10年後、成し遂げたいこと、なっていたい私、あと1カ月しか生きられないとしたとき、あと1週間…、0-10歳で自分がしたことで最も価値があると思えること それらを1分以内に書く。 自分と対話が済んでいることは、すぐに書ける。 自分と向き合って、ときどき心のゴミの整理をする。
・問題があるとき 遠ざかるのではなく近づいてゆくこと。 だが、往々にして無意識的に逃避行動をとる。 問題そのものを否定しようとしたり どうでもいい問題に夢中になったり だれかのせいにして生け贄をつくったり 個人と問題をごっちゃにして単純化したがったり
時間いっぱいまで質問に応えて、謙虚だが芯のある、華のある態度。
思いがけず収穫の一日。
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