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■ 【Short Story】
文庫本を開いて 過ごす 休日の午後。
外は 眩しいくらいの青空で
ベランダに出ると 日射しが 肌に刺さる程 強い。
もう 秋だというのに。
もうすぐ 買い物に出掛けた 彼が帰ってくる。
ドアが開いて 部屋の空気が 一瞬 歪む。
日射しのせい だけではない 明るさや
少し ヒンヤリとする 外気を纏って。
床に ガサッと音を立てて 幾つかの袋を 置くだろう。
でも その中身は 教えてもらえない。
コンタクトを はずした瞳には
幾ら凝らしても 霞んだ 文字の羅列。
泣ける小説を 選べば良かったと 少し後悔しながら。
2001年10月29日(月)
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