1st
どうして一番なんだろう?あなたは一番なんだろう?

2004年09月10日(金) ノライヌ

すごく久しぶりにpoeniqueを覗いてみる。
詩会を読む。
特に過去のログ周辺。

たぶん、もうここにはでれない。
これから先、こういう磁場の渦巻いてるような場所で
やりとりをできるようなスタミナが
僕の言葉には生まれてこない気がする。

枯渇してるんだけど。
以前のように、その枯渇に対して危機感がわかない。
書き手として終わってるのか。

枯渇?っていうのは適当じゃない。
体の中身が空っぽな感じ。
書きたいものがなくて、書きたい言葉が無くて。
いや、書きたいものはあるんだけどそれが切実なレベルじゃない。
つまり詩になるための理由がない。
実存とか肉体性?
僕が詩人としてここにいていい理由がない。

そしてそのことに危機感がない。
嫌だなあ、とか全然思えない。
ただ空っぽな感じ。
詩人としての自分がどこかへ歩いていってしまった。

どこにいるんだろう?
なんか、見知った犬がどこかへ行ってしまった感じだなあ。





「ジガバチの娘」

臍のうえ
私の中に虫がいて
ごろりと寝ころぶ
指のさき
ちくちくしている
虫がとれない
もう、何年も前から

飼い慣らしながら歩いてきた
死にぞこないの虫を
でもいつからか
私が奴隷で、虫が主人だった

まだ見たことのないお前は
きっと芋虫だ
私の肉に根を張って
毎日を眺めている

雨の匂い/風の速度/草の味
私は知らない
私の代わりに記憶してくれている

ジガバチが、私の母親だったらいい
豚のようなお母さんより
冷たくて、鋭い
いつかお前の母親に出会うことがあったら
私もジガバチの娘にして

ぷつっと
指の先が裂ける朝
そこから、息ができたら爽やかだろう
首筋にお前が
羽をそびやかし
一言も告げずに飛び去る

私の全てを抱えて、窓の隙間から出て行け
そのとき初めて
からっぽのじぶんで
この世界を記憶し始める


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