夕べは晩御飯の後にゃんこにはお留守番してもらって、キョンちと夜のお散歩をした。 いろんな話をしながら、 くっついてくるキョンちをかわすフリをしたりしながら、 家路へ向かう会社員達とすれ違いながら、夜の住宅街をあてなくてくてく。 「そういえば、こないだね」 「最近ね」
話しているうちに、キョンちは新しい会社の慣れないシステムの中でも、なんとなくキョンちを取り戻しつつあることが判った。 もう、磨耗しきって眉間にしわを寄せたキョンちではない。 安心した。
「ただいま」ってキョンちが言ってくれた。 「おかえり」って心から私も返せる。 久しぶりに泣けてきた。 もう大丈夫。
キョンちはやっぱり、キョンちで、 私もキョンちを好きな私に戻れた。 良かった。 ほんとに良かった。 [ちょきこ]
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