年上だ、なんだって、きっと関係ねぇと思うんスよ。
だって、アイツ、そんなこと気にしてる風でもねぇし。
いっつも先頭きって厄介ごとに頭突っ込んで。
面倒くせぇったらないっスよ。
・・・はぁ・・・。
まぁ、それがヤツの味だとは、思いますけどね。
例えばさ、年齢が逆転する魔法なんか、イイよね。
たぶんさぁ、年下なのがダメなんだよ。
相手にしてもらうには、やっぱ年上じゃないと!
・・・え?
うん、まぁ・・・シアワセ、だけどね。
ごめんね、なんていらないもん。
たださ、ちょっとだけ、会いたかったんだもん。
忙しいのなんかさ、知ってたもん。
だから別に大丈夫だもん。
・・・いいんだもん、別に。
少しだけ、泣けたんです。
『この日に、キミといれてよかった』って。
『何を言ってるんやろ』って、少し照れながら。
アナタの肩口に頭を乗せていた時でした。
こんなちっぽけなあたしに、
なんていうプレゼントをくれるのでしょう。
あの日、あの胸で泣いた。
もう二度と、誰かに抱きしめられながら泣く日なんて
来ないと、思っていた。
それが、・・・それが。
だから、泣いたんです。
『どうしたの?』って問いに首を振るしか出来ないあたしに、
『泣きたいだけ泣きなさい』っていうアナタのそばにいれて。
幸せで、少しだけ、泣けたんです。
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