あの頃私は。。。
来週の土曜日。
私たちは、結婚して半年になる。
でも、その日はシゴトの関係で
2人で一緒にいるコトは出来ない。
今日、ディナーに何気なく行った
お気に入りのレストランで
彼が「今日ここでお祝いしよう」と、言った。
彼の気持ちがうれしかった。
だから、奮発してコース料理をチョイス。
ビールと、グレープフルーツジュースで
乾杯をした。
半年、あっという間だったな。
そんなコトを話ながら、食事をする。
でも、その半年の間に
確実に私の居場所は、26年間慣れ親しんだ実家ではなく
彼の待つ小さなアパートになっていた。
たまに泊まる実家に、居心地の悪さを感じてしまう程に。
巣立つってこういうコトなんだなって、改めて感じる。
でも、それは彼との暮らしが順調な証拠。
彼と一緒で本当に幸せだ。
この気持ちがずっと続いていくように
これからも、彼を大切にしよう。
ありがとう。
あの頃私は。。。
今日は、御茶ノ水にある着付け教室の
入学式に行ってきました。
御茶ノ水。
あまり降り立つ駅ではないけれど
嫌いな街ではなかった。
でも。
駅の向こうに立ち並ぶ病院を見た時に。
思い出す。
はっきりと。
もしかしたら、いるかもしれない。
この街のどこかに。
今、逢ったら。。。
どんな顔をするのだろう。
忘れたい過去と、忘れちゃいけない過去が交錯する。
私は、くるっと病院に背を向けて歩き出す。
もし逢っても。
私は動揺したりしない。
やっと見つけたささやかなBIGな(by まろ)幸せ。
私の一番大切なもの。
絶対に気付かれたりしない。
必ず、私が守るんだ。
あの頃私は。。。
きっと、こんなこと初めてかもしれない。
丸1日、1度の連絡もなく
もうすぐ明日になろうとしている。
今日の私のシゴトは、とても朝が早く
現場も実家に近かったため、実家に前泊させてもらっていた。
そして、先ほど帰宅して
明日の朝食の準備と、洗濯をしている。
私が家を出る頃、彼はまだ夢の中で
彼が起きた頃、私はもうシゴト中で
私のシゴトが終わった頃、既に彼のシゴトが始まっていて
彼が帰宅する頃には、私はもう眠っている。
理由はハッキリしている。
シゴト。
それだけ。
だから、不安になるコトは何もない。
でも、寂しい。
いつも、何かある度に連絡を欠かさなかったから。
初めて。
私は、この家で1人の夜を越えようとしている。
明日目覚めれば、隣には彼が眠っているはず。
早く、明日になれ。
でも。
今、彼からメール。
もうすぐ帰ってくるって☆
あの頃私は。。。
ココロが離れた時の彼は、きっとこんなカンジ。
そう、感じる出来事がありました。
私が、約束の時間を30分も過ぎて
彼のクルマを路上で待たせてしまったのです。
その時の彼の態度は
機械的で冷たく
私への気持ちなど、全くなくなってしまったように見えました。
目も合わせず、ニコリとも笑わない。
私は、自分がしたことも忘れて
彼を失うことが怖くて
ココロが痛くて、泣き出してしまいました。
私はいつも、彼に甘えているのです。
彼は、私の
ふかふかのお布団なのです。
彼がいつも、ニコニコ笑っていてくれるから
何でも許されるのだと、勘違いしていたのです。
でも、彼も人間です。
いつもは穏やかな彼だって、時には
どうしても許せないことが、ある。
結局、彼の冷たい態度は
夢中になると時間を忘れてしまう私への
お仕置きのためのもので、
彼の気持ちが遠ざかったのではなかったのだけれど
彼を失うこと。
それがどんなに辛いことなのか
身に染みて解りました。
本当に、ごめんね。
あの頃私は。。。
彼は、微熱が下がりません。
私は、午前中はシゴトに行ったけれど
様子を見て、帰ってきてしまいました。
行くはずだった習字もサボって。
昨日干せなかった布団を干して
コタツ掛けもしまって
洗濯もした。
彼は重たい程に布団をかけて、汗をいっぱいかいて
何度もパジャマや下着を取り替えて
それでも、下がらない。
今までの疲れ。
食生活の乱れ。
全部、私がいけないような気がしてくる。
今日、いつもは彼が全部やってくれたことを
全て自分でやってみて、彼がしてくれていたコトが本当にありがたいと感じた。
彼が元気じゃないと、とても困る
私の生活。
でも、私が病気になっても
誰も困らないかもしれない。
何ごともなく、普通の生活を送ることができるだろう。
つまり
私は、こんな妻。
彼の看病も満足に出来ず
夕食の仕度も実家任せで
何のための妻なんだろう。
何も、支えられない。
ただ、彼と一緒に
住まわせてもらっているだけ。
あの頃私は。。。
今日のは、彼です。
朝から、お腹が痛いとは言っていたのです。
でも、ご飯も普通に食べられたし
掃除もいつも通りにこなしていました。
そのあと、また布団に入ってしまったので
いつものサッカー観戦に行かないのかなと思ったら
ちゃんと間に合う時間に起きて、出かけていきました。
夜は、彼の家族と食事に行くことになっていました。
でも、サッカー観戦から帰ってきて
また布団に潜り込んでしまったのです。
「なんか寒い」
彼が言いました。
計ると、熱が38度近くまで上がっていました。
当然、今夜の約束はキャンセルです。
彼のご両親が、お見舞いに
今日のおかずと、明日の朝ご飯を買ってきてくれました。
そして、明日も調子が悪いようなら
実家で預かるから、私はシゴトに行ってもいいよと言ってくれました。
ホントに助かります。
彼はシゴトに行く気だけれど。
今日は、ぐっすり休んで
早くよくなってほしい。
今思えば、
金曜の夜から、僅かな時間も逃さず眠っていた彼は
物凄く疲れていたのだと思います。
10月から今のシゴトに移って、覚えていないことも山ほどあるだろうに
教えてくれていたセンパイは4月で異動してしまった。
急に忙しくなって、土日も出勤する有り様なんだもの。
休んだら、いずれ自分の首を締めることになる。
それが解っているから、休めない。
私に手伝うことは出来ないから、こんなこと言う資格もないんだろうけれど。
何も考えなくていいから。
元気で、ずっと一緒にいようよ。
あの頃私は。。。
2002年04月06日(土) きぬ@急に謎に思ったこと。
今日は、実家でご飯を御馳走になった。
その帰り道。
ビールを飲んだ彼に変わって、私が運転していた。
夜遅く、ゆったりとした直線道路で
のんびり走っていた私たちのクルマは
黄色のシグナルで、余裕を持って停車した。
ルームミラーに、ちらっと目をやる。
そこには、全く減速しない軽自動車のブレーキを
慌てて踏むおばさんの姿!!!
髪を振り乱した様子が、緊急を物語っている。
ぶつかる!
本当にそう思った。
少しだけ、クルマを前に出す。
ぞわっと、身震いがする。
クルマは・・・、ぶつからなかった。
ほっ。。。
よかった。
でも、何が起きるか
本当に解らないって、思った。
一瞬一瞬を大切にしないと。
後悔しないように。
あの頃私は。。。