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■ 桜の木の下でお別れを。
あの日、そうですね2月下旬から始まった私の狂想曲も今日で終わりを迎えました。 約半年。 短いようで長かったです。 喧嘩もしました。 一緒に笑ったり、喜んだりしました。
であったころの彼女は、すぐにべそをかくような子で、いつも私が彼女を連れまわしているような感がありました。 一緒にシャクラミで、さそり・スライムを倒してお金を稼いでました。 一緒にソロムグでビークを倒して、二人で座り込んだりして、笑いながらお金を稼いだりもしましたよね。 今考えれば、本当にはした金で、非効率的な金策だったけど、あのときの二人にとって……私にとってはかけがえのない時間でした。
リフレがまだ高いとき、二人して知り合い集めて薬品も持たずにBCに直行して全滅とかもしてましたよねw HNMLSを今、率いている二人がそんな馬鹿なことをしていたなんて誰も思わないでしょうw
ジュノの下層で夜中に「今からレベル上げ行きます。詩人と赤です。一緒に行きたい方tellください」とシャウトして、真夜中だというのに信じられないくらいtellがきて、二人で楽しいねwって笑ってました。 君はいつもサポ狩人の赤魔道士で、考えてみるとあのときからダメージ狂だったのかもしれません^^ サイドで600とか出して、とても嬉しそうにしている君を見るのが幸せでした。
大喧嘩をして、一ヶ月喋らない時間もありました。 今思い出しても心が苦しくなる出来事です。 あのときの日記、読み返すだけで涙も出てきてしまいます。 でも、それでも二人で寄りを戻して、君に誘われてHNMLSに入りました。 それが5月の出来事でした。
6月、HNMLSのリダが音信不通になり、君が友達の病気で帰らぬ人となりかけ、新HNMLSの設立、私が臨時のリーダーになり……あの6月は本当に忘れられません。
7月にはいって、もう会うことは出来ないと思っていたあなたと再会できたことは多分、あの喧嘩の後の仲直りの次くらいに嬉しかったです。 あなたの言葉、本当に嬉しかった。 ……ずっと、この幸せが続くと思っていました。
8月、麒麟を倒し、LS自体が軌道に乗り始め、私自身も安心してそれを見ていられました。小さな喧嘩はたまにしてましたが、それはコミュニケーションの一環であって、なんの障害にもなりません。 ……8月28日。 オプチツアー、私はちょっと遅れてログインしました。 みんなはもうツアーに出かけていて、他のlsと合同だったのですでに4ptいると聞き、空にでも出かけようかと思いまいた。 「Cさん、二刀流でドレスかっこいいね^^」 「まねw」 ……多分、何気ない言葉だったのでしょう。 LS会話から流れてきたその言葉を他の誰もは何も思わないのでしょう。
ドレス? なんで? 二人で繭取りいって、また行こうねって約束したじゃないか。 競売で買ったら、破談だからねって行ったのはどこの誰だ?
すぐさま、tellをいれました。
「うん、買ったよ」 どうして? 「ほしかったから」
……言葉も、やる気力もうせた私は何も告げずにログアウトをしました。
何時間かあとにログインして彼女にtellしました。 ちょうど、サンドに二人ともいて彼女は競売にいました。 ……純白のドレス姿で。
ドレス、似合ってるよ。
返事はすぐになくて、「ん?」とかなりの間をあけて返ってきました。
どうして俺が怒ってるか、わかってる? 「どうして怒るの?」 君はやっぱり何も分かってないね。 「最初に自分が見れなかったからって、すねてるだけでしょ」 違う……。 「あのね、私を安っぽい女と一緒にしないで」 最初がいいとかそういうんじゃなくて、なんで俺に一言でも断ってくれなかったんだよ。 「一番じゃなかったら、私の価値が落ちるの?」 そんなこといってないだろ……なんで買う前に一言、買った後でもいいなんで俺に言ってくれなかったんだよ。 「欲しいから、買っただけだよ」 買ったら、縁を切るって言ってたのどこの誰だよ……。 「貢がれたら迷惑」 貢ぐとかの話じゃなくてさ…一緒に繭取りとかしたじゃないか、また行こうって約束したじゃないか。 「いけるわけないじゃん、二人とも忙しいんだし」
私はもうこのとき、何を言っても自分の気持ちなんて理解されないのだなと確信に近いものを感じていた。
繭は、使った? 「使わないよ、まだ倉庫にある」 ……。 「私にとって今興味があるのはLSだけだから、もし来ないんだったらお終いだね」 お終いって、どういうこと? 「私とこーしゃんの縁」
…脅しか? その「脅し」とも取れる言葉に私は彼女という人間の底を見てしまった気がした。
誰のせいで行かなかったと思ってる? 「そっか、もう来るきないんだ」 どうしてそう取る? お前のせいだろ! 俺はあのLSが好きだしずっと一緒にいたいって思ってるよ、でも君はあまりにも思いやりがなさ過ぎる。
その後、私と彼女はリーダー論、LSへの思いやり等を言い合った。 3時間くらいずっと言い争っていた。 それでもどうしても彼女のことを信じたかった自分は彼女に言った。 チャットというのは誤解を招きやすいものであると私は常々思っていたし、まぁ私自身に彼女を信じきれない部分があったこと、彼女が実在の人物であることを知りたいという思惑があった。
――電話、してもいいか?
私は「彼女」という存在を確かめたかった。 本当にこのまま信じていいのかどうか、ここまで裏切られてきてもまだ「彼女」を信じるきっかけを求めていた。
「はぁ、それじゃああんたネットストーカーと変わらないでしょ」
そう冷たく言われた。 少しの間をおくこともなく、私は彼女に言う。
そうだね、そうかもしれないね。 君は俺をその程度の人間だって思ってたんだ。 じゃあ、もういいよ、もう。
「疲れた、寝る」
俺の言葉を聞き終わることもなく、彼女はログアウトをした。
次の日、私はLSで彼女にLSキックの要請を自らした。 彼女は「自由意志だから、勝手に捨てて」といい続けていた。
最後のお願いくらい聞いていただけませんか?
「……そうだね、こーしゃんがんばってきたもんね、今までお疲れ様でした 」
その言葉で私はキックをされた。 ウィンダスの森の区。 彼女と見ていた桜の木の前で私は彼女にキックをされた。 別れの場所にはもってこいだった。 いやなことがあると来る場所。 私の大切な場所。
涙もなく、私はぼんやりと木を見つめていた。 ――なんでこんなことになったんだろう。 ずーっとそうやって座っていた。 それが朝のことだった。
日も変わった時間、彼女が森の区にやってきて、私に手を振った。 私はぼんやりしていてそれに気付くこともなく、あとでそのことを知った。
メッセージで「私はあなたのことを親友だと思っていました。そうなれなくて申し訳ないです」と殊勲な言葉が送られてきていた。 ……私は今でもそのメッセージを消すこともなくとってある。
今、私は新たなLSを作ろうとしている。 実際は作れるような気力も今の私にはない。 一人っきりでぼんやりと昔の思い出を桜であった木の枝を見て、思い出しているほうがお似合いだ。 きっと今彼女のほうが辛いかもしれない。 彼女の元に残してきた仲間のほうが辛いかもしれない。
ぼろぼろになった私には今はどうすることも出来ないんだよ。 本当なら支えてあげたい。 最後まで一緒にいたい。 ……ただひたすらに私は、HNMを、ドレスを、そして自分自身を恨まずにはいられなかった。
疲れたんだ。 ゆっくり休ませてください。 ああ、心を休ませてください。
2004年08月31日(火)
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