2005年03月30日(水) |
****月の居ぬ夜**** |
瞼で抑えきれぬ想い
仲間を引き連れ
ひたひた
闇へ飛び立つ
この痺れ
この痛み
明日の曇天に叩きつけ
ワタシは歌おう
月の砂漠を。
青い扉の向こうには
かなしみ病のひとが在ります。
毎日毎日 涙が出る。
もう、お部屋は水浸し。
このままでは
彼女は涙に溺れてしまうから
僕はここまでやってきました。
つまさきをぎゅっと折り、
舌の奥がちくちくするので
ぎゅっと目を閉じて、
あちらに何かを言われる前に
こちらは一刻も早く、
本当のことを、言わなければいけないのです。
トントントン
「なにかごよう?」
襟を正し、髪をなでて
すこし大きくなった心持ちで
いざ!
「はじめまして。こんにちは。
僕はもうひとりのあなたです。」
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