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りょうちんのひとりごと
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2016年08月31日(水) ■
Vol.844 ヤママユガの恐怖

おはようございます。りょうちんです。

【ヤママユガ】チョウ目ヤママユガ科の大型の蛾。北海道から九州に広く分布。成虫は目玉状の紋様があるハネを広げると15�僂砲發覆襦2�褐色または茶褐色で8月から9月頃にかけて多く見られる。「天蚕」とも呼ばれる。
小学生時代、俺は2学期が始まるこの季節が嫌いだった。通学路のあちこちに大きな蛾が大量にいたからである。電信柱、ブロック塀、アスファルトの上。何十匹と見る蛾は気持ちの悪い目玉の紋様を背負い、灼熱の太陽の光を受けてもハネを広げたままでんと鎮座して、近くを通り過ぎるのが怖くてたまらなかった。夜に街灯のまわりをびらびらと不器用に飛ぶ姿を見てからは、今はじっと動かなくても突然自分に向かって飛んで来たらどうしようと不安ばかりが募った。
弟と一緒に百科事典を開くと、そこには俺らを恐怖の底に陥れた実物大の写真が載っていて、ヤママユガという名の蛾だと判明した。当時の俺はカブトムシやクワガタやセミやトンボなど夏の昆虫は喜んで捕まえていたくせに、このヤママユガは見向きもしなかった。珍しいアゲハチョウの仲間などいろんな種類のチョウを捕まえて夏休みの自由研究で昆虫採集をした同級生も、その中にヤママユガは含まれていなかった。きっとヤママユガは誰からも嫌われていたんだと思う。
そんなある日、俺はヤママユガを踏んづけてしまう大失態を犯す。しかもビーチサンダルで。その瞬間ヤママユガはバサバサとハネを動かし、俺のかかとにあの気持ちの悪い紋様のハネが触れてしまった。猛毒の鱗粉にさらされた足はみるみるうちに赤く腫れただれ、ひどい痛みで大変なことになるとパニックになった俺は、泣きながら走って帰り速攻で風呂場に駆け込んで足を洗った。
今回のひとりごとを書くにあたり、ヤママユガについていろいろ調べたのだが。どうやらこのヤママユガ、毒は持っていないらしい。確かにあのあと、足が腫れたりかぶれてただれたりした記憶はない。むしろ繭からは良質の絹糸が作られ、飼育もされる良い蛾なのだそうだ。見た目の気持ち悪さからヤママユガの恐怖に怯えていた俺だったが、今なら改めてじっくり観察してみたい。だがここ十年以上、ヤママユガを全然見かけなくなった。どこに行ってしまったのだろうか。