ちょっと昔、そこはこう呼ばれていました。 白ロシア。 今は、一つの独立国家になっています。
※※※※※
そこからお客様がやって来た。 七味屋氏は、朝から彼らのアテンドで不在である。 未だ体調不良のコージ苑は自宅待機。 またもや映画を観たり本を読んだりして過ごす。 お前は他にやること無いのか。←無い
夕食だけご一緒した。 L国料理のレストランである。 コージ苑も久しぶりだったので、これは嬉しい。 お客様3名、店の内装に感心し、ビールに感動し、料理にうなる。 七味屋氏は、そんな3人の様子にご満悦。
…L国いいでしょ、って普段なかなか威張れないもんね…
泣けるなあちくしょう。
少し復活したので、 ベッドから這い出して、リビングのソファーへ移動。 映画を観て過ごす。
※※※※※
「ノー・マンズ・ランド」 何カ国かの共同制作なのだが、 どうやらスロが撮影現場になったらしい。 バルカンであった、あの戦争中のこと。 ふとしたことから両軍の緩衝地帯に取り残された、 三人の兵士のお話である。 その内一人は、気絶していたところを、 ジャンプ式の地雷を身体の下にセットされてしまい、 動いたら即おしまい、といった状態。 国連軍は事態打開のために動…かない。 どこまでも「うわ、救えねえ」といった映画である。 ブラックユーモアと評されてはいるが、 正直コージ苑、笑えなかった。
だめでした。 一日中寝込んでいた。
しかもこういう時に限って、 予告なく断水するし。 大困り。
こういう時、一回しか流せないトイレにいつ行くかという、 くだらなくも切実な問題を戦略的に考えて、 無聊を紛らわしているコージ苑である。
| 2004年01月28日(水) |
オスロ一点張りノルウェー旅行4 |
朝起きたら、どう考えても熱が上がったぞって感じ。 体調最悪で迎えた旅行最終日である。
それでも朝食はしっかり摂る。 食欲があるうちは、まだ大丈夫。
しかし荷造りの段になって、 「あああ〜頭が痛い〜」とよろめいてみせ、 全てを七味屋氏にやらせた腹黒いコージ苑である。 悪知恵が働くうちは、まだまだ大丈夫。
※※※※※
オスロの空港で、カニ缶だのサーモンだのを買おうとするが、 またしても、の高さに手を出さずして降参する。 子供の玩具(…って言うと「大人の玩具」の対語みたいでえっちい)屋で、 キツネのぬいぐるみを見つけたので、 キツネコレクターの父へのプレゼントにする。 バレンタイン近いし、これでお茶を濁そうという作戦である。
今日の天候、吹雪。 飛行機は当然といった感じで遅れ、 元々乗り継ぎ時間30分という、 タイトなフライトスケジュールだったコージ苑達は、 やはり当然といった感じでヘルシンキからの飛行機を逃した。 サービスカウンターで、代替のチケットを準備してもらう。
スロのスタッフに何かお土産を、と探したところ、 ムーミンのイラストが箱に描かれたガムを発見。 キシリトールって確か北欧発だったし、これでいいや。 しかし空港オンリーのフィンランドでお土産…いいのか?
※※※※※
急遽手配したチケットだったからか、 飛行機に乗り込んでみると、ビジネスクラスである。 スチュワーデス、もといフライトアテンダントがやって来た。 「申し訳ないんだけど、食事がエコノミーのしかない。 その分、事務所で払い戻しするから」だって。 いや…別に自分で買ったチケットじゃないからどうでもいいけど… 妙なところで律儀な航空会社である。
※※※※※
L国に戻って夕食、 昨日に引き続き、辛いもので風邪を追い出そうということで、 おなじみの韓国料理店でビビンパ。 食欲ないとか言っていた割に、 ビールと一緒にぺロッと平らげてしまった。
食欲があるうちは、だから大丈夫だってば。
| 2004年01月27日(火) |
オスロ一点張りノルウェー旅行3 |
ホテル宿泊の楽しみ。 それは朝食。←だからコピペは止せというのに
昨日の誓いに忠実に、 今朝はワッフルに挑戦。 実は初めて作ってみたのだが、 思ったよりも簡単だった。 こんなんで固まるの?という程ゆるーい生地を流し込んで、 蓋をしめて数分、ハイ出来上がり。 人生もこんな風に安易に進めば楽であろう。 つまんないだろうけど。
※※※※※※
本日、七味屋氏の所用で一日別行動。 相変わらず体調悪めのコージ苑、 とりあえず吹雪が収まるのを待ってみる。 読書などして待つ事2時間半、 この季節には珍しく青空が見えてきたので、 どっこらしょと腰をあげた。
今日は地下鉄で数駅のところにある、 ムンク美術館に行く予定。 友人酔卯ちゃんの言ではないが、 ある作家について何らかの感想を持とうとするならば、 一気に大量の作品を見るのが効率的。 雪道を何度も滑りそうになりながら、 美術館に到着した。
ここには、ムンクの絵画だけでなく、版画や書簡、写真など、 本人の希望で寄贈された作品がズラリと展示されている。 当然、海外に貸し出した作品も数多く、 その時々の展覧会のポスターも、 ホールの壁一面にはられていた。 その中には、もちろん日本のものも。 どうやらゴッホと並べて「不安の絵画」として展示されたらしい。 これ、ムンクの絵画を評する上でのキーワードだと思うが、 確かに両者とも、見て安心する絵は皆無である。
※※※※※
美術館は見てまわるだけでHP消費が激しいので、 帰り際に併設のカフェに入る。 コーヒーと、何か甘いものでも…とケースを見ると、 「叫び」のあの顔がのっかったチョコレートケーキ発見。 いやあ、なんだかいかにもだなあ。 今の日本なら「新○組まんじゅう」。 ひゃあー、安易〜。
…当然食べるでしょ。
チョコレートで出来た「叫び」顔をバリバリかじってやった。 美味しかった。 本体はちょーっと甘すぎて、途中でギブアップ。 だってチョコ生地の間にジャムはさんでるんだもん。 辛党にはつらいっす。←じゃあケーキ食うな
※※※※※
帰りの地下鉄、降りる駅は間違っていなかった。 しかし、適当な出口から地上に出たところ、 見事に、本当に見事に迷ってしまった。 地図も持ち歩いていなかったので、 30分ほど適当にうろついたのだが、 知っている道に出たときには、冗談抜きでほっとした。
デパートに入ってみるが、 どれもこれも高すぎて、手を出す気にもなれない。 ひやかしのつもりで本屋に入ったところ、 かねてより欲しいと思っていた洋書を発見したので、 せめてもの記念にと、これだけ購入。 漬物石にでもなりそうな重さだったので、 後は寄り道せずに帰ることにする。
その前に、夕食を調達しなければならない。 どうしようかと周りを見渡したコージ苑、 発見してしまった。 テイクアウトもある、アジア料理の店。 握り寿司のパックがあったので、それで済ませることに。 もうちょっと若いときには、 「海外まで来て和食食ってるおっさんなんて信じられな」かったが、 日本を離れて(短いけど)1年半、 事ある毎に和食を求める自分がいる。 ちょっと溜息。
※※※※※
とはいえ、寿司である。 自慢してやろうと、七味屋氏の帰りを待ち構えていた所、 彼は昼食に弁当で寿司を食い、 夕食は中華料理だったそうだ。 この幸せ者やろうめ。 君に明日はないと思え。
| 2004年01月26日(月) |
オスロ一点張りノルウェー旅行2 |
ホテル宿泊の楽しみ。 それは朝食(コージ苑の場合)。 バイキング形式の今回の朝食メニュー、 いかにも北欧らしいのは、数種類の魚のマリネ。 3泊「も」するんだし、 ここはあせらず一種類ずつ試そうと、 余裕を見せて少なめに皿に盛るコージ苑だった。 これも見栄、あれも見栄。
食べていると、ふと漂ってきた甘い匂い。 振り返ると、そこにはワッフルメーカー(というんでしょうか)が! 日本で流行し始めた頃は、 たいした興味も示さなかったくせに、 こういう場所に来るとやってみたがるヤツ。 旅行者丸出しである。 ただし、今日はおなかいっぱいなので、また明日。
※※※※※
時間が許せばフィヨルドの入り口にでも、と思ったが、 やはり冬の北欧、そういう観光は全くない。 というか、市内観光ツアーすら見当たらない。 (実はあるのかもしれないが、見つけられなかった私達) 秋冬の娯楽である観劇も、 あいにく今夜はたいしたものが無い。 しょうがない、開き直ってゆったり過ごしましょう。 とりあえず、国立美術館にでも行って、 ムンクさんに会っとく?
入ったとたん、目の前をはじける豆、じゃなくて子供たち。 そうかあ、美術館見学かあ。 小さい頃から芸術に馴染ませるって、いいなあ。 …と、心の半分では感心しつつ、 もう半分では「落ち着いて鑑賞できねーじゃねーの」と渋い顔。
実際は、懸念したほどの事もなく、 概ね心静かに鑑賞できたコージ苑である。 さすが立憲君主制の国、充実のコレクションである。 意外にスペインの画家の作品が揃えられていた。 まさかここでグレコを数点見られるとは思わなかった。
で、噂のムンクさんは、一際広い部屋に展示されていた。 まあ「地元」の有名画家だし、この扱いは当然。 小さい頃、誰でも一度は真似した経験をもつだろう、 あの「叫び」を実物で。 海外で生活していて良かったと思うのは、こういう瞬間。 この美術館には、他にも「リバーダンス」などが所蔵されていた。 彼の作品に多く登場する、水面にその影を落とす月は、 男女の象徴なんだそうだ。 ふーんなるほどね。
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朝の時点では、この後軽く昼食をとって、 郊外にあるスキーのジャンプ台にでも行ってみようかと話していたが、 ここでコージ苑の体調が悪化。 午後はホテルで寝ていることにした。 付き合わされた七味屋氏は気の毒である。
何しろここの物価は高いので、 昼食もレストランは控えようということになる。 じゃあどこで調達するかというと、 セブンイレブンである。 アジア風焼きそばとフライドチキン、ジュースなど買う。 しかしコンビニ風情で2000円…やっぱり高いわ。
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ホテルへ戻ったはいいが、 本格的に寝込む程具合が悪いわけではない。 暇にまかせて、オセロなどやってみる。 持ってきた七味屋氏は快挙である。 このオセロ、裏面が将棋になっており、 ならばとコージ苑、将棋初挑戦。 コマの動かし方も分らない状態で、 百戦錬磨(言い過ぎ)の七味屋氏と対戦して、 こてんぱんにやられてしまう。 おっかしいなあ、「月下の棋士」の真似してみたんだけど。
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しばらく昼寝をしたところ、ちょっと復帰。 せっかくだから、夕食は出かけようと町に出る。 しかし、お目当てのノルウェー料理のレストランは、 どこもかしこも閉まっていた。 観光地だけじゃなくて、外食産業まで冬季休業なのかこの国は。 当てもなくうろつくのもイヤなので、 辛いものでも食べますかと、 インドカレー屋に入った。 昨日のスペイン料理といい、どこに来ているのかわかりゃしない。 でもまあいいの、美味しかったから←昨日の日記からコピペ
| 2004年01月25日(日) |
オスロ一点張りノルウェー旅行1 |
事情あって、ノルウェーへ旅行する事になった。 しかし今回は、その事情ゆえにオスロ一点張りなのである。 去年のスウェーデン行きで、 つくづく冬の北欧旅行は不毛だと思い知ったのに、 その記憶も薄れない内からこれである。
※※※※※
今回のルートはフィンランド航空でヘルシンキ経由。 1時間たらずのフライトなので、飛行機も小さいったらない。 乗客は、ゲートから飛行機までてくてく歩く。 コージ苑と七味屋氏の座席は最前列。 直ぐ目の前がドアである。 全ての乗客が揃うまで、当然ドアは開きっぱなし。 寒い。 たまらず日本語で「寒いよぅ」「早く来てよぅ」と訴えていたら、 同じく乗客待ちで震えていたスチュワーデスさんと目が合い、 お互いにやっと笑った。
フライト時間が短いということは、 軽食は迅速に配られ、速やかに食されなければならない。 なんと言うか、乗務員と乗客が一体となって事に当たっている気がした。
そろそろフィンランドかな、と下を見ると、 前方に陸地が見えた。 と思ったのは間違いで、海が凍っていたのだった。 暖冬とはいえさすが北欧、 L国も海は凍るが、その範囲が違いすぎる。 思わずペンギンを探してしまった。
※※※※※
ヘルシンキ空港での待ち時間は5時間。 市内に出ようかという案も出たが、 この寒い時に歩くのもなあ…という、誠に年寄りくさい意見の一致を見て、 めでたく空港内で時間をつぶすことになった。
まず、定石どおり免税店をチェック。 もともと買物に興味の無い七味屋氏と、 買いたいものはあっても優柔不断ゆえに中々手を出さないコージ苑、 この二人が揃っていては、何の収穫もあろうはずがない。 唯一「七味屋さんの生活に色彩を増やそうキャンペーン」にのっとって、 他人の買物には打って変わって積極的なコージ苑主導のもとで、 タイラックでネクタイを2本買っただけであった。
後4時間をどう過ごそうかと、とりあえずカフェに入る。 だらだらと話しているうちに2時間が過ぎる。 喋るとのどが渇くので、もう一杯。 さらに2時間が過ぎる。 なんだ、待ち時間終わったじゃん。 ってああああああ、非生産的〜。
※※※※※
ヘルシンキ→オスロ間のフライトは何事もなく終り、 いよいよスカンジナビア到着。 空港から市内まではバス。 外の風景を眺めようと思って窓側に座ったコージ苑だが、 暗くて雪以外何も見えなかった。 仕方が無いので、前の座席にいた赤ん坊を眺めて気を紛らわす。
ホテルはバスの終点近く、王宮公演脇にあった。 夏場は長期滞在の客が多いのだろう、 アパートメントタイプの部屋で、調理道具が一式揃っている。 とりあえず荷物を置いて、夕食に出ることにした。
外を歩いてみると、雪が積もっているもののそんなに寒くはない。 (後で見たらマイナス1度ぐらいだった) 不案内な町でレストランを探して長時間歩きたくなかったので、 手っ取り早く、バスの終点になっていたホテルの向かいにあった店へ。 そこは、店内にジプシー・キングが流れるスペイン料理のレストランだった。 北欧で南欧の料理…いいの、美味しかったから。
さて、明日はどこに行きましょうか。 冬の北欧、行く所少なそうだよ〜?
明日からノルウェーへ行くので、 移動疲れしないように、今日は一日だらけて過ごす。 今回楽しみにしていたDVD鑑賞がメインイベントだったわけだが、 うーむと感心するコージ苑をよそに、 七味屋氏は寝息を立てておった。 こいつめ、ちょっと目を離した隙に。
「ボウリング・フォー・コロンバイン」 アカデミー賞の授賞式、 監督のマイケル・ムーアは受賞の挨拶を頼まれるや、 「恥を知れブッシュ!」と叫んでブーイングをくらったとか。 この映画も、アメリカ人には複雑な題材なんだろうな・・・ あちらの事情に全く疎いコージ苑は、 イントロでいきなり度肝を抜かれた。 銀行口座開設の特典に、銃がプレゼントされる国なのか、アメリカは。 全米ライフル協会の会長を勤めている(いた?)、 モーゼでありベン・ハーであるチャールトン・へストンの、 老いた肉体と銃所持を弁護する様子には、 ちっとばかり悲哀を感じてしまった。年取るって残酷。
明日のために、楽しみをとっておこうということ、ありませんか? その楽しみは例えば、 一個だけ残ったチョコレートとか、 いかにも面白そうな小説とか。
今日、コージ苑は半日飛行機なわけです。 機内および待ち時間は退屈なので、 やっぱり本が一冊ほしいわけです。 で、面白そうなのを図書館から借りておいたわけです。
その本が、昨夜私を誘惑しました。 コージ苑はしばらく無言で我慢していました。 荒野のイエスの様に。 修行中の仏陀の様に。
そしてコージ苑は、誘惑に負けました。
普通の人間と神様の違いは、 この辺で明らかになるんだと思います。マル。
※※※※※
宮部みゆき『レベル7』新潮文庫
導入部分で否が応にも期待が高められたせいか、 その後の展開には、ちょっと拍子抜け。 十分面白い話なんだけど、 現在の著者の勢いから考えると、やっぱりちょっと物足りないかも。
| 2004年01月22日(木) |
やるべきか、やらざるべきか |
悲しいことに、コージ苑ちの暖房は現在故障中。 大家さんに頼んで、修理してもらうことにした。 しかし日程が合わず、コージ苑の不在中に業者さんが入ることに。
旅行から帰ってきたら部屋が暖かいなんて、ちょっとステキ。
・・・なのは良いが、 業者さんが入るってことは、部屋を見られるってことね。 この汚い部屋を見られるってことね。 どうしよう。 「そうなの、私ってだらしない日本人で〜」と開き直るか、 見苦しくない程度に綺麗にしておくか。 悩むところだ←悩むなよ
で、結局大掃除に一日を費やしたコージ苑。 ドイツ製の、これでもかっちゅうハイテク掃除器具を買っておいて正解だった。 ビバゲルマン。
| 2004年01月21日(水) |
しつこくバーゲンへゴー |
L国へのお土産を探しつつ、 最後のつもりでバーゲン真っ盛りの町を歩く。 今日は裏通りの小さい店もチェック。 春にいいかな、というカットソーを一着買ってしまった。
賞味4時間ほど歩いたかなあ。 さすがに疲れた。 体力も気力も財力も、もう限界です。
スロで初めてオペラを観に行った。 演目はアイーダ。 ちなみに舞台美術と演出はL国からの出張である。 …何が嬉しくてここで(一回観たしね)。
市街地のど真ん中、半分地下に入ったところに、 今日の会場となるコンサートホールはある。 待ち合わせ時刻、ホール正面のあたりに到着してみると、 まわりはフォーマルな格好したオジ様オバ様でいっぱい。 この特別公演は、新聞等でも大きく取り上げられたせいか、 千秋楽までほぼ満席なのだそうだ。
二回目ということもあって、 話の大筋は頭に入っていたので、 主に舞台美術あたりに注目しつつ鑑賞した。 原色を多く使った演出はやっぱりきれい。 スロの観客も、時々ほーっと溜息をついたりしていた。
しかし、今回気になったことが一つ。 場面はクライマックス近く、 ラダメスが地下牢に向かうあたり。 神官達の呼ぶ声が、遠くからする。 「ラダメスよ、ラダメスよ」
げほげほ。
そして地下牢の中、 後を追って来たアイーダに、ラダメス感動。 「おお、アイーダ」 「ラダメス様」
うぇっほうぇっほうぇっほん。
今、死のうとしている二人に、 恋敵の王女様が祈りをささげる。 「安らかなれ」
っっっくしょーん。
スロではインフルエンザが流行中です。
週末に降っては止み、降っては止みしていた雪が、 夜のうちに積もっており、 今日のスロは久しぶりの冬景色。 出勤の時、溶けかけの雪が、 靴の下でザクザク鳴った。
だから、今日はビール。 脈絡ないけど。
去年は書く書くといってそれきりになっていた、 2003年に読んだ本、コージ苑的ベスト10。 新刊読みではないので、今さらというところはご容赦。 あ、マンガは含めておりませんので、念のため(笑)。
阿川佐和子・檀ふみ『ああ言えばこう食う』集英社文庫 小川国夫『アポロンの島』講談社文芸文庫 河野多恵子『秘事・半所有者』新潮文庫 高村薫『リヴィエラを撃て』新潮文庫 山崎えり子『節約生活のススメ』飛鳥新社 米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』角川書店 グレアム・スウィフト『ウォーターランド』新潮社クレストブックス オマル・ハイヤーム『ルバイヤート』岩波文庫 ジュンパ・ラヒリ『停電の夜に』新潮文庫 ロバート・レヴィーン『あなたはどれだけ待てますか』草思社
エッセイは、繰り返し読めるかどうかで判断する。 『ああ言えば…』は、暇つぶしに何度読んだか分らないが、 不思議と飽きがこなかった。 コージ苑も食いしん坊だからかもしれない。 『嘘つきアーニャ…』も、手持ちではないので一回きりだが、 文庫でも出れば買ってしまいそうな一冊。
景色、色、人の顔、言葉などなど、 何であれ強烈なイメージが、 今に至るまで後を引いているのは、 『アポロンの島』『ウォーターランド』『ルバイヤート』、 それに『停電の夜に』の四冊。
『リヴィエラを撃て』は、筋立てと登場人物の勝利。 高村薫の緻密な構成には、毎回めろめろである。
反対に、筋立ては平凡極まりない…と思わせておいて、 とんでもない捻りに後から気づかせるのは、 『秘事/半所有者』の中の「秘事」である。 「口に出したら嘘になる」という、 歌謡曲にでも簡単に出てきそうな一言が、ここでは重い。
『あなたはどれだけ待てますか』は、 一般向け学術書としては破格の面白さだと思う。 各国における時間の感覚をはかる実験の様子と結果、 それに対する著者の分析がとにかく楽しい。 世の中の学術研究が全部こんなだったらいいのにと、 思わず自分が身を置く世界をかえりみてしまった。 10冊のうち、1冊選べと言われればこれ。
最後に、『節約生活のススメ』は何故選んだかというと、 「ススメられても確実に無理」だと思える節約術の、 たたみかけるような迫力に圧倒されたからである。 家事でちょっと困った時の「知恵袋」が欲しいとか、 バーチャルで節約気分になりたいなら買い。
今日のコージ苑は、だらけていた。 それこそ、頭のてっぺんからつま先まで、 ありとあらゆる筋肉が弛緩していた。
よく心臓まで止まらなかったものだと、 自分をほめてやりたい。
※※※※※
川上弘美『おめでとう』 ちょいレズ入ってる、と思ったコージ苑は汚れているんだろうか。 少し昔のにおいがするのは語彙のせいで、 少し薄気味悪い雰囲気がするのは、オノマトペのせい。 タコを食べる時の音が「むつむつ」って…ね、気持ち悪いでしょ、ちょっと。
秋からずーっと誘われていたので、 いつまでも断りつづけるわけにはいかない。
アニメサークルの集会である。
コージ苑、マニアというわけではないにせよ、 アニメは嫌いではない。 というと語弊が生じるかもしれない。 ロリコン顔で宇宙人のような胸を持ち、 下着同然の格好で宇宙の平和を守る女性の話に興味はないので、 そこのところは誤解しないでいただきたい。
お誘いを受けたサークルは、 ほぼ毎週集会をもち、 そこで何かしらアニメを上映するんだそうだ。 そして今回は新年一回目ということで、
エヴァンゲリオンのTVシリーズ全話をオールナイトで。
君ら、気は確かか。 悪いけど先生は無理だぞ、体力的に。
「エヴァ」が社会現象を起こすほどヒットしたのは、 もちろん知っている。 アンノ監督の知名度および実力、 そして作品の完成度も、折り紙つきであろう。 しかし、今まで好きになりきれなかったのは、 あの、妙に耳に残る主題歌がうっとうしいのと、 女性キャラの「いかにも」な設定にうんざりしたからである。 人間、嫌いになるきっかけはささいな所にある。
時間と体力の兼ね合いで、 今日見たのは最初からアスカ登場の回まで。 やっぱり話はよくできてんなあ、と感心しつつ、 なんでそこでそのカメラアングルなんじゃと突っ込みつつ、 過ぎてみると結構あっという間の3時間。 ちょっと惜しい気もしたけれど、 学生達にさようならを言って、会場を出た。
しかし、よく考えてみると、 アニメ限定にせよ日本語の映画が見られるんだし、 ゲスト扱いで無料だし、 たまの気晴らしにはいい手かもしんない。
仕事がはじまったと思ったら、 今日で冬学期はおしまい。
前のはクリスマス休暇です。 今度のが、冬休みなのです。 うーふーふー。
| 2004年01月14日(水) |
バーゲンへゴー・スロ編�� |
バーゲン巡りが一日で終わるわけがない。 今日はナラ・カミーチェへ行ってみた。
ここのシャツはデザインも仕立てもとにかくお気に入りで、 日本にいた時から好きだったものの、 ちょっとお高いのでバーゲンの時にしか買えなかった。 それがさすが欧州、 ここでは通常の値段からして日本の半分以下、 バーゲンともなれば4分の1になってしまう。 この国で初めてショップを見つけたときには、 頭の中で第九の四楽章が鳴り響いたものだ。
今年新しく買うなら、 ファスナータイプのシャツだと思っていたので、 最初からそれを中心に見てまわる。 最終的に目をつけたのは、 色は黒、袖口と前身ごろがリボンでしめられるようになった、 5%ほど「地下のライブ場前にたむろする唇の黒いギャル風」な一着。 程よくかわいいぞー。 こんなデザイン着られるのも、 後10年ってとこなのね…←10年は着るつもりか
| 2004年01月13日(火) |
バーゲンへゴー・スロ編�� |
仕事が終わってから、ぶっひー嬢とバーゲンの町へ繰り出す。 ターゲットはカジュアル目のジャケット。
ぶっひー嬢のお目当ては靴。 スロにはイタリアの靴屋さんが多く入っているので、 サイズも品質も、日本人には嬉しい品揃え。 その中の一件に入り、あれこれ物色する彼女は、 自分のものだけではなく、 日本で待つダーリンの分も探していたのである。 えらーい。 コージ苑、「バーゲン」と「彼氏」という単語が、 イコールで結びつかなかったわあ。 (強いて言えばイコールノットあたり)
ダーリンの方は割とすぐ決まったが、 自分の靴で悩むぶっひー嬢。 同じデザインで、黒と赤の色違い。 コージ苑は断然赤、との判断を下したのだが、 定番が云々と、片方ずつはいて鏡の前でくるくる回っている。 しまいには、すがるような目つきで店員を見る彼女。 頼もしげなベテラン店員さんのご託宣は「赤」。 はい決まり〜。
次はザラ(スペインの服飾メーカー)。 広い店内をぶらぶら見て歩くが、 コージ苑は、今回はあたりをつけるだけにした。 既に二回目のぶっひー嬢は、 黒地に青のピンストライプが入ったパンツを購入。
最後にベネトンへ。 ここでジャケット発見。 茶とグレーが混じったような色あいの生地に、 赤の幅広めのピンストライプ。 ウエストラインもきれいで、 ヨーロッパものにしては、肩幅が奇跡的にぴったり。 なんだかL国からこっち、 ベネトンにかなり投資してるなあ…まあいいか。
買物に意欲を燃やしきったため、 すっかり空腹になった二人。 メキシコ料理の店に寄り、 ライムを入れたビールで乾杯。 あー、出費の後のタコスが美味いったらないね。
今日は、冬学期の期末テスト。 1年生の問題作成者、コージ苑。
試験監督をしながら、 どうも学生の顔色がさえないと思っていたが、 採点してみてその理由がわかった。
…できが悪い。
難しすぎたらしい。 ごめん、先生が(ちょっとだけ)悪かった。
そんな中でも、ほぼ満点をとっている人間はいるもので、 ちなみにそいつはアニメマニアだったりする。 さあみんな、ジャパニメーションに走るんだ!
そんな学生ばっかりの授業風景など想像したくないが、 もし学生全員がアニメ好きになったら、 『もえ単』日本語版を作るように働きかけるぞ。
市内中心部で一番高いビルの屋上近くに、 デジタル表示の時計がある。 約5秒の感覚で、時間と日付、温度が表示される。 コージ苑宅の物干し部屋(というのがあるのですよ)から、 ちょうど良い具合にそれが見えるので、 外出前に気温を確認しようと、ひょいとのぞいた。
11:11 11.1 −1
いや本当に。作ってないって。
新年が明けてから、 まだ父の声を聞いていなかったので、 (彼は元旦から自宅にいなかった薄情者なのである) 今日電話する約束をしていた。 日本時間の夜9時頃だから、 こちらの午後2時すぎに電話すればいいかと、 のんびり構えて布団でごろごろしていたコージ苑。 二度寝の幸せ気分を味わいつつ、 うとうとしていたその矢先、電話が鳴った。 時計を見ると、11時半。
「お父さんですよーん」 いい年して「よーん」はないもんだ。 思わず「早いね」と言うと、 「こんな時間に何が早いねだ、早く起きろ」 と、さすが父親、お見通しである。
「1時間だからな」と前置きして、彼は喋った。 新年から、パワー全開である。 比喩ではなく耳が痛くなったコージ苑だが、 両親共に元気なのは、とっても嬉しい。
モーナ先生の娘さんは、生後6ヶ月たらず。 日に日に表情が豊かになり、動きも活発になる様子が、 産まれた直後から見ているコージ苑達にも分って嬉しい。
出産祝いをあげそびれていたので、 今回L国に行った時に、お土産を買ってきた。 旧市街の民芸品店で見つけた、 毛糸の指人形である。 ひとつはアヒルで、ひとつはネズミ(多分)。 これなら、赤ちゃんが口に入れても大丈夫。
しかし、渡した後の反応を見てみると、 娘よりもお母さんが夢中になり、 当の本人は、人形が入っていた紙袋の方がお気に召したようで、 一点を凝視しつつ茶色の包装紙を食っていた。
…まあいいけど、喜んでくれたみたいだし…
1年生、クリスマス休みで、 すっかり日本語を忘れていた。
…あんたら、来週月曜日にテストよ、わかってる?
※※※※※
なかにし礼『てるてる坊主の照子さん』新潮文庫 偶然続いてしまったなかにし礼である。 以前大学に勤めていた先生が、 和菓子や日本の雑誌と共に送ってくれたのだ。 文庫の折込広告で目にして、 読みたいと思っていただけに、嬉しさ倍増である。
3巻に分ける必然性を疑うほど薄くて、 1冊1時間もしないうちに読んでしまう。 京極夏彦は見習え。 (いや、あの厚さはあれで手にしたときに、 すぐ読み終わらないぞという幸せを感じると言えなくもない)
大阪で製パン、喫茶店を営む一家のお話。 優しくてのんびりのお父さん、 気が強くて明るくて、すぐ「その気」になるお母さん。 子供は女ばかり四人で、 長女はフィギュアスケートの選手、 次女はタレントと、何とも華々しいのに比べ、 三女四女はごく普通の生活を送っている。 NHKの連ドラにもなったそうで、 なるほどその枠に好まれそうな時代・人物設定。 作者の奥さんの実家をモデルにしているのだそうだ。
悪夢のスウェーデン事件から2ヶ月経ち、 早くもビザの更新がやってきた。 まわりに言わせると、更新は比較的楽なんだそうで、 その言葉に泡のような期待を抱いて、 書類を準備するコージ苑である。
こちらもビザ更新の黒柳先生(韓国人)と一緒に、 某役所へ朝一番に出かける。 ここの窓口のお姉さんは、 役人の自負があるのか遅めの思春期なのか、 いつでもやたら機嫌が悪い。 コージ苑などは、その剣幕にびびって引き下がるタイプで、 これは欧州では悪しき性癖だと、皆に言われるのだが、 黒柳先生は負けてはおらず、しじゅうケンカになるそうだ。 その押しの強さがうらやましい。
しかし今日は、幾分様子が違った。 窓口嬢の口調が、いつもの5割増やわらかい。 客が少ないからか。 二人揃って今夜はデートか。 書初めで「温厚」とでも書いて、今年の目標にしたか。 信じられない気持ちで、 おそるおそる書類を提出し、 ついでに記入の仕方がわからない部分を聞いてみると、 未だかつて無い丁寧さで(しかも英語)教えてくれた。
幸先いい気がする。 今年のビザは、幸先いい気がするよ〜。 (本当か…?)
初級古典のテスト。 採点。 それで一日が終わってしまった。 今学期は、一応全員が合格点。 よかったよかった。
今日から大学の授業がはじまった。 コージ苑達にとっては、仕事初めである。
そして今日は5日である。 コージ苑達にとっては、給料初めである。 ↑こっちの方が重要
早朝の飛行機に乗って、スロへ戻る。 本を一冊読みながら待ち時間をつぶした。
なかにし礼『長崎ぶらぶら節』文春文庫 いつかどこかで、映画をちょっとだけ観た覚えがある。 吉永さゆりが主役の芸妓で、 松方弘樹がその恋の相手だったか、いや、こっちはうろ覚え。 とにかく、今回原作を読んでみると、 どうも吉永さゆりはこの話の主役には美しすぎるんじゃないかと。 …にしても、ところどころ気恥ずかしくなるセリフがあるのは、 作詞家の書く文章だからだろうか。
コージ苑は、学生時代から5月病には無縁だったが、 休み明け直前に、不機嫌になる性癖がある。 そりゃもう不機嫌も不機嫌、 背中に黒雲しょっているのが見えるという関係者の話である。 仕事や学校が始まるのがイヤなのではなく、 休暇が終わるのがイヤなのである。
ちぇー。
クリスマス後から始まっているバーゲンに行く。 お目当ては二件、 MANGOとベネトンである。 というより、これぐらいしかめぼしい所がない。
まずMANGO…だが、人の多さに負けた。 ろくに物色も出来ず、一度退散してベネトンへ。 ここでグレーの、ややワイド目のパンツを購入。 サイドに黒いラインが二本入っており、 ジャージみたいだと言ったら、 七味屋氏が微妙な顔つきをして笑った。
あまりにも戦果が少ないのが不満で、 駅前に最近できたという、 北欧某国資本の大手デパートへ足を伸ばす。 ここの服も、今いち好みのものがなくて、 手を出さなかったコージ苑に対し、 七味屋氏は外出用パンツを選び出す。 モノトーン好き、というより、 それしか着ない無彩色の彼は、 グレーの細身のパンツをレジへ持っていった。
たいした期待もせず、 最後に見てまわった婦人小物売り場で、 コージ苑の目を引いたものがあった。 ぼ・う・し、である。 KANGOLの、ニットとうさぎの毛の、生地ストライプ。 耳の部分がてろーんと長くなっていて、 寒い国でも怖くないよ仕様である。 よっしゃ買った。
今気づいたけど、 この日買ったもの、全てグレーでやんの。
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マイケル・ムーア『アホでマヌケなアメリカ白人』柏書房 なんていうか、すごい邦題。 ちなみに原題は『Stupid white men』である。訳の妙。 ドキュメント映画「ボウリング・フォー・コロンバイン」で、 アメリカにおける銃社会の有り様を描き出した、 マイケル・ムーア監督の著作である。 ここに書いてあることが全部本当なら、 アメリカはやっぱりろくな国じゃないやね。
あけましておめでとうございます。 今年もコージ苑をどうぞよろしく。
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昼食、ディディエさん宅にお呼ばれ …したのは七味屋氏であるが、 コージ苑もちゃっかりコバンザメになった。 奥様お手製の、L国料理はおいしかった。 「食」はじめがこれなら、 今年の食生活に関しては幸先がいい。
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昼食とはいえ、 午後2時から3時間近く食べつづけていたため、 夜になってもおなかが減らない。 年賀状ならぬ年賀メールを書く七味屋氏をよそに、 コージ苑、今度は「読」はじめ。
石川英輔『大江戸えころじー事情』講談社文庫 途中、説教くささとくどさに閉口しかけたものの、 江戸時代のリサイクル生活に対する軽い知識欲と、 「読みかけを途中で投げ出してはいけない」という強迫観念から、 つい最後まで読んでしまった。 これによると、浴衣の完全利用法は、 外着→寝巻き→おむつ→雑巾→燃料だそうで、 なるほど納得はするけれど、 自分に一着の浴衣が与えられた時に、 果たしてこれだけのことが出来るかは疑問である。
斎藤美奈子『モダンガール論』文春文庫 今さら何も言うまい、の斎藤美奈子である。 良妻賢母思想が、実はそう古いものではない、 ということを知っただけでも、この本は買い。 平塚らいてう他、元祖フェミニスト達の、 丁丁発止のやり取りを読むと、 本当に女性って怖いと思う。
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