「おとーさまが帰ってくるってーーー!!もうすぐだってーー!!」 少女はきらきらと目を光らせて、自分の方へかけてきた。 「ヨーダがもどってくるって?」 「うん、今日大陸に行っていたエルガーんちのおとー様が戻ってきて、さっきいってたの。久しぶりだね。私、ちゃんと稽古してたからお父様、相手してくれるかなぁ?」 「そうだな。ちゃんと夜ひとりで寝れたらな。」 「・・・・寝れるもん。」 ぷぅと口をとがらせてこちらを睨む。 後ろを振り返ると、先ほどの女はいなくなっていた。いつのまにか帰ってしまったのだろうか。どこか、変った女だったな、と思った。
「笑ってなさい・・・か。」
「おにーちゃん、何か言った?」 「ううん。もう、暗くなるからかえろう。」 「うん」 紫色の空に浮かぶ青く薄い月を背に、小さな手を引き来た道を歩き始めた。
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「Sさんオランダに出張ですって」 「えーですなぁ。●社に評価ですか。」 「そうです。新しいやつ見にいくみたいですよ」 「ふーん。でも、あれ、お高いですよね。どうせ買えんでしょ?」 「そうですねぇ。たかいですよ。3●億だったかな。」 ・・・けたが違う・・・・。こんな単位になっても 10個買うから1個まけろという話は 当たり前にあるんです。りんごじゃないんだから・・・。 オランダいいなー。
「べつに家出じゃないよ。」 「そうなんだ。でもきっと待っている人がいるんでしょ?」 彼女は優しく微笑んで言った。夕日に染まった赤い髪が風になびいて揺れていた。ただの若い女性のようだが、彼女の中にある何かが自分を近寄らせない。 どこか、心にかかるものを感じる。 「・・・・・。」 そんな思考を読み取られたのか彼女はさらに微笑んで言った。 「いい子ね。あの人仕込みかしら。でも、そんな顔してたら斬られちゃうから、負けそうでも笑ってなさい。」 「え。」
「おにーちゃん!!どこー!!」 頭上で聞きなれた声が響く。
夕暮れの中、なんとなく帰る気が起こらず岩場に腰掛けていた。自分がいくらあがいたところで今帰れる場所はあそこしかないと知っているし、別に不満がある訳でもない。ただ、何故だか分からないが、自分が枠の外の生き物ような気がしてならない。
「何にしてるの?」 「え?」 気がつけば隣に女の人が立っていた。先ほどまで誰もいなかったのに。いずれにせよ見たことのない女性であるにはかわりなかった。 「別に」 「そう」 彼女はそれ以上なにも聞かず岩に腰掛けた。 特に俺に興味はないのかただ海のかなたの水平線を見つめている。
日が水平線の中に沈み出した頃、彼女は立ち上がり言った。 「そろそろ、帰ろうかな。あなたも家出してないで早く帰りなさいね。」
最近らくがきしていないです。したいのだが、マウスをもちながら、ペンタブを握りながら寝てしまう自分に−3000点。
このまえ、チョンボってしまった件では朝会で怒った部長に誰がやったか名前を出せと言われたらしい。自分だけそれさせるからミスるのは必然的に私になるのにねー。ひでー。 上司はそれをしっているからか、気遣ってくれたのか、名前をださなかったらしいけど、いっそ名前を出して呼び出しやられてた方が面白かったかもしれない。多分そうなると部長と口論の末に激怒した自分が辞表を出しかねんという空気を読まれたか・・・・。
ふれた頬はつめたかった。 彼女の顔に耳を近づけるとかすかに呼吸が聞こえる。
ただ、静かな寝息が聞こえる。
この小さな息が、そのまま消えてしまいそうな、そんな気がして手を捜す。ふれた手もまたつめたかった。わずかに反応する指を覆い隠すように手を重ね握り締めた。 これ以上つめたくなってしまわないように。
不意に彼は立ち上がりまた彼女の頬にふれた。
「つめたかったのは俺の方だったのかもしれないな。」
その音はだれもいない闇の中に溶けていった。
「私は反対です。このような素性も分からぬ者に騎士の称号を与えるなど・・。兵士たちの士気にも関わるでしょう!」 ユーディルは驚きの色を隠せぬ表情で言った。 「・・・彼の力は、下士官たちの文句は言わせられないほどだということはすでにおわかりでしょう、ユーディル殿。よそ者はお嫌いか?」 ゼルフスはテイトの方をみる。 「・・・・。」
「面白いではないか、私は周りに新しいものが仕えて、助けてくれるのはありがたく思うよ。テイト・・・皆とうまくやっておくれ。それはお前のやり方にまかせるよ。そうだね、しばらくはサウーレについているといい。彼はここが詳しいから。」 「あ、ありがとうございます、陛下。」 (・・・?どこかで話したことがあるような気がするんだけど・・。)
「・・・陛下は一体何を考えているのか?まったく、あのような野ざるを・・・!」 「あまり、いうな。陛下もなにかお考えがあってのことだろう。どちらにしろ、サウーレにつけさせたということは見張られてるには変わりないだろう。」
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