Deckard's Movie Diary
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2003年07月24日(木)  沙羅双樹

『萌の朱雀』でカンヌ映画祭カメラドール(新人監督賞)を史上最年少で受賞した河瀬直美の『火垂』に続く新作『沙羅双樹』を観てきました。三度舞台は奈良ですが、今回は町としての奈良が背景です。まず、それぞれのシーンが長くて飽きます。『萌の朱雀』ではこんなに長くなかったと記憶してるんですけど・・・。迷路のような町中を走り回るシーンも何度も出てくると興醒めです。登場する全ての人々もこの町に閉じ込められているようで、町自体が神隠しにあっている印象でした(笑)。話題になっている出産シーンもどうなんでしょう?確かにドキュメンタリータッチの真骨頂のような場面ですが、子供が生まれた時に産婆の手を見てしまい、いっぺんに白けてしまいました。この映画は観ている者に非常に高度な感受性を求めていて(海外で評価される邦画にありがちなパターン)、田舎者のオイラには全くおもろくないシロモノでした。最初の神隠しのシーンは良かったんですけどねぇ・・・ボソ。因みに『萌の朱雀』はけっこう好きなんです(苦笑)。


2003年07月22日(火)  踊る大捜査線/レインボーブリッジを封鎖せよ!

本年度邦画興行成績第1位がほぼ約束されているであろう・・・『踊る大捜査線/レインボーブリッジを封鎖せよ!』。それだけこのシリーズは人気が高く、制作者サイドも獲らぬ狸の皮算用を弾いてるワケですが、だったら何故に5年間もの間沈黙していたのでしょうか(謎爆)。邪推はさておいて、本編です。小生はTVシリーズも特番も前作の『THE MOVIE』も全て観ていますが、相変わらず良くも悪くも120%TVドラマです。ながら観賞になるお茶の間ではシリアス性とコメディ性のヌルさ加減が絶妙なんですが、映画となるともうどーしようもないです。前作同様、今作も映画館で集中して観て耐えうるモノにはなっていません。薄っぺらいキャラクターに緩慢なストーリー、中途半端なキワモノキャラと決めセリフだけで映画を持たせるのは無理ってもんです。倒れるところをHSで撮ればイイわけじゃないでしょうに(苦笑)。人気タレントを起用した犯罪者もアホくさいし、予告編から「こいつ、ヤバいだろ(笑)」って思っていた例の新キャラも思いっきり笑わえます。っつーか、もうメチャクチャ!そんな奴いねーよ(爆)。そんなデタラメな連中にやられちゃったり、マジで怒りをあらわにしてもねぇ・・・間抜けにしか見えません。濃い口が美味いTVドラマだったら笑いもあれば泣きもある!けっこう面白いじゃん!ってなりますが、深い味わいの映画ではこの程度のキャラの描き方だと、コメディなのかシリアスなのかハッキリしろ!と言いたくなります。しっかし、こんな映画作ってていいんですかぁ?おそらくは、年に4〜5回しか劇場に足を運ばない人もたくさん観ると思うのですが、この映画はそんな人達の記憶にどれだけのモノを残せるんでしょうか?「良かったね」「うん」・・・そんなテキトーな会話がなされ、その内、頭の片隅に追いやられて終わりでしょう。少なくとも「やっぱ、映画って濃いなぁ」とか「映画ってけっこういいなぁ」とか、そういう印象にはほど遠いでしょう。それは何を意味するか?この映画が当たったところで映画産業にはほとんど帰依しない!っつーコトなんすよね(かなり言い過ぎ?)。とにかく、もうちょっと真面目に作りましょうよ。情けない!ったら、ありゃしない(苦笑)。(な〜んて、毒を吐いてたら、な、なんと!興収歴代No.1になる勢いだとか!Σ( ̄□ ̄;))


2003年07月16日(水)  テープ

 『テープ』はリンクレイターの新作で舞台劇の映画化です。密室劇なので、ひょっとしたら舞台より映画の方が効果的かもしれません。悪い映画ではないです。最初はちょっと退屈でしたがストーリーが見えてくると、登場人物3人(ヤクの売人、映画監督、検事補)の過去が徐々に浮かび上がり、ラストまでそれなりに引っ張ってくれます。3人が醸し出す緊張感も良い感じでしたが、いかんせん話がセコイっつーか・・・ちんまいっつーか・・・もうひと捻り欲しいっつーか・・・だから何?っつー印象でした。今更どーでも良い話を延々と見せられてもねぇ(苦笑)。演出も単調ですし・・・悪い映画じゃないんですけどねぇ・・・。遠い昔に観たウイリアム・ワイラーの『偽りの花園』とか、往年のシドニー・ルメット作品、近年?ではアルトマンの『フール・フォア・ラブ』とかこの手は傑作がありますから、この程度の内容ではとても人には薦められませ〜ん!っつーか、比べるのが可愛そうかもね(>_<)アチャ!


2003年07月15日(火)  ターミネーター3 トーク・トゥ・ハー

 「映画は現場で作られてるんじゃない!会議室で作られてるんだぁ〜」(copyright by Jirochou?)。まさにそんな言葉がピッタリくる映画でした(苦笑)。頭で、データで、マーケティングで創作されたモノの限界なんでしょうか?それなりに面白く、細部まで良く出来ていますし、オチも水準をクリアしています・・・だけんどもしかし!この映画には全く魅力がありません。全ては監督の力量でしょう。脚本に命を与えるのは監督の仕事です。優れた脚本だからと言って、そのまま撮れば傑作になると思ったら大間違いです。監督が描きたかったコトがどれだけ強烈に押し出されているか!というコトがその作品を魅力的なモノにする一つの要因だと思いますが、この映画には監督(ジョナサン・モストゥ)が思い入れしている部分はあったのでしょうか?簡単に言ってしまえば、監督はこの作品に惚れていませんね!

「あの娘いいよねぇ」
「そうかぁ?(普通の娘じゃん)」
「ほら、あの鼻が可愛いよなぁ・・・」
「鼻?(ただの低い鼻じゃん!)」
「ヘチャ!ってしてて、なんか触りたくならない?」
「オ、オレは遠慮しとくよ(大丈夫かぁ?こいつ!)」

ってな会話をよく耳にします(しないよ!)。例えば、そういう個人的な思い入れが作家性に現れたりするのですが、この映画にはそういうモノが一切存在しません。目、鼻、口と人並み以上に整っていて全体的なまとまりも悪くないのに、何処か冷たい・・・血がかよってないような印象です。まるで女ターミネーターそのもの(笑)。思わず大滝秀治のように「つまらん!お前の映画はつまらん!」と心の中で怒鳴ってしまいました(笑)。それにしてもクレア・デーンズ・・・どんどん可愛くなくなっているような気がするんですけど・・・ボソ。

 前作のアカデミー外国映画賞受賞作『オール・アバウト・マイ・マザー』もイマイチだったんですけど・・・ひっじょ〜に苦手なペドロ・アルモドバルの新作『トーク・トゥ・ハー』(苦笑)。この人の映画は特に女性に人気が高く、今作もあっちこっちから女性陣の「良かったぁ」という声を耳にしました。で、TRYしたんですが・・・♪〜( ̄ε ̄;)。やっぱダメだったのよねぇ〜(苦笑)。細部に渡って質の高さは感じさせてはくれるのですが、何故にこうも高い評価をされるのか全く分かりません。だって、変態の変態的行為を結果的に美しい愛の奇跡として正当化してるだけじゃないんですかぁ?挙句に、見守っていただけの方はああいうコトになっちゃうしぃ・・・。「描かれる狂気は理性よりも慈愛に満ちている・・・」と監督が云ってるんですけど、相手が昏睡状態だから好き勝ってしたことを“慈愛”と云われてもなぁ・・・それって、全くコミュニケーションの無い愛の押し付けじゃん。アモちゃんの映画って、少女が持っている清純な心と、“アレの話”も実は好き!という両方を絶妙な按配で味付けしているような気がするんですけど・・・違うのかなぁ。アダルト向けの少女漫画(レディコミじゃないですよ(笑))のような世界というか、登場する男性陣も全く存在感がありませんし、まぁ、オイラはオープニング&エンディングで披露されるビナ・バウシュの舞台も全くそそられませんし・・・(⌒o⌒;A お手上げですな。


2003年07月14日(月)  デッド・コースター

 『デッド・コースター』の予告編を初めて観た時に「コレって『ファイナル・デスティネーション』によく似てるなぁ・・・」と思ったら、そうでした(苦笑)。原題は『FINAL DESTINATION 2』。前作は好きでしたから、けっこう期待してたんですけどねぇ・・・ちょっとダメな方向に行っちゃったなぁ。個人的には前作同様に真面目に作って欲しかったです。前作の良かったところはやはりトコトン真面目に怖く作っていたところなんだと思うんですよね。その無様な死に様というか、そこへ至る仕掛けとか、だからこそジワジワと嫌な気分になったと思うんですよ。ところが、今回は人体爆破とかけっこう笑えちゃいます。こういうテイストになっちゃうと凡百のホラーと変わらなくなっちゃうんだよなぁ。最初は前作との微妙な繋がりは邪魔だなぁ・・・と思ってましたが、物語が進むにつれ、これがけっこうイイ感じに絡まってきただけに残念ですね。もう少し頑張って欲しかったなぁ。オープニングの交通事故のシーンが良かっただけに・・・ボソ。


2003年07月10日(木)  バトル・ロワイアル/鎮魂歌(レクイエム)

撮影途上で深作欣司が急逝してしまい、前作でも脚本に名を連ねていた息子・健太がメガホンを引き継いだ『バトル・ロワイアル�供戞�なんじゃ、この映画はぁ〜!メチャクチャ底の浅い内容だわさ!っつーか、わっけわっかんねぇ〜!一体何が言いたいんだぁ(爆)。何でもかんでも「仲間!仲間!」ってオメ〜ら、由紀恵のオッカケかよ〜!あ、すみません。でもまぁ、このレベルのオヤジギャグで表現すれば十分な内容なんすよねぇ(笑)。前作も個人的にどうってコトなかったんですけど、今作は完璧にダメダメでした。前作が傑作に見えてきちゃったくらいです(苦笑)。始まってからプライベート・ライアン風味まではけっこう見せてくれたんですけどねぇ。そういう意味ではアクションは前作を越える熱さですが、その後の展開が・・・トホホでやんす。まるでオバカな学生映画みたいなストーリー展開には呆れてしまいました。だってね、どう贔屓目に観たって無差別大量殺人を肯定しちゃイカンでしょ!全くもう!なんじゃ、この映画はぁ〜!はっきり言ってクソ映画です。暴力の連鎖が悲劇しか生まない!ってコトが全く分かってない!深作健太ぁ〜!オマエにモノ申す!『シティ・オブ・ゴッド』のフィルムの垢を風呂一杯飲め!(エガちゃん風で宜しくです〜)


2003年07月09日(水)  チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル

さて、久しぶりの映画館詣でにはピッタリだと思った『チャーリーズ・エンジェル/フルスロットル』です。まぁ、観る前に思い描いていた通りの映画でした。おそらく90%の人がそう思うのでしょう。で、それは考えてみるとけっこう凄いコトだったりする(苦笑)。ほとんどのアクション映画の場合、想像している内容の120%は超えないと!つまり「ここまでヤレば十分だぜ!」ってとこまで徹底的に描いて初めて観ているモノを満足させるコトが出来ると思うんですよ。というワケでこの映画は思い描いていた通りの映画でした(爆)。それにしても、全てが過剰でうるさい映画ですなぁ。だから十分なんすけど(苦笑)。まぁ、全開モードですから仕方がありませんが(笑)。個人的にはキャメロン・ディアスのオーバーアクトはちょっと苦手♪〜( ̄ε ̄;)それにしても世の中には、知識をひけらかしてるつもりで、その知識に溺れちゃってるコトに気付いてない御仁が居るモンなんですねぇ(苦笑)。トンチンカンなツッコミって一番みっともないないです(爆)。まぁ、オイラにはそんな豊富な知識もありませんが・・・(>_<)アチャ!でも、さもそれが正しいかのような「自分以外(友人や職場)の誰々も!」って書き込みだけはしたくないなぁ・・・それが本当だとしてもね。だって、カッコ悪いじゃん(爆)。


2003年07月01日(火)  ホテル・ハイビスカス デブラ・ウィンガーを探して シティ・オブ・ゴッド

 1日開催になった2度目の映画の日は火曜日でした(だから?)。

 まずは『ホテル・ハイビスカス』。『ナビィの恋』で日本映画に新風を巻き起こした中江裕司監督の新作です。面白いです。楽しいです。嬉しいです。歌いたいです。行進したいです。懐かしいです。子供に戻りたいです。入っちゃいけない所に入りたいです。はしゃぎたいです。だから、元気が出ます。オナラも出ます。アリも50匹出ます。BMWも出ます。沖縄のジミヘンさんもまた出ます。わかんない言葉も出てきます。それでも、十分楽しめます。幸せな気分になれます。人生どうにかなるさ!という気分にもなれます。ハラヘリヒレハレ〜♪だけんども、エネルギーをタップリ補給した気分にもなれます。美恵子バンザ〜イ♪ <観賞後「なんじゃこりゃ!」って怒ったって知りません(笑)>

 『デブラ・ウィンガーを探して』。女優のロザンヌ・アークエットが監督したインタビュー映画です。まぁ、ヌルいんだろうなぁ・・とは思ってましたが、予想以上にヌルかったです(苦笑)。最初は女優業と家庭の両立をどうするか?ってテーマでインタビューを開始するんですけど、途中からそんなテーマは何処かへ行っちゃうし(内容も“周囲の理解”とか“努力”とかの話に終始するから、何処かへ行っちゃっても構わないんだけど)、その後の話しも別にわざわざ撮影するような本音なんてありません。結局はロザンヌの力不足でしょう。コレだけの女優にインタビューしてこの内容ではねぇ・・・お粗末。ジェーン・フォンダとヴァネッサ・レッドグレーブが登場してたんで、「おお、『ジュリア』の二人もそんな年齢になったのねぇ・・・」と別のコトばかり考えてました(苦笑)。それにしてもゴシップ系の話しになると笑い声が劇場内に響いてたんですが、あんな話がそんなに面白いんですかねぇ・・・ボソ。

 近年稀に見る衝撃的な映画でした。ブラジル映画『シティ・オブ・ゴッド』です。60年代から80年代にかけて、ブラジルのスラム街で生きる若者達の生態(抗争)を描いた作品です。原作は600ページ及ぶノン・フィクションのベストセラー。映画は南米特有のギラギラな光に覆われ、言葉に出来ないほどの凄まじい光景が容赦なく降りそそぎ、画面はガチガチと揺れながら観る者を極度の緊張感で包みます。一触即発の無防備な感情の中で描かれる愛と正義と友情、そして他愛の無い笑顔。その全ては一瞬にして破壊され、暴力の連鎖が産み続ける子供たちは敵討ちの殺し合いに継ぐ殺し合い。ニュースや記事で知っていても・・・映画の力をまざまざと見せ付けられた2時間10分。疲れます。が、必見!(相当イタい映画ですから、観る方は覚悟して観てください)因みに監督は今作が3本目だそうですが、その巧みな演出センスには驚かされます。また、登場人物のほとんどが現在スラムに住んでいる少年達だそうで、リアルな存在感には度肝を抜かれました。


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