うーん。 4日のリサイタルが終わったら、なんだか、気が抜けてしまいそうだなぁ。 そのあとの、イタリアのコンクールに出る欲がなくなってしまいそうな予感・・。 リサイタル終わって、それで満足してしまいそうな・・・。
あああ。本末転倒か。
でも、実際、別にコンクールにはものすごく出たいわけじゃないんですよ、言ってしまえば。 まあ、いい人生勉強になるか、という感じ?経験として、海外のコンクールを受けるのは必要だろう、と。海外で暮らしているからには。 せっかく留学しているからには、そういう経験を積んでこなければ、と。
なんかねー、競争、やなんですよ。本当は。 いいじゃん、楽しく弾いてれば。と思うわけですよ。 特に、こうやってリサイタルやることになっちゃったりすると、そっちのほうが、楽しみなんですよ。 コンクールって、ほら、完璧に弾かないとダメ、みたいなところがあるでしょう。 まあ、完璧に弾けりゃ弾けるにこしたことないし 修行のためと思えば、こうやって競争として音楽するのも、勉強になるっちゃなるけれど 本当にしたい音楽じゃなーい
勝ちたいと思ってする音楽って、なんか、つまんなくない?
それとも、リサイタル終わったら、もっと人前で弾きたくなるのかしら。それがコンクールであっても。 うーむ。 ・・・ということで、リサイタル直後にかなり心境変化しそうな(それがどんな方向であれ)私なのでした。
今日は、出身高校の部活(コーラス)の、コンサートでした。 OBとして、ちょっとしたお手伝いをして、一緒に歌ってきたのですが(本当はこんなことしてる暇無いはずなんだけど、私・・・)、いやいや、懐かしかったです。久々に歌うと気持ちがいい、やっぱり。 コンサート会場からの帰りの車の中、音楽ガンガン流して、大声で遠慮無く歌いながら運転してしまいました。余韻に浸りすぎの私。
しかし、現役高校生、部員不足にお悩みの様子。 卒業していく3年生は結構たくさんいたのですが、2年生は4人、1年生はなんと2人、というありさま。 大丈夫でしょうか・・・来年。 まあ、人数少なくても、アンサンブルは出来るけれど、コンサートを開くにはそれなりの人数が必要なわけで・・・。
私が思うに、以前は、合唱が盛んだった中学校から、「もっと合唱を続けたい」と、高校のコーラス部へ入る人が多かったんだけど、最近はそうでもないのかな、なんて思ったりして。 時代は変わりますねぇ。富山の合唱全盛期も、下り坂かしら、もしかして。いやだ、そうは思いたくないなぁ。 まあ、私が高校生だった時代も、それなりにキツかったから、きっとまた盛り返すこととは思うけれど。
今や、コーラスよりも魅力的なものがたくさん身の回りにあるのかもしれませんねぇ。 たくさんの友人と、歌を歌う、って、本当に気持ちの良いものなんだけどなぁ。 やっぱり、マイナーな部類に入ってしまうのでしょうか、コーラスって。 なんだか悲しい。
自分のリサイタルの練習の合間に、気分転換に合唱曲の伴奏を弾いてみたりしているのですが、素晴らしいんですよ、合唱曲って。 あんなさりげない歌詞から、こんなに豊かな表現が生まれてくることも驚きだし、日本語と音楽との美しい融合にも、身震いがするほど。 もっと、盛んになれば良いのにな、合唱。
2004年07月22日(木) |
地元の先生のレッスン |
午前中、地元のピアノの先生のところへ、レッスンに行ってきました。 (今回、4日の私のリサイタルは、このT先生の主催する音楽団体の活動の一環です。)
久しぶりに、昔習っていた先生に私の演奏を聴いてもらって、そしてレッスンしてもらったわけですが、これが、かなり、楽しかった。 いわば、私のピアノの育ての親とも言える先生なので、まあ、おっしゃることがしっくりくるのは当然としても、やっぱり、すごい先生なんだな、と、改めて思うのです。 なんていうか・・。 ドイツに渡って間も無い頃も、時々帰国した時にはそのT先生に見てもらっていたのですが、その当時はドイツで学ぶことが目新しくて、「ああ、日本で私は、いったい何をしていたんだろう」と思っていたので、T先生のレッスンでも「外国の先生はこんな風にレッスンするのに。こんな風に教えてくれるのに。やっぱり日本よね」なんて、ちょっと思ってたりもしたのです。 でも、もうドイツに渡って4年目。いろんな外人の先生に教えてもらって、自分なりの弾き方が確立しつつある今、改めて、自分を育ててくれた先生にレッスンを受けてみると、いいんですよ、これが。 なんていうか、「ここに答えはあるじゃないか」という感じ。 いろいろ、紆余曲折して、試行錯誤して、たどり着いた今の状況から、さらに伸びるための一番欲しいものが、目の前にあった、というか。 なんだ、T先生が、昔から言っていた事は、正しいじゃないか、と。 言われることを、ちゃんとやっていればよかったんだ。
もちろん、それに気がつくことが出来たのは、この数年、自分なりにいろいろ試行錯誤したからであって。ドイツでなければ得られなかった、知らなかったテクニックとか、考え方とか、音楽の環境とかを知ったからこそ、また今日のレッスンの新しい面が見えたわけで。 自分の底辺がレベルアップしてきたからこそ、昔習った事が新鮮に見えてくるのかもしれません。 温故知新・・・って、こういうときに使うんじゃないかもしれないけど、そんな気分。
いってみれば、「こんな練習が必要」とか「この和音進行だからこう歌うといい」とか、そういうのは、言葉で言われてわかったつもりになっているのと、実感として、自分から、自発的にそう思うのとでは、雲泥の差なんですよね。 日本にいたときは、先生に言われてやっていただけだったもん。そりゃ、薄っぺらいですよね。 やっぱり、人間、どんなことでもひたすら経験だわ。 そして、自分が本当に心から思っていることじゃないと、言葉にしてみたところで本物じゃないんだな。 将来、口だけ達者、という先生にだけはならないように、気をつけよう。
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