診察日だった。
手術に向けて採血があり、心電図と胸部のレントゲンを一般病棟でとる。 当該病棟以外は立ち入り禁止令が出ている私は、外に出るとき車いすに乗せられる。 ので、今日は一般病棟の通常診療が始まった後の時間にパジャマで車いすで行ったもんだから、これはちょっとした羞恥プレイ。 あの子どこが悪いのよ? とじろじろ見られた。
レントゲンはお腹は鉛のスカートのようなもので隠して撮るんだけど、ほんとに大丈夫かと少し心配になった。
その後検診。 お腹の痛みもないし、どうせ何ともなかろうと暢気に行った。
診察後に先生が言った。 「病棟内歩き回ったりしてます?(ちゃんと安静にしてます?)」 「(ほんとは面会があったりで起きてたけど)いえ、ベッドで寝てます」 「そうかー。じゃあ、今日から点滴かな。歩き回ってるようだったら、病室内安静ってことにしようかとおもったけど」 「!! いや、ほんとは歩き回ってました」 「じゃあ今日から点滴開始でお願いします」
それは引っかけというやつじゃないでしょうか、先生。
そんなわけで今日から点滴チームの仲間入り。 結構ショック。 点滴など一時的にしか刺したことがないし、大概の場合意識を失ってたから、意識がある中24時間挿しっぱなしというのは人生初。 あれはさぞかしうっとうしかろうと、同室の人たちを眺めていたのに……ああ。
左の内側に挿されてちょっと痛い。動きずらい。気になる。 こんなもんなのかな…。
点滴の内容は、今まで飲んでいたお腹の張り止め薬「ウテメリン」という成分が、ブトウ糖液に入っているものを「リトドリン」というようだ。多分。点滴の表面に書いてあるから多分。 直接体内に取り込むことになるので、効果が強くなる。 段階としては5迄あるらしく、数字が大きくなるほど点滴のお値段も張るらしい。
副作用は、飲み薬と同じで動悸、息切れ。その他発熱や咳が出たりとのこと。 そして…手の震えである。
点滴直後はほどんど感じなかったが、昼食中にふと手を見ると、細かくこまかーく震えが来ている。
おお。 これのことか!
もの珍しくて手をかざしてみてしまう。意識すると尚震える気がする。 その後細かいこと(文字を書く、箸を持つ、電源をコンセントに刺すなど)をやろうとすると震えが目立つのが分かった。
逆に本を読んでいたりするとあまり分からない。 捲りにくいページを捲ろうとすると、震える。
面白かったので友人にメールした。 「明日見に行くよ!」と返事が来た。
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「シックスセンス」 を改めて観た。
映画館で見て面白かった記憶があったのだけど細部を忘れていたので、例のどんでん返しも逆に覚えていて、初期段階で、あ、こっちのほうかと思い出す。 そしてラストで号泣。
4人部屋でカーテンを閉め切り、声を殺して泣いたので、夕食時に聞こえなかったかと尋ねてみたが全然聞こえなかったとの答え。 意外と大丈夫なんだなぁ。
旦那はこの映画、ホラーととらえているらしく、絶対にもうもう観ない、怖い、と言っていたけど面白かったのにな……。
・白雪姫と鏡の女王(ジュリアロバーツの)
もう二捻り半位欲しかったかな。 むかし話のリメイクものって、時々すごく面白いのがあるから期待しすぎてしまったー。 ドリュー・バリモアのシンデレラのリメイクのほうが面白かった。 でも、強いヒロインなところは一緒で、7人の小人を師匠に剣術から賭け事迄習うあたりは楽しめました。
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で、児童書の話。
・魚料理もどうぞ 瀬尾七重 ・銀の糸編み物店 瀬尾七重
むかしの児童書が読みたくて、でも絶版だからリクエストしないと借りられなくて、待って読みました。 久しぶりに読んで忘れてしまっていることもたくさんあるけど、覚えているシーンもいっぱいあって懐かしかった。 子供が生まれて幼稚園の上のほうになれば分かるかな。読んであげたいなと思いました。
ストーリーにちょっと毒があって、薄ら怖いところも相変わらずです。 それに何だか食べ物を扱ってる話がすごく美味そうなのですよ。 ハンバーガーの看板の話とか。 魚料理もどうぞ、の中のブイヤベースとか。
そう、ブイヤベースと言う食べ物を初めて知ったのがこの本。 凄く食べてみたいと思ったけど、現実の私は魚がキライなので、食べず嫌いのまま。 いつかは、頼んでみたいメニューですね。
本自体も状態が良ければ買いたいんだけども、絶版なんだよなー。児童書って絶版になることが多い。 神田の古書店街に児童書専門店があるけど、あそこまで行く用事もないし……。 ブックオフで見つかったら縁があったと思って買いたいなと思う。
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入院費が高額になるので、健康保険限度額認定証を提出した。 いまいち制度が分かっていないのですが、あっちこっちから救いの手が差し伸べられている様子。 税金を払っているんだからと言えばそれまでだけど、払わなかったらこういう制度はつかえない訳で、たとえ不公平だったり補助が十分でなくても、とにかく平和な国に生まれてよかったと思う。
2014年08月24日(日) |
時かけ / お見舞いに来てくれた |
・時をかける少女(原田知世の)
を観た。
これが噂の「時かけ」というやつか。角川アイドル映画というやつか。 と、古いだけに期待しないように心がけて観ましたよ。 尾道三部作に入るのかな? 今じゃ多分ああいう風景はなくなってしまったんだろうなと思いつつ、知世ちゃんと、大林作品には欠かせない尾美としのりさんと、あと深町君役の男の子の会話の、古い感じを楽しみました。 台詞そのものが、文章体のままで話し言葉ではないので、すごく違和感を感じるけど、それはともかく、年頃の男女が、友人として親しくても恋愛にすぐには傾かない、さっぱりした感じがいいです。 今高校生くらいを題材にした映画は、何かさっぱり感がないです。
ストーリー的にはいつ知世ちゃんが深町君を好きになったのか分からんのですけども。 だって植えつけられた偽の記憶は、知世ちゃんと尾美としのりの小さいころの記憶であって、深町君と知世ちゃんの記憶ではないのだから、なぜなぜ尾美としのりを好きにならないのかと。
原作を後で読んでみよう。あと、アニメ版の新しい奴も。 あ、知世ちゃん目がくりくりしてて可愛かったです。演技力は良くわかりませんでした。
午後、旦那さんのお母さんとお兄さんと兄嫁さんがお見舞いに来てくれた。 だけでなく、その連絡をしたらうちの両親迄来てしまって、病室で寝っころがっているわけにもいかず、談話室へ。 個室じゃないからなー……。
両親はあちらの家族にあいさつしたかったそうなんだけど、お義母さんはうちの両親がいるとすごく緊張してしまうので、急に顔を合わせてびっくりしちゃったと思う。 2時間くらいいたかな。 座っているとあっという間にお腹が張るので、帰ったら速攻寝転がりました。 入院しておいて良かったのかなあとまた改めて思う。
お義母さんとお兄さん、お見舞いの際に、ペットボトル入りのジュースやらお茶やらをたくさん買ってきてくれて、すごく助かりました。 何だか来客が多いから、そのたびにどうぞと渡すわけで。 在庫がなくなりつつあったから。 亡くなったお義父さんの入院介護をずっとやっていたからか、いろいろピンポイントです。 何だか申し訳ないなと思うと同時に、お嫁に行ったのだから旦那の家族が私の家族なわけで、遠慮しないでもっと甘えたほうがいいのかな、でも里帰りしてるし、父母は父母だし、親離れ(?)というのもどの程度するものなのかなと思ったり。 義母にはもっと甘えることにして、父母にはなるべく甘え過ぎないようにしたいなと思う次第。
旦那さんは面会終了時間迄居残ってくれていて、私のベッドの所で居眠りしたり小声で雑談したり。 今日が終るともう来週の土曜日までは来られないので。 有難いことだなーと思う。
ああ。そういえば一瞬だけれど結構強い地震があって、びっくりしたときちょうど居てくれたので良かった。 前は怖くなかった地震だけど、4年前のあれからかなりびくびくする。
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