木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2002年01月26日(土) 「ぼくのともだち、おつきさま」

アンドレ・ダーハン  架空社

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我が家にありますのは、その昔、架空社から出てました

「文字無し」バージョンです。

娘の大好きな1冊です。

私と娘とで絵からイメージした「言葉」でお話をします。


今は、講談社からきたやまようこさんによる文章をつけて出ています。

先日、講談社の子どもの本通信「DanDan」で、

きたやまようこさんが、この絵本に文章を書かれた

エピソードのようなものをのせておられました。

日本では、なかなか「文字のない」絵本というのは、

受け入れられにくいそうなんです。

読むのに、やはり「もと」となる・・・

つまりマニュアルのようなものがないと不安なんだそうです。

なるほど・・・そうなんだ。

きたやまようこさんご本人は、文字のない絵本は見る方の感性で奥行きが

うまれるからおもしろいとおっしゃっています。

なお、オリジナルのフランス語版は、

文字のないバージョンらしいです。

どうしても文字なしバージョンがいいわ♪といわれる方は

こちらをどうぞ。

原題は「MEIN FREUND DER MOND」です。









2002年01月21日(月) 「どうぶつはいくあそび」

きしだえりこ・作 かたやまけん・え 

のら書店

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去年の秋に買った「おーいぽぽんた」の中に、

この「どうぶつはいくあそび」からいくつか収録されています。

その句がとてもお気に入りの娘。

「どうぶつはいく」の全部を読みたくなったので、

この小さな本を図書館で借りてきました。

五・七・五のリズムにのせて、軽妙などうぶつたちの俳句。

子どもは素直にその粋な遊びの中に入っていけるのではないかしら・・・

娘とくすくす笑いながら楽しみました。

片山健さんの絵も味わいがあって、いいです。

今日も、「ねむいにゃら〜」と一句くちづさんでいた娘・・・くすっ。



2002年01月20日(日) 「わたし」

谷川俊太郎・文 長 新太・絵 

福音館書店(かがくのとも傑作集)

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ときどき古本屋さんに行くと掘り出し物が見つかります。

今回、手に入れたのはこの本。


「わたし」

「おとこのこからみるとおんなのこ」

「あかちゃんからみるとおねえちゃん」

「おにいちゃんからみるといもうと」・・・



「わたし」という一人の人物、

相手が変わると呼び名も変わります。

しかし「わたし」は「わたし」であることには、変わりないですよね・・・。

そして「わたし」を客観的にみること・・・これも大事なことです、はい。

娘のお気に入り本の仲間入り。



2002年01月19日(土) 「いじわるブッチー」

バーバラ・ボットナー・ぶん ペギー・ラスマン・え 

ひがしはるみ・訳 徳間書店

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読み惜しみをしていたこの本をついに借りてきました。

私は、あまり「この本は何才から」という枠にこだわらずに絵本を読みます。

でもたまに、娘がはじめてその本に出会うのに適齢期がありそうだなぁ・・・

と思う本は、読み惜しみをします。


さて・・・ブッチーのママとあたしのママはとても仲良し。

ブッチーのママはしょっちゅう、うちに遊びに来て、

そして必ずブッチーも一緒なんです。

ブッチーたら、とてもいじわるで、私はいっしょにあそびたくない・・・

だけど、ママはいろんなひととおともだちにならなきゃ

ダメって言うんです。

ある日、ブッチーのパパとママがシカゴへ行くと言うので、

ママはブッチーを預かるって・・・さあ、どうする!?



ほっほっほっほっ〜♪」読み終わった後が痛快よねぇ、この本!・・・

私は自分が小さい頃、一番ちっこかったせいか、どちらかと言うと、

この「あたし」のようにいじめられていたほうです。

で、なんだったか忘れたけれど、そのうちの一人がいじわるをして、

たぶん私はなにか抵抗をしたのだと思うけど、

その相手の母親がうちに乗り込んできたことがあります。

あやまれって・・・

え〜ん、あやまって欲しいのはこっちのほうよ〜と思いながら、

母が相手に謝っていて、とても納得いかなかった・・・うぅ。

いまだに覚えてるってことは、よっぽどくやしかったのねぇ、私・・・笑。



それはさておき、この本のように痛快にいじめっこを撃退するには、

やっぱり自分もそれなりに知恵を練らないとねぇ!

(私には、その知恵が足りなかったのね、きっと。)


それにしても、日本の作家で、こんなふうにスカっといじめっこを

追い払っちゃう絵本ってあったかしらん?

・・・う〜ん、思い当たらない。

この本を読んで、私がすぐに思い浮かべたのは、

カニグズバーグの「魔女ジェニファとわたし」にでてくる、

「わたし」とお母さんがおともだちになって欲しいと

思っている女の子との関係でした。

・・・こういうセンスって、アメリカ的なんでしょうかね。

娘にも大受けのこの本・・・

あなたもいじめられたら、知恵をしぼって自分を守るのよ

・・・と思う母であります。

そしていつだって、私はあなたの味方よ〜と

で〜んと受け止められる母でもありたい、と自分自身にも言い聞かせて。

・・・しかし、娘のほうが、いじめてたりして・・・(^^;



2002年01月17日(木) 「もりのおかしやさん」

舟崎靖子・作 舟崎克彦・絵 偕成社

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もりはおもしろランドシリーズの1冊です。

娘がきのう「読んで」と持ってきました。

まるで、私のお誕生日のためにこの本を選んできたかのようです。

と、いいように解釈する私・・・うふふっ。


おかしやさんのいたちさんがお誕生日に

「あなたのかたちをつくるケーキ」を作るんです。

たとえば「うさぎ」さんだと「ふわふわなマシュマロで作って、

目はあかいいちごで・・・という具合です。

ある日、だれの誕生日かわからないのですが、

注文のお手紙がやってきました・・・。


さてはて、どんな形のケーキを作ったらよいのでしょうね♪

・・・もりの動物達、みんな気がきいているんですよ♪



2002年01月14日(月) 「ふゆめがっしょうだん」

冨成忠夫、茂木透・写真 長新太・文 福音館書店

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たまに本棚の整理をします。

こちらの本をあちらへ移して・・・と、

あ、そうだ今の季節にぴったりの本、あった、あった。

・・・そうして出てきたのが「ふゆめがっしょうだん」でした。

ふゆの木の芽を拡大した写真、どれもこれもお顔のようで、ユーモラス。

じぃっと木の芽を観察すると表情豊かなんだぁ〜と感動してしまいます。

目や口のように見えるところって、

落葉した葉っぱに養分を送っていた管の断面なんですねぇ・・・。

(しみじみ・・・。)

「パッパッパッパッ」という長新太さんの文章が娘には大受け!

二人でニコニコしながら読みました。

今度、このお顔を探しに出かけてみたくなりました。



2001年10月02日(火) 「あっちゃんあがつく たべものあいうえお」

みねよう・原案 

さいとうしのぶ・作 リーブル
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きのう丸善で原画展を見てきました。

そこに「ながいながいあとがき」という説明があって、

この本が出来上がった経緯が書いてありました。

さいとうしのぶさんが勤務されていた「のびのびルーム」というところで、

当時1年生だった女の子が

  「♪あっちゃん あがつく あいすくりーむ 

    いっちゃん いがつく いちごじゃむ♪」と

遊びながらこの歌を口ずさんでいたそうです。

そして、その歌に惹かれ、彼女と一緒に歌っていたら、

近くにいた子ども達が「絵本にしてや」とリクエスト。

そこで、手作りの絵本が出来上がりました。

その小さな手作りの絵本は、

すぐに子ども達のお気に入りになって、大活躍をしました。

その後、その手作りの絵本の話をリーブルの方になさったところ、

「それ面白い!うちでやります」と、

この絵本ができるお話へと発展して行きました。

そしてその女の子が歌っていた歌は、調べたところ、

「峯 陽」先生の作であることがわかりました。

先生から「歌を自由に変えて下さっていい」というお言葉をいただいき、

今の絵本の形になっていったそうです。

この絵本が出来上がって行くエピソードを読んでいるだけでも、

その合間に、喜んで遊んでいる子ども達の姿が思い浮かびます。

絵はとても丁寧に細かく、そしてユーモラスに描かれています。

私たち大人も「このキャラメルの包み!」とか、

「おお、このチョコレートは 遠足に持って行ったぞ!」とか、

懐かしさのあまり、思わず声を出しちゃうような、

お菓子たちが登場したりします。

リズムもとてもよく、「ん」までずっと楽しく歌える、

とっても愉快な絵本でした♪




 





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スズ [木陰でひと休み]

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