木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2002年02月05日(火) 「せんろはつづくよ」

M・W・ブラウン・文 J・シャロー・絵

与田準一・訳 岩波書店
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今月に配本をたのんでいました、岩波書店の復刊本

「せんろはつづくよ」が、今日届きました。

この本のことは、江國香織さんの「絵本を抱えて 部屋のすみへ」を

読んで以来、ずっと気になっていたのですが、

近くの図書館に蔵書がなく、

借りる機会もないまま、今日にいたっていました。

こうして復刊されて、無事我が家にやってきて、

とても嬉しい1冊です。


さて・・・サーモンピンクとグレーの表紙・・・

表紙から、この本のセンスのよさがうかがえます。

そして、中をひろげてみる・・・。

すると、ちょうど2台の小さなきかんしゃが、

西にむかって出発するところ。


ぱふぱふ ぱふぱふ 

ちゃぐちゃぐ ちゃぐちゃぐ・・・


ふふっ、もう娘はこのリズムのいい文章にのって、

機関車と一緒に西へ向かって出発しました♪


マーガレット・ワイズ・ブラウンの文章ってやっぱり好きです。

小気味いいリズムある訳文がまた、耳に心地よく、

私たちを、機関車の旅へと連れて行ってくれるの。

・・・こうして、素敵な訳文を読むにつけ、

さてはて原文ではどんな文章なのだろう・・・といつも思うのでした。

ぱふぱふ、ちゃぐちゃぐ・・・♪













2002年02月04日(月) 「パパが宇宙をみせてくれた」

ウルフ・スタルク・作 エヴァ・エリクソン・絵

ひしき あきらこ・訳 BL出版

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ある日の夕方、パパがぼくにいった。

「ウルフ、いまから宇宙を見せにつれていってあげよう・・・」

「それって、どこにあるの?」

「ちょっと遠くさ」・・・

さて、パパと一緒に出かけたウルフ少年・・・

宇宙っていったいなんなのでしょう!?


娘にとっても、宇宙ってまだ把握しきれないような大きなものです。

なんたって彼女の「一番おおきいもの」は「町」ですから・・・笑。


その昔、天文学者にあこがれていた私は

空にまたたいている星は、ずっと遠く、

何百年もの時をへてやってきたことを思いめぐらして、

めまいがしたことがあります。

この宇宙の営みを考えると、

人間の一生ってなんて短くってはかないものでしょう。

宇宙規模で考えると、点にもならないようなこの一瞬を

生きているんですね・・・あ・・・まためまいがしてきた。(笑)


・・・と、読んでいる私は宇宙の大きさに思いを馳せ、

読んでもらっている娘は、パパの足元の方に注目して・・・

くすっ、やっぱり子どもって、このネタが好きなのよ。

              ↑これは何か?・・・ふふっ、内緒。






2002年02月03日(日) 「くった のんだ わらった」

ポーランド民話 うちだりさこ・再話 佐々木マキ・画

福音館書店

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まきばのなかに、ひばりのふうふが巣を作り、卵を抱き始めました。

ところが、ある日、もぐらがその近くで穴を掘りはじめ、

ひばりのおくさんは、おちおちと卵を抱いていられません。

そこで、おおかみにもぐらをおっぱらってくれるように

頼みに行くのですが・・・


おおかみもね、ただじゃぁ動かない。

あれこれと、ひばりに「あれをしてくれたら、退治してやる」って

注文をつけるんです。

それも3回も!

まぁったく、あきれたおおかみですが、

一応、やることはやるのねぇ・・・

(このあたり、日本の昔話と少し感触が、ちがう気がする・・・

民話にもお国柄があるってことかしら。)



それにしても、人間たち・・・いいようにびばりに翻弄されて、

ほんと・・・おおかみじゃないけど、わらっちゃう・・・ぐふふっ。








2002年02月02日(土) しんくんとのんちゃん「空からのてがみ」

とりごえ まり・作

アリス館

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とりごえまりさんの新刊、12月にリクエストをかけていたのが、

やっと図書館に入りました。

りすのしんくんとのんちゃんのお話です。

ふたりがきのみであそんでいると、くまのおやこがやってきて、

こんやあたり、ゆきがふりそう・・・とおしえてもらいます。

ゆきをまだみたことのないふたり、

「しろくって、フワフワなのが、空からふってくる」ものって、

一体どんなの・・・?!と想像をめぐらします。


・・・心配性のしんくんと、のんきなのんちゃん。

「しろくて、フワフワなもの」を想像するときにも、

その性格があらわれます。

我が家は、私が心配性で、パパがのんき。

ふふっ、だから物事がうまくまわっていくのかもねぇ・・・笑。


「つきのみはりばん」以来、とりごえまりファンの娘、

お気に入りのお話がまたひとつふえたようです。(*^^*)

雪を待つ気持ちは、こりすたちと一緒だね♪






2002年02月01日(金) 「じごくのそうべえ」

たじまゆきひこ・作

桂米朝・上方落語・地獄八景より

童心社

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先日、寺町のギャラリーで「じごくのそうべえすごろく」の原画展を

やっていました。

しばらくして、娘が「おにさんのゲーム(すごろく)をやりたい」

と言い出したので、「すごろく」を、買い求めました。

それまで娘は、どちらかというと「じごくのそうべえ」は苦手な本だったのです。

以前お話会でも、この本を読むときになったら

「もういい、帰る」なんて言って、席をはずしていたぐらいですから。


・・・ところが、・・・なんです。

「そうべえすごろく」・・・娘は、はまりました。

毎日、必ず3回はつきあわされます。

もちろん、おともだちとも「おにさんのすごろく、しようよ〜」と

なかば強引にさそって(笑)、遊んでいます。

で、「しんでしもたんや」とか「すっぱっぱにされてしもうた」と

ふだんでもうれしそう〜に言ってるので、

きっと幼稚園でも、おともだちにそのフレーズだけを

普及させているのでは・・・?・・・と、思っています。(笑)


ここまでお気に召したのなら、お嬢さん♪

やっぱり、もとの本も読まなくっちゃ・・・ねえ!

てなわけで、今日借りてきました。


とざい とうざい・・・ペペン ペンペン ペーン

落語家の話口調を思い出しながら、読む私・・・。

もちろん、根っからの関西育ち。

「ここ、どこやろか。死んでしもたんや。

えらいことに、なってしもたわ。

この道、どこへいくんやろか」・・・

はい、これを読むのは朝飯前よん♪


娘は、おにさん(じんどんき)のおなかのなかにみんなが入った頃から

もう笑いがとまりません。

ほんまに・・・

「ああ、おもろ。こりゃ おもろいわ」ですわな!







2002年01月31日(木) 「ねんころりん」

ジョン・バーニンガム・作

谷川俊太郎・訳 ほるぷ出版

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きのう、ごはんがあと3分で炊けるっていうときに、

ふと娘の方を見ると、まるでみのむしのようにかけぶとんにくるまって

今にも寝てしまいそう。

「ゆうちゃん、もうすぐごはんだよ」

「わかってるって・・・こうしてるだけ・・・zzzzzz」

・・・あ〜あ、ねちゃった。


そして、10時すぎにいったん起きた娘、

「ご飯食べて、お風呂に入る?」と一応聞いてみる。

「ううん、もう寝る・・・」

そして「ごほん、読んで」と持ってきたのは、

「ねんころりん」と「おやすみクマタくん」でした。

・・・眠いから、おやすみなさいの本をセレクトしたってことか・・・笑。


さて、「ねんころりん」

ねこのかあさんも、おふねのあかちゃんも、3とうのくまさんも・・・

みんなつかれて、ねむい、ねむい・・・

どこかねるのにいいところはないものか・・・

ああ、このきもち、わかる、わかる。

くたびれていると、「どっかで休みたい〜」と

身体が声をあげているものねぇ。

この本に登場する人も動物も、その様子がよくわかる・・・ふふっ。

でね、みんな後半には、それぞれに

気持ちよく眠れる場所を見つけます。(*^^*)

娘が布団にくるまって寝ていたようにね♪

リズムのよい、谷川俊太郎さんの訳も

心地よさを運んできて・・・

それでは、いい子たち、

「お・や・す・み・な・さ・い・・・zzzzzz」



2002年01月30日(水) 「てんさらばさら てんさらばさら」

わたりむつこ・作 ましま せつこ・絵

福音館書店

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今日、幼稚園の面談の待ち時間、幼稚園の貸し出しの本だなを

なにげなく見ていましたら、この本が目に留まりました。

おお!? 去年、図書委員していたときには確かなかった・・・

どなたかが、ここ1年で寄付されたのかしらん?

実はこの本は絶版・・・

私のネットのおともだちがこの本を欲しくて探していらっしゃたのですが、

それほど冊数も多くないうちの幼稚園にあるので、びっくりしました。

しかも・・・読者ハガキがはさんである・・・

1983年発行の本にもかかわらず、新品のような美しさでした。

(もったいな〜い、なんで読まなかったんだろう。

・・・て、おおきなお世話!?・・・笑)


で、「てんさらばさら」とは・・・別名「けせらんぱさらん」のことです。

おばあちゃんとおにごっこをしていたときに見つけた

「てんさらばさら」・・・おばあちゃんは、まゆにこう言います。

「これに おしろいを ふりかけると、すこしずつふえてね、

そのたびにいいことがおこるんだよ。」

でも、だれにも見せてはいけない・・・と忠告されます。

まゆはおばあちゃんのいいつけどおり、だれにもみつからないように

大切にしまっていました。

しかし、いつしか「こうり」いっぱいあふれるほどふえて・・・。



「ほんとうのしあわせ」って、どんなものなのでしょうか。

ふふっ、まゆの夫「かざたろう」って、いいわぁ・・・ほれぼれ。(*^^*)


ところで、さきほどケセランパサランなるサイトへ行ってみましたら、

この本、いちおういつか再販の予定があるらしいです。

(時期未定ってなってたけど・・・再販されるといいなぁ・・・。)



2002年01月29日(火) 「ロッタちゃんとじてんしゃ」

リンドグレーン・作 ヴィークランド・絵

やまむろしずか・訳 偕成社

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今朝の新聞で、リンドグレーン女史の訃報を知りました。

94歳・・・天寿を全うされて天に召されたのですね・・・

たくさんの作品、まだまだ読みきれていません。

あなたの作品を、これから娘と楽しませていただきますね。

どうぞ安らかに・・・。


追悼に、今夜は「ロッタちゃんとじてんしゃ」を手にとりました。

パパが娘に読んでいたのですが、後で私のところへ来て、

「バムセって、くまだったんだね」

「は?」・・・

そうそう、ロッタちゃんはママが作ってくれたぶたのぬいぐるみを

ぶたぐまだと思っていたのでした。(すっかり忘れてた・・・)

ふふっ、リンドグレーンはいったいどんなぬいぐるみを頭に思い描いて

いたのでしょうね。

我が家にあるぬいぐるみの「バムセ」はどうみても、ぶたにしか見えないから、

彼女の頭にあった「バムセ」とはちょっと違うのかも知れませんね・・・。








2002年01月28日(月) 「くつがあったらなにをする?」

ビアトリクス・シェンク・ドゥ・レニエ・文  モーリス・センダック・え

いしづ ちひろ・やく  福音館書店
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以前、他の出版社からモノクロ版が出ていましたが、

あらたに彩色されて、少し大判になったものが、

去年、福音館から出版されました。


レーニエのナンセンスな詩を

センダックがとてもユーモラスで楽しい絵を描いています。


いしづさんが、リズムのある詩に訳されていて

娘と楽しく読みました。

それでは、絵本のように電気を消して、おやすみなさ〜い♪
















2002年01月27日(日) 「ゆきがふりはじめたら」 

マーティン・マティア・絵 フィリス・ゲイシャイトー・文

小池昌代・訳  講談社

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ゆきがふりはじめたらどうする?・・・

きみはなにをするの?きみはどこへいくの?・・・

ねずみは・・・ねこは・・・とりは・・・。


いろんな動物達、ゆきがふりはじめたら、

それぞれにすることや、行くところがあるようですよ♪


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スズ [木陰でひと休み]

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