木陰の本棚<書庫>
絵本と読み物のあれこれ

2002年12月16日(月) 「わたしのいえはごにんかぞく」

トメク・ボガツキ/絵 エミリー・ジェンキンス/文 

木坂 涼/訳 講談社
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図書館の新刊コーナーで、

柔らかなタッチの絵に惹かれて借りて帰りました。

中を開けると、見返しがまた、布張りの箱を開けたような、

そんな雰囲気で、それだけで、優しい気持ち…♪


わたしのいえは、ごにんかぞく。

にんげんがさんにん、ねこがふたり


ふふっ、猫も家族の一員なんですね。

ここの訳を「にひき」とせずに、「ふたり」とするところが、

この女の子の猫に対する思いを上手く語っている気がします。

そして、英語の題の「FIVE CREATURES」より、

「わたしのいえはごにんかぞく」という言い方が、好き…♪

絵が、暖かくてほんわかした家族にぴったり。

娘は、おふろがきらいな「3にん」に受けていました。

「おふろはいらないと、頭から芽がでるよねぇー」って。(笑)

↑(出典は「ゆきむすめ」)

何度も娘と優しい気持ちになりながら読みました。

うーん、お手元本にしたいな、この本。



2002年12月12日(木) 「Swan Lake」

PYOTR I.TCHAIKOVSKY

LISBETH ZWERGER

North-South Books

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京都駅ビルの美術館「えき」で、リスベート・ツヴェルガー展を

開催しているので、朝一番に見に行きました。

ツヴェルガーの絵は、幻想的で繊細、かつ、美しいのですが、

その美しさの中に、どこかゾクっとするような部分を

必ず秘めています。

おなじみの絵本の絵、初めて見る絵本の絵…

ゆっくりと、お話の筋を読みながら、

いろんな原画を見ることが出来ました。

その後、あまりの表紙の美しさに魅せられて、

手に取ったのが、「Swan Lake」という、最新刊の洋書でした。

そう…、この本は、チャイコフスキーの「白鳥の湖」を

絵本にしたものです。

娘も、表紙があんまりきれいなので、この本を手にすると、

早速、じっくりと絵をながめていました。

夜、寝る前には、適当に要約しながらお話…。

すると、娘たちが白鳥になるあたりで、

「おかあさん、あのね、このお話には、

きっと、悪者のフクロウみたいのんが、出てくるんやで…」などと、

私よりも「白鳥の湖」の内容をよく覚えていたりするのでした。(笑)

ああ、それにしてもこの白鳥の王女様は、

王子じゃないけれど、美しくて、うっとりと見とれてしまいます…。


英語の書体も、音楽が流れるように優雅です。

しばらく、どこかに飾っておこうかな…この本♪







2002年12月09日(月) 「セーターになりたかった毛糸玉」

津田 直美/作 

ブロンズ新社
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主人公が、毛糸玉のお話です。

夜、私たちが、ベッドの中に入って、

”大きくなったら、何になろう?”と思いをめぐらすのとおなじように、

実は毛糸玉たちも、将来何になりたいかを、

あれこれ考えていたのですねぇ…。

この絵本を描いた津田直美さんという方は、

毛糸にとても愛情を持っていらっしゃるんだなぁ…と思います。


私の実家に帰って、押し入れを開けると、

それこそ、たぁくさんの毛糸が、箱に入れられてしまわれています。

(母は編み物教師。)

今はたぶん、その毛糸たちは、眠ったままかもしれませんが、

以前は、こうしたあまり毛糸たちは、

座布団カバーになっていたりしたなぁ…と思います。

そう…もっと昔は、小さくなったセーターをほどいて、

それも使っていた…。

毛糸って、そうやって何度もリサイクル出来るものなんだと、

子ども心に、自然と受け止めていた気がします。

といいながら、私は母に編んでもらうばかりで、

自分でセーターを編んだのは、ほんの数枚。

(肩こりがひどくて…と言い訳…笑。)


この間、娘の織り機やステッチの練習用にと、

何玉かもらって帰って来て、

久しぶりに表に出た毛糸玉たち…

もしかして、押し入れから出してもらえたことを、

喜んでいたのかもしれません♪


娘は、今、この本がお気に入りで、「枕元の本」となっています。

「毛糸玉の本、読んで♪」と、このところ毎晩、読んでいるのですが、

必ずあと2ページというあたりで、なんとなく安心してしまうのか、

いつも夢の世界へと入って行ってしまいます…笑。

(それもまた、よし…くすっ。)


ほんわかと手編みの愛情を感じる、暖かいお話でした。(^-^)



2002年12月06日(金) 「おもちゃ屋へいったトムテ」

エルサ・ベスコフ/作  ささめやゆき/絵

菱木晃子/訳 福音館書店
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ベスコフのお話です。

この本、読むのをずっと楽しみにとっておいたのです。

(↑娘と一緒に読むまで、私も読むのを我慢してました…笑。)

今年、やっと娘も楽しめる年齢になったかしら…と思い、

数日前から読みはじめました。

娘は、ささめやゆきさんの挿絵を手がかりに、

すぅっと、お話の中へと入って行きました。

トムテという、床下にすむ小人の存在も

すんなりと、受け止めたようです。(^-^)

そうか、どうやらトムテというのは、

北欧では、おうちの守り神のような存在なのですね。


さて、お人形と間違えられておもちゃ屋にいってしまったヌッセ…。

前の日、このあたりで夢の国へといってしまった娘でしたが、

その成り行きがとても気になっていたのでしょう。

「トムテの続きを読んで!」と、持ってきました。

そして、読みおえた後、とっても満足げな笑顔。ニコニコ。

うん、とてもいいお話だったね♪


そして、次の日、娘の「トムテごっこ」がはじまったのは、

言うまでもありません、笑。




2002年12月05日(木) 「とおい星からのおきゃくさま」

もいちくみこ/さく こみねゆら/え

岩崎書店
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今日、立ち寄った書店で、見つけてしまいました。

「もいちくみこ」さん × 「こみねゆら」さん

あん、こんな組み合わせの新刊を目にしたら、

お金もないのに、買ってしまうじゃないのぉー!(笑)


たかい山のうえの、もみの木の横には小さな天文台があります。

そこには、ふくろうが独りで住んでいました。

もうすぐクリスマス。

吐く息もこおるほど、さむいある晩に、

ドアをトントンとたたく音がします。

ドアをあけるとそこに立っていたのは…。


ふふっ、描かれている女の子が、

かわいいけれども、どこかいたずらっぽくって♪

自分のペースに人を巻き込んで(この場合は、ふくろうか…笑)

物事をやってしまうあたり、いかにも”おひめ”ですー。

(あ、そういえば、娘もそんなところがあるな…苦笑。)


娘は、ふくろうとのやりとりに、クスクス笑っておりました。

さあてと…今夜のデザートはアイスクリームにしようかな♪



2002年12月04日(水) ロッティーとハービー「ハービーのないしょのサンタ」

ペトラ・マザーズ/作  今江祥智&遠藤育枝/訳 

BL出版
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娘の大好きなロッティーとハービーシリーズのクリスマス篇です。

もうあと3日で、クリスマス。

ロッティーは仲良しのハービーと連れ立って、クリスマスツリーを

買いに出かけました。

町に出かけた二人、おいしそうなにおいにつられて、

ケーキ屋さんに入るのですが、

そこで、ハービーはとんでもないことをやらかしてしまいます…。


だれにでも、悪気はなかったのに、あることをしてしまい、

それを隠そうとして、よけいに自分を窮地に追い込んだ経験って

あるのではないでしょうか。

娘もねー、よく、自分が壊したくせに、

「おかーさん、勝手に壊れちゃった!」って言うんですけどね…笑。

家の中でおこった出来事なら、私もある程度把握して、

フォローのしようもあるのですが、

これから、娘が小学校に行くようになったら、

自分のしでかしたことが心配で、おそろしくて

幼い心ではおさまりきれなくて…ということが

おこるのだろうなぁ…などと、

この本を読みながら思った次第です。

(それで、自分の子ども時代の苦い経験を振り返っていたりする…笑。)



クリスマスの頃って、冬の海ですねー。

「なにもかもタオルのおかげ」の頃と違って、いかにも寒そうです。

(あ、この本では、もうドドは結婚しちゃっています。

あれれ?ドドの結婚のお話、邦訳版は出ないのかしらん?)




2002年12月03日(火) 「子うさぎましろのお話」

佐々木たづ/文 三好碩也/絵

ポプラ社
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もう1冊、図書館から大事に借りてきたこの本、

今、ずっと枕元にあります。

白うさぎの子”ましろ”は、サンタクロースのおじいさんに

まっさきに贈り物をもらいます。

しかし、ぺろりとそのおくりもののお菓子を食べてしまって、

まだ、もっとなにかべつのものが欲しくなります。

そこで、ましろは別のうさぎの子に扮して、

まだおくりものをもらっていないと

サンタクロースのおじいさんのもとに行くのですが…。


娘にとって、”ましろ”は身近な存在なのでしょう。

ましろの心の動き、うろたえた姿、

娘はきっと、ドキドキしながら見守っていたことと思います。

そうして、ましろのとった行動によって、次の年におこった出来事は…♪


”素敵なお話を、プレゼントしてくださってありがとう…。”

暖かく幸せな気持ちに包まれる1冊でした。



2002年12月02日(月) 「サンタさんとこいぬ」

長尾玲子/さく 福音館書店
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長尾さんの本を、娘が図書館で見つけて、「これ、借りる♪」と

大事、大事に借りてきました。

この本の絵は、丁寧な刺繍によるものです。

その刺繍のかわいらしいことと言ったら♪

見ていて、自然に頬がゆるんでしまいます…ニコニコ。

娘は、サンタさんとこいぬとの出会いがとても好きなんです。

それにね、二人(一人と一匹か…)が、

プレゼントを配っていく様子が、とっても嬉しいらしくって、

もうニコニコしながら、聞いています。

(その様子を見ているだけで、こちらも幸せな気分になれるよ、うん。)


去年のクリスマスの後、しばらく娘は、

長尾さんの 「クリスマス・イブのおはなし」という小さな絵本3冊セットが

とてもお気に入りで、こればかり読んでいた時期がありました。

そうして、あっちゃんやサンタさんの指人形を作っては遊んでいたのです。

久しぶりに、そちらの本も手にとりたくなりました♪





2002年12月01日(日) 「クリスマスのちいさな木」

e.e.カミングス/詩 クリス・ラシュカ/作

さくまゆみこ/訳 光村教育図書
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今年の新刊で、一番気になっていた絵本をやっと手に入れました。

e.e.カミングスの小さな木にささげられた詩をもとに

クリス・ラシュカという方が、とても優しくて暖かい物語にしています。

絵がとても愛らしいんです。

鉛筆の枠に、水彩で色が塗られているのですが、

光を透かして絵を見ているような、そんな感じなのです。

ちいさな、ちいさな木が、ちいさなちいさな家族に出会って、

きれいなクリスマスツリーになるまでの物語をみていると、

まるでちいさな贈物をもらったように、幸せな気分になれるのでした♪


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娘と読む本、絵本とともに、読み物の入り口にたったものも

多くなってきました。

その中には、絵本に入れるのか、読み物に入れるのか…

どちらのmemoに入れていいのかわからないものも多くなってきましたので、

12月から、「絵本と読み物 memo」を一緒にいたしました。

今までの「読み物memo」のものも、ちかじか、こちらに

移して行きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。(ぺこり)

←11月30日のmemoもupしました。

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「えほんの小径」の2001年度版「クリスマス♪」特集もどうぞ→こちら♪









2002年11月30日(土) 「へんしんトンネル」「まめうしとありす」

あきやまただしさんの本を2冊、書き留めておきたいと思います。

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「へんしんトンネル」

あきやまただし/作 金の星社
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先日の「ながらっこ文庫」さんのお話会の時、

パネルシアターで見せていただいて、娘がとても気に入っていたので、

私も、11月のお話会で読むことにいたしました。

この本を読む時には、

読むコツと、ページをめくるタイミングを少し練習しなければなりません。

そう…言葉がひっくりかえる瞬間と、ページをめくるのを

ちゃんと合わせていないと、効果が半減するからなんです。(^-^)

お話会では、子どもたちと一緒に、

お母さまたちにも楽しんでいただけたようです。

後で、本を確認しに来てくれたお子さんもいて、手応えありました♪

そして、娘がこの本を読んだ後に、自分が考えた言葉を披露(笑)。

それは「きゅうり きゅうり きゅうり … りきゅう りきゅう」

りきゅう(離宮)とは、この場合、「修学院離宮」のことです。

京都っ子らしい発言でした、はい。(笑)

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「まめうしとありす」

あきやまただし/作 PHP研究所

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先日、娘が児童書店で「この本、買って帰るー!」と

お持ち帰りしたのが、まめうしくんシリーズのこの本。

ご存じ、まめうしくんはまめつぶぐらいのちいさなうしなんですが、

ありすちゃんというのは、ありみたいなりすだから、

ありすちゃんなんですね♪

さて、ありすちゃんが、まめうしくんに宝物を見せてくれます。

そして、ありすちゃんはまめうしくんのたからものもみせてと

言います。

さて、まめうしくんの宝物って…なんなのでしょうね…ふふっ♪

今、娘のお宝本です。(^-^)


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スズ [木陰でひと休み]

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