Deckard's Movie Diary index|past|will
人間の愛すべきダークサイドを描き続けているトッド・ソロンズ最新作『ストーリーテリング』。前作の『ハピネス』が強烈な印象だったので、期待にダークサイドを膨らませながら観ました。さてさて今回は・・・見事に外してくれましたなぁ(苦笑)。登場人物やセリフなどは相変わらずの毒気ですが、映画としてのまとまりが悪いんですよ。全体がダラダラ続いてるというか・・・、脚本も面白いし、キャラも悪くないのに、映画としての完成度はとても低い!みたいな感じでしょうか。この辺りが映画の難しいところなんでしょう。しかし!この毒気は捨て難い!次回作に期待します。
今週、来週、再来週ってほとんど映画を観る機会がなくなりそうなので、本日は頑張っちゃいます!(やっぱ、バカですかね?)
山田洋次、初の時代劇だそうで・・・『たそがれ清兵衛』。これはイイ!監督が隅々まで気を遣っているのがわかります。演出はもちろん、撮影、照明、美術、衣装、音楽。ほぼ完璧です。脚本やキャストには好き嫌いが出るでしょうけど・・・例えば「語り」の形式が良かったのか?とか、ラストはコレでいいのか?とか、宮沢りえはどうなの?とかね(苦笑)。個人的には全く問題なかったです。描かれている世界はいつもの山田洋次の世界です。親子、家族、友人、秘めた恋心。いつもはその要素ばかりでヌルくなりがちな作品も多いのですが、今回はそこに壮絶な果し合いが用意されていて、それが今までの山田にはない緊張感を生んでいます。もう少し、ラストに向かって凝縮されれば良かったのですが・・・。地味ですけど地に足がついた真摯な態度の映画。こういう映画は好きですねぇ。今回の出来を見る限り、山田にはもっと時代劇を撮って欲しかったです。ひょっとすると黒澤並みだったかもぉ♪〜( ̄ε ̄;)。で、敵役の世界的舞踏家・田中泯ですが、素晴らしいです!予告編から「こいつ誰だぁ?」とは思ってたんですが、その迫力たるや、尋常ではありません。今まで何故に映画に出なかったのかなぁ・・・・。欲を言えば、もう少し笑わせて欲しかったです。それにしても相変わらず丹波はいい味出してるなぁ(笑)。
映画の日です。混んでるのが予想されたので、朝からル・シネマに行き『至福のとき』と『マドモワゼル』の2本を予約してから仕事へGO!お世話になっているエージェンシーが引越ししたので挨拶に!綺麗になってましたねぇ(って、アタリマエか!)だけんどもしかし!守秘義務を優先しているので外来者が簡単に入室出来なくなってるんですよ。最近の流行のパターン。これで、ますますお伺いの出入り業者はヤリ辛くなるワケですな。トホホ。まぁ、なんとかやって行きましょう(苦笑)
アルトマン新作『ゴスフォード・パーク』!もう素晴らしい!としか言いようがありません。上手くて、洒落ていて、大人っぽくて、ちょっぴりHで、シニカルさはスパイス程度に効いていて、まさに、上質の素材を五つ星の腕で料理したフル・コースのようです。非の打ち所のない衣装や調度品の数々、そして完成された完璧な演技。惚れ惚れするような演出の妙を十分に堪能させられました。全てに無駄がなく、ウットリするような時間の流れ。これぞ映画!これぞアルトマン!まぁ、今さらどーでもイイですが、アカデミー作品賞、監督賞はコレでしょう!最後は泣かせてもくれます。
なんじゃこりゃ!オレは松田優作か!(すみません)っつーくらいビックリしちゃったシネ・ラセット近辺。なんてたって開演20分前に行って既に超満員状態!列は道にまで溢れて、もう大騒ぎ!元凶は京香、美枝子、靖子、尚美、登紀子、大御所・ルリ子、6大女優?共演の『木曜組曲』。出直して翌週が本日の木曜日(だって1000円なんだもーん)でんがな。それだけ苦労して観た映画だったんですけどねぇ・・・つまらんなぁ・・・。だってさ、ルリ子と登紀子の関係ってナンだったの?それにミートソースは誰がやったの?何故にデビュー作へ書き込みしてるの?わからないコトだらけ!っつーか、それ以前に演出がヘタクソだし、演技がヘタクソだし、特に西田尚美はミスキャスト!どーやっても純文学の作家に見えねー!っつーの!観客をバカにしてんのかよー(苦笑)。アホくさ。良かったのは浅丘ルリ子が見れただけだな・・・ボソ。監督の篠原哲雄の代表作は『月とキャベツ』『初恋』『命』等ですが、個人的には『初恋』が好きなんですよ。他はちょっとねぇ・・・。どうやら『初恋』は長沢ナニガシ(『ココニイルコト』の監督さん)の脚本が良かったようです。これからは期待しません。それにしても、このシチュエーションって、まもなく始まるフランス映画『8人の女たち』に似てるんかなぁ・・・ボソ
『ワイルド・スピード』より断然面白かったぁー!ヴィン・ディーゼル主演『トリプルX』。こういう映画こそ「楽しんだモン勝ち!」て奴ですね。理屈ぬきに楽しめました。ハラハラドキドキの見せ場満載!雪崩のシーンなんて最高でした。手すりの銀プレートボードも上手いアイデアだったしね。ならずモノ(古い言い方だなぁ(苦笑))が国に利用されるシチュエーションは決して新しくありませんけど、ここまでシークレットエージェント風に作り上げてるパターンってのは珍しいんじゃないですか。出来れば続編も観たいです。『ウラ007』の道まっしぐらぁ〜!。なんてたって自分で名乗らなくても「あんたぁ、ザンダー・ケイジだろ!」って言われちゃうくらいですから、既に超えてます(何を?)タイトルバックまでも妖しい雰囲気で楽しいいよー♪
ナンだか怪しい噂が飛び交っていたジェリー・ブラッカイマーの新作『9デイズ』。怪しい噂というのは「コレってコメディだったんですね。」って言葉を聞いてしまったんで、予告編の印象からは全くそういうイメージが無かったものですから、ちょっとビックリしてしまったんです。まぁ、観てわかりましたよ。まさに全てが中途半端な映画!眠たかったなぁ。だいたい、アンソニー・ホプキンスにアクションとかやらすなよ!無理だし、観てて辛いし、いくらなんでも掴み合いで若いテロリストに勝てっこないでしょ(苦笑)。ホテルの銃撃戦とかもいい加減だったなぁ(呆)。良かったのはトレバー・ラヴィンの音楽くらい・・・って、またかよ!えー、良かったのはテロリストが最後に発するアメリカへ向けてのセリフですね。監督はジョエル・シュマッカーですけど、一作一作が全くバラバラですねぇ。内容はもちろん、出来不出来もね(苦笑)
木曜1000円に釣られて『木曜組曲』を観に行ったら、20分前で長蛇の列で、ラ・セット前の通りはもう大騒ぎ!唖然としながらも冷静に標的を『テキサス・レンジャーズ』に変更。いやぁ、ヌルかったなぁ!この映画。平々凡々なストーリー&キャラに、退屈な演出。いやぁ、ヌルかった(爆)まぁ、ある程度、予想はしてましたけどね(苦笑)でも、久々に西部劇が観たかったんですよぉ。良かったのはトレバー・ラヴィンの音楽くらいですかね。それから個人的にはどーでもイイんですけど、レイチェル・リー・クック・・・口が曲がってましたよ(爆)
『恋愛中毒』等で、OL層に人気のあるらしい直木賞作家(『プラナリア』で受賞)山本文緒の原作『群青の夜の羽毛布』です。主演がヘタッピィな本上まなみですし、全く観る気はなかったのですが、監督があの『がんばっていきまっしょい』の磯村一路と聞いて、急遽行ってきました。レディースデイってコトもあったでしょうけど、噂に違わぬようで、観客の95%は女性でした(苦笑)。映画は全編を明暗の差のないライティングで覆って、どんよりした空気感を出すのには成功していますが・・・だから何?厳格な母親に抑圧されて生きてきた娘の自立の話。藤真利子演じる母親は、とても正気とは思えませんし、全編がうそ臭いエピソードの羅列で全く理解し難いストーリーでした。物語を作る為に、わざわざ現実離れした人たちを登場させるような手合いは苦手です。しかし相手役の鉄男君があの『ウォーター・ボーイズ』の玉木くん(アフロヘアで頭に火がボーボーの彼)だったんですねぇ。全くイイ男になっちゃって!このー(笑)
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