Deckard's Movie Diary index|past|will
高校生くらいの若者が「どうする?」「やっちまうしかナイだろ!」こんな会話の後に、徐にテーブルに置かれる一丁の銃。そして当たり前のように手にする。ハリウッド映画で何度か観た光景です。まぁ、銀行口座を作るだけでライフルがもらえる国ですから、銃なんて見慣れているだろうし、幼少の頃から家庭によっては手になじんでいるモノなのかもしれません(苦笑)。オフ会で「チャカ持って行ってもいいの?」な〜んて、可愛いモンですよ(爆)“こんなアメリカに誰がした?”『ボウリング・フォー・コロンバイン』です。個人的には何故にアメリカがこれだけの銃社会になってしまったのか?という部分をもう少し説明して欲しかったですし(開拓時代から、排除するべき相手から身を守る(恐怖観念)為のモノってコトなんでしょうけど・・・)、それに話が少し散らばり過ぎた感じもしますが、製作途中で新たな事件も勃発して、まさに進化するドキュメンタリーとして素晴らしい作品に仕上がっています!結局、アメリカが愛して止まないフロンティア・スピリットは脅迫観念と背中合わせになっているワケですね。そのように考えると、歴史がなく伝統のない国は自分達の拠り所が無いだけに、結果、誰も信頼出来ない!ましてや肌の色の違う奴なんて!というコトになるのでしょうか?ヘストンのよぼよぼの後ろ姿が象徴的しているように、アメリカという国は存在自体が怯えきったアルツハイマーみたいな国家なのかもしれません。ナンだか哀れだなぁ・・・・。それにしても!カナダという国がアレほどまでの『大いなる田舎天国』だなんて知りませんでした。羨ましいかも〜。また、ルイ・アームストロングの♪この素晴らしき世界♪にのせて描いた映像が『グッドモーニング・ベトナム』のバリー・レビンソンはリリカルなベトナム戦時下の米兵をバックにしたのに対して、この映画ではアメリカの殺戮の歴史がバック映像でした。映画作家とドキュメンタリー作家、マイケル・ムーアとの違いなんでしょうか?まぁキューブリックの『博士の異常な愛情』のラストを思い起させるシーンでもありますが・・・。個人的にこの映画の好きなところは、監督のマイケル・ムーアのキャラクターもなのかもしれませんが、取材する全ての対象(否定派、擁護派問わず)に愛情が感じられるところです。しか〜し!クソ評論家の木村奈保子は「それなりに意味があるが、分析力は各国比較の数字的説明にとどまる。生身のヘストンの不快な怒りの態度を映像にし、知名度を利用したかのような、作り手のあざとさが気になる」とかホザいてるんですけど、どーしてこういうアホな輩がいるんでしょうか?バカ丸出しじゃん!ぶっ殺されたい?(爆)
スルーしようかなぁ・・・と思っていた『ハリー・ポッターと秘密の部屋』。分ったコトは本を読んでいないオイラは元々の人間関係や名前をすっかり忘れていて、どもならん!ってコトです。まぁ、分っていたら面白かったのか?と言われれば、いいえ!面白くありません!とハッキリ答えますが(苦笑)。全編に渡り眠たかったです!最後の見せ場でも半分寝てました。相変わらず、あのゲームがどういうモノかワカリマセンし(爆)、魔法だから何でもアリなのは仕方ないにしろ、その魔法が全く面白くないし、ハリー・ポッターがやたらと疑われてしまうのもアホらしくて・・・。シリーズ2作目でこの映画がどういう類のモノかはわかりました(今頃かよー)原作を読んでいて、さらにその内容が大好きな子供向け映画というコトです。おそらく小生がこのシリーズを観に行くコトはないでしょう。というワケで、今回の失敗を踏まえて『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』には前作の予習をしてから行く事にした次第です。それにしてもドビーってウザイ!これからウザイ人を“ドビー”って呼ぶことにしました(苦笑)
予告編で思いっきり期待していた『ウェルカム!ヘヴン』。つまんねぇー!話しがわかんねぇー!もうズルズル!結局何がどうなってるの?つまりハリウッド的説明過多を省こうって演出なんだろうけど、いくらなんでも省略し過ぎだろ!だいたい、ペネロペとアブリルは彼に何をやろうとしてるんだ?アブリルはかろうじて分るけど(スッゲェしょっぼいけど!)、ペネロペなんて遊んでるだけだし、とにかく思いついたネタをほとんど放りっぱなしにした映画!出だしから10分くらいは良かったのにねぇ(爆)予告編のが100万倍面白い!おそらく、この監督って勘違いしてるんだと思う。お前なぁ、一本当たったからって巨匠になるには1億万年早ぇーよ!
ドリームワークスがリメイク権を買ったという韓国映画『猟奇的な彼女』。始まって直後の駅と電車内のシーンで、まずツカミはOK!チョン・ジヒョンの表情が最高ッス♪この女優さんは『イル・マーレ』ではまだぎこちなさがありましたが、今回はまっこと素晴らしい!話はただのコメディかと思わせといて、あにはからんや!(いまどき使わねぇー言葉)これがどうして、知らない間に色んなタネが蒔かれていて、いつのまにかホロリとさせられます。細部まで脚本を練りこんだ勝利でしょう。特に恋愛映画で良くあるパターンを逆手にとったエンディングは思わず手を叩いてしまう巧みさです。全体を見れば、ヌルいシーンやあざといシーンもありますが、そんなコトはどうでも良くなって、とにかく人に薦めたくなる素敵な映画でした。この映画はひょっとするとひょっとするかも・・・。あ、そうそう!相手役のチャ・テヒョンもいい味出してます。監督のクァク・ジョエンは恋愛映画の名手と言われてたようですが、しばらく干されていたみたいです。それにしても、見せ過ぎの予告編・・・・ぶっ殺されたい?
予告編を観たときに香港電影かと思った『アウトライブ』は韓国で大人気のコミックの映画化でした。無敵の剣の秘伝書「飛天神記」を巡る物語。セリフを極力少なくした演出は劇画チックで、まさにコミックを読んでるようでした。ストーリーもあちらこちらで観たことあるような分り易い展開ですし、登場人物もお決まりのキャラばかり出てきます。全編、ヌルい演出ですけど、まぁ、それなりに楽しめます。ところで、主役のジナを演じたシン・ヒョンジョンってかっこいいですかねぇ?いまいちワカラン。ヒロイン・ソルリを演じたキム・ヒソンは美人でしたけどね。因みにソルリの父親・タルガを演じた役者の顔は大魔神にそっくりでした。次は「十剣組」を主人公にした映画が観たいです。しかし、体から何で噴煙が出るんだ?
友人が既に「本年度No.1」と言って憚らない『西洋鏡/映画の夜明け』。一言で言えば中国版『ニュー・シネマ・パラダイス』。中国に初めて映画を持ち込んだ英国人(ジャレッド・ハリス)と、その映画に魅せられた中国人青年(シア・ユイ)の二人を中心に話しが進みます。ハッキリ言って、テンポは鈍いし、カット割りも変だし、演出は下手!それでもこの映画は観る価値があります。なぜならこの監督が「映画」を愛しているのが手に取るようにわかるから。つまり、演出の下手さは、いれ込むあまりの勇み足のようにも感じるんです。描きたい事がたくさんあって、上手く整理出来ない!みたいな。また、この映画に登場してくる全ての重要人物が、映画という発明品に新しい可能性を見出し、暖かい目で見守るストーリーも好感が持てました。監督は中国生まれでアメリカ育ちの女性監督アン・フー。それにしても、客席はガラガラだよー!で、なんで唾を吐いた手で握手するんですか?
つくづく思いますね。役者がいないよなぁ・・・ってコトで『壬生義士伝』。中井貴一演じる吉村貫一郎(たぶん架空の人物?)と佐藤浩市演じる新選組三番組長・剣豪斎藤一。対照的な二つのキャラクターを軸にテンポ良く物語は進みます。悪くないんですよ。途中までは(笑)そうなんですよ。とあるシーンで、もの凄〜くブレーキがかかっちゃいます。なんなんでしょ!このダラダラ引っ張る演出は!さっさと終えてればいいものを、あまりに間延びしちゃったんで、その前のストーリーを忘れそうになっちゃいました(爆) 全体的には良い話しなんですけどねぇ。しか〜し!佐藤浩市はどうなん?確かに中井貴一のが役得ですし、演じててやりがいもあるでしょう。実際上手いですしね。でも、それをしっかり受けてこそ!の役者ですからねぇ。相変わらずのワンパターン演技で、最後のセリフが生きないんです。もっと凄みが欲しいんですよ。あの『たそがれ清兵衛』の田中泯みたいにね。まぁ、これからも頑張って下さい。それにしても迫力のない新撰組だったなぁ。野村祐人が土方だって!(苦笑)中谷美紀のぬい役もミスキャストでがんす!あ、そうそう!村田雄浩がイイんですよ。久石譲の音楽は例によって上手いですよ〜ん。
今頃かよー!の『K−19』。コレ、いいじゃないですかぁー!オイラは好きですたい!ヒロイズムがどうなん?なんて意見もありますが、全然OK!でした。祖国への忠誠心と人間としての希望。それもある!これもわかる!行ったり来たりの心模様が好印象でした。ソビエトのあの頃の放射能に関する認識なんてあんなものだったんでしょう。観て損はなし!ただ、リーアム・ニーソンが持ち場を離れたシーンはちょっと納得出来ないなぁ。あのシーンは無い方がハリソンとの対立が生きると思うんですけどねぇ。で、結論は、やっぱ赤ワインだな!
エイドリアン・ラインの『運命の女』。話は、実に真っ当なよろめきドラマです。それ以上でも以下でもありません。よくある不倫ドラマ以上の展開を望むとがっかりしますので、その辺宜しくお願いします(笑)以上のコトを踏まえて、この映画は良く出来てますよー!エイドリアン・ラインの真骨頂とも言える空気感のあるカットが連発されてて、非常にレベルの高い職人芸を見せてくれます。匠の技みたいなモンでしょうか(笑)ラストの終り方もちょっとズルいですけど、ハリウッド映画では珍しいウェットなエンディングで好感色!しっかし・・・あの『リトル・ロマンス』のダイアン・レインがねぇ・・・・あの『アメリカン・ジゴロ』のリチャード・ギアがねぇ・・・・(苦笑)
織田裕二、久々の主演作は大森一樹監督の『T・R・Y』。そろそろ終りだなぁ・・・という時間までは(好)評価だな・・・って、思ってたのにぃ〜!映画史に残りそうなお笑い暗殺者の「赤眉」も許すし、この際ペテン師が本名を名乗るのも許す(許すんかいー!)だけんどもしかし!何だよ最後の蛇っ足ぶりはぁ〜!わざわざ織田裕二に見せ場を作ったとしか思えない御馬鹿なシーン!興醒めしたなぁ・・・。この手の映画(ペテン師系って、そんなのあるんかい!代表作は『スティング』とかね)としては話の運びは分り易いく丁寧だし、主人公・井沢と陸軍中将・東のやり取りも中々見せてくれます。ソレなのにねぇ!もっと洒落っぽく出来ないモンすかねぇ。織田裕二の演技もどうなん?あまりに大袈裟過ぎて・・・漫画みたい。
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