奴らの言い分 - 2004年03月04日(木) 男がドアをけたたましく叩く 女がヒステリックに叫ぶ 時間が頭の上から落ちてきている あらゆる不安にまわりを囲まれる 見知らぬ奴がいくつもの質問をする 奴が結局いいたいのは、 おいしい料理ができているからお前も食べろと いうことらしいが、その料理には微量の毒がいれられている いずれは毒がまわって、欲望を消滅させる 何かと起こっていないことが起こる 新聞やテレビはおしゃべりでうわさ好き すべてを置き去りにして 戦いはとても静かに そして おだやかに 進められていく - それぞれの場所 - 2004年02月29日(日) 目の前に並べられた名もわからぬ 食べ物を口に運び、 いくつかの話をし、 アルコールを水のようにノドに 流し込む それらの一定の行為をこなす 時間は過ぎる 少し陽気に笑ったりもする 少し驚いたりもする たくさんの展示されたコミュニケーションは 何かしら意味があるというのは嘘 壊すにはあまりに残酷なもの 泣き顔はみたくないから - バルコニーで - 2004年02月24日(火) 夢を見る力をなくしてしまうことがある どうしたらいいか、 いろんなことをしようとするが、 生活の魔法のレシピによる調合は そううまくはいかない こう考えよう ここは遠い南の海だ じっとバルコニーでハンモックでゆられ、 海を眺めよう おだやかな気持ちで、待とうじゃないか いつか海の色が変わるかもしれない 何かが海を越えてやってくるかもしれない そんな静かな忍耐が必要なことがある -
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