独り言
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2005年07月05日(火) 童話/原案98-D

道化師は街角の人気者
今日も多くの見物人が集まっています

陽気な音楽にあわせて道化師は次々と芸を披露し
その度に大きな暖かい笑い声が街を彩ります


しばらくたった頃
一人の少女が道化師の元へ駆け寄り
こう言いました

「ねぇおじちゃん。その仮面の下のお顔を見せて!」


道化師は困りました

なぜなら彼の顔には鼻が無く
肌は魚の鱗の様に爛れていたからです


でも道化師は勇気を出して仮面を取りました



…その日から街の角で笑い声を耳にすることはなくなりましたが
道化師は変わらず毎日芸を続けましたとさ


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