それはあたしの勤めてた会社の先輩。
今、あたし達は付き合って１０ヶ月ぐらい。
結婚する事になって１ヶ月ぐらい。
その間、うちの両親には何度も会ってたけど、彼がバツイチだと両親が知ったのは最近。
あたしルールなんだが、付き合って３ヶ月続いたら親に紹介するってルールがある。
一区切りな時かなと。
勝手に思ってるだけなんだけど。
悦司くんも例外ではなく３ヶ月たったときに親に紹介した。
その時に、悦司くんがバツイチであることをカミングアウトしようって話を二人でしてた。
が！
先輩が社内恋愛で同じくバツイチの人と付き合ってたのだが、その先輩に言われる。
「まず、人柄見てもらった方がいいで。あたし何もかも全部正直に言うのがいいって思って言うたら今しんどいもん…」
ちょうど、そのバツイチの彼と結婚に向けて式場だなんだと先輩が忙しくしていた時だった。
親が古いタイプの方だったらしく、相当苦労していたらしい。
そうか…人柄は必ず気に入ってもらえるだろうから、まずそこからせめていこう。
って事になり、それから諸事情があってやっと５月に入ってカミングアウト出来た。
先輩の一言のおかげで、今あたし達は反対される事もなく結婚への道を歩き出した。
先輩のいる会社には短大を卒業してから２７まで勤めた。
先輩や上司のおかげで今のあたしがいるって言っても過言ではない程いろいろ教えてもらった。
あたしが４年付き合った彼氏と別れた時、恥ずかしい話会社でその先輩の顔を見た途端わんわん泣いてしまった時も、ずっと慰めてくれた。
今でもとっても尊敬している先輩だ。
幸せになって欲しかった。
嬉しそうに「何もしてくれへんねん。大変やねん。さやちゃんも結婚する事になったら頑張りや！」って言う先輩。
その婚約者に裏切りにも等しい行為を受けた。
去年の大晦日の日、先輩からのメールが来る。
「さやちゃん、元気？私は結婚やめました。
って言うか彼氏とも別れました。
辞めるって言ってたけど、これからも今の会社で頑張っていきます。
さやちゃんは彼氏と仲良くやってる？
ほんと心配してるんだよ。」
頭の中が？？？で一杯になって、即電話。
先輩の話では、結納をする前日になって彼氏が「やっぱり結婚したくない」って言い出したとの事。
付き合った最初はそんなつもりじゃなかったとかなんとか…
それを聞いてすぐ家に向かって話をしたけど彼の決心は変わらなかった事。
結局、正式に先輩の両親へ彼からの話はなかったとの事。
いいのか悪いのか、先輩の後任が中々決まらなかったのもあって、結局退職せずにこれからも今の会社に勤める事。
淡々と話す先輩。
辛いはずなのにそれでもあたしが彼氏と仲良くやっているのかを心配する先輩。
本当ならあたしと電話した当時もショックだったはず。
軽い感じで、今はもう落ち着いたからメールしたんだよ。って言う先輩の代わりにあたしは「なにそれー！むかつく！おかしいやん。人をばかにしすぎやわ」ってありきたりな言葉を吐き出す事しか出来なかった。
今回、結婚が決まりその先輩にまず最初に連絡したかった。
でも、迷ってしまった。
１週間考えて、メールで報告をした。
やっぱりとっても喜んでくれた。
変な気なんか回さず、まず先輩に報告すればよかった。
ごめんなさい。
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来週、検診ついでに会社を休むので先輩とランチをしに行きます。
少しでも、あたしのこの図太さを分けてあげられたらいいなーとか思ってます。
++ 2004年06月08日(火) ++ |