わんぱくルンバの冒険日記

2003年07月03日(木) 星に願いを

 今年ももうすぐ七夕がやってくる。
 保育園にお迎えに行くと笹飾りが出ていた。短冊を一人2枚ずつ書いて飾るとのこと。お迎え時間が遅かったので、家に持ち帰って書いてきてくださいと言われているそばから、短冊を書いているお兄ちゃんお姉ちゃんがうらやましくなったルンバ、短冊を手にそちらのコーナーに走っていってしまった。

「雨が降りそうだし、保育園もうすぐ終わっちゃうから、帰ろう。おうちで書こう」
 そう言っても、いま書くと言ってきかない。
 しょうがないので、その場で書くことに。

 絵も満足に描けないルンバ、1枚は自分で書くという。油性マジックのフタを取ると、「オムライス〜」と言いながら、小さな楕円ぽいものを何個も何個も書き始めた。オムライスというか、米粒の集団というか、虫の軍団というか、なんだかよくわからないことになっているけれど、本人はいたって真剣。あっという間に片面を楕円で埋め尽くしてしまった。

 ひととおり書くと、
「ママも書いて」。
「お願いごと、何にしようか。何をお願いしたい?」
 と聞いてみると、
「オムライス!」。
 何が何でもオムライスを書けという。仕方ないのでオムライスの絵を描いて、
「で、お願いごとは…?」
「オムライス!」
 …………。

 時間も押していたので、今年のルンバの願いは「オムライスが食べたいな」に決定。ルンバの名前を書いて、
「さあ、飾ろう」。
 飾る前に、ルンバが書いた短冊にも名前を書かなければならない。私が名前を書こうとすると、自分の作品に手を加えられたくないのか、ルンバは断固拒否。早く飾れと言う。でも名前を書かずに飾るわけにいかないし…と思い、ルンバがよそ見をした隙にサッと名前を書いたら、もう大変。

「イヤーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
 ルンバの泣き声が、保育園中に響き渡った。号泣である。相当イヤだったらしい。
 平謝りをして一生懸命なだめたが、なかなか泣きやまない。

 とにかく短冊を飾ろうと言い聞かせ、まだ泣いているルンバを抱くと、高いところにつけろと言う。ルンバの納得する場所に2枚結わえてやると、ようやく気を取り直して、
「わーい、うれしい、うれしい、やったやったー!」
 と飛び跳ねていた。

 さて、帰途。
 ルンバはまだ「オムライス」を連呼し続けていた。
「きょうは、オムライス?」
 としつこく聞いてくる。
「今日はカボチャのチュルチュル(スパゲティ)にしようと思ってるんだけど…」
「ヤダ! オムライス!」
 どうしても食べると言って聞かないので、急きょメニュー変更することに。

 というわけで、ルンバの七夕の願いごとは、すでに今日、叶ってしまいました。ううむぅ…。


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