映画めも - 2009年06月24日(水) 『アンジェラの灰』 アイルランドが舞台の、名監督アラン・パーカーの映画。 貧乏なアイルランドの労働者階級の中でも、貧乏な家庭が舞台になっている。 父親がプライドが高く、仕事を探してくるが、つまらない仕事しか見つからず、一日でやめて帰ってきてしまう。 もし数日働いたとしても、お金を手にすると、その足ですぐに酒場に行ってお金が酒に消えてしまう。 子供はどんどん出来るが余りに貧乏なので片っ端から死んでいく。 そのなかでも主人公の次男はしぶとく生き残り、学校を出てから、すぐに郵便配達の仕事にありつき、配達先である業突く張りの金貸しのおばあさんの死に出会い、おばあさんのお金を手にしてこの町から脱出するめどがつく。 主人公がニューヨークに旅立って物語が終わる。 映画の風景が、雨が多くてとても寒そうで、貧乏感を更に深めてくれる。 『マックQ』 スペースシャトルで宇宙に行って危険な目に合って帰ってくると言うテレビ映画。 はらはらドキドキで面白いけれどもテーマは何も無い。 『敬愛なるベートーベン』 ベートーベンが第九を作曲する晩年にだけ焦点を絞った作品。 一人の音楽大学を出た女性が作曲を手伝うことで第九が完成するが、ベートーベンは耳が聞こえないので、その女性が壇上の観客に見えないところで指揮をしてベートーベンがそれを見て指揮をすることで、第九の初演は大成功するシーンは圧巻である。 映画としては、モーツァルトを描いた『アマデウス』など比べてしまうと、ずいぶん小品だなというイメージだけれど、一見の価値はあると思う。 献身的に作曲を手伝う女性の姿が、非常に可愛らしく美しい。 『ミュンヘン』 スピルバーグ監督の、ユダヤ人を題材にした、実話を基にした映画。 ミュンヘンオリンピックに出場するイスラエルの選手がミュンヘンの選手村でアラブ人に殺されてしまう。 イスラエルの殺し屋が、選手を殺したアラブ人を追いかけ一人ずつ暗殺してゆくと言う話。 おそらく日本人にはよくわからない映画だと思う。 なぜそこまでして報復しなければならないのか? お互いに報復をし合って、さらに報復を呼んでしまっているのは、本人たちもよくわかっているのに、報復せずにはいられない。 身内が殺されるんだから、報復したいと言う気持ちはわかるけれども、あそこまで執拗に報復する民族はおそらくいないと思う。 それがいったいどこにあるのか? 本人たちはよくわかっているんだろうけれど、それは映画では余り表現されていない。 -
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