★悠悠自適な日記☆
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劇団鹿殺しの「さよなら」を観劇してきました。 場所は阪急梅田駅から5分くらいのところにあるカラビンカという建物でありました。もうなっつーか、劇場というより小屋です(笑)。客席を除けば家族4人がぎりぎりで花見できるくらいのスペースしかありません。舞台装置かなんなのかわからない砂袋やタイヤなんかが積まれていて、ホンマに芝居できるんか!?っていう場所でした。
ところが、その狭さと汚さが(失礼)がすごく世界観が表れててよかったのです。物語は戦争モノで、二等兵(i_gardenの森健太郎氏)が慰安婦と恋に落ちるという、テーマ的にはこれまでに見ないくらいドロドロしなのですが、その、実際あまり公にされていない世界にすごく現実味があって深みがありました。レジャーシート1枚分の広さの舞台の中に私はどこまでも広がる青い海と赤い海を見ました。
前田 「明日モ自分ハ弾丸ガ飛ビ交フ中生キテユクノダロウケレド死ニタクハナイノデアリマス。死ヌコトハ怖ヒノデアリマス。生キテ帰リソシテあなたニオハヨウト一言声ヲカケテ頂キタイノデアリマス。タダ自分ハ生キテあなたノソノ笑顔ヲ見テイタイノデアリマス…。」
このセリフを聞いて、役者さん(森さんです)の顔を見て、本当に涙が出てきました。いや、出てきてた涙が止まってしまうくらいすごいパワーがありました。セリフにこんなに圧倒されたのは久しぶりです。小劇団の同じ劇団の芝居ばかり観ていると「知っている役者さんがあの役をやっている」っていう見方をしてしまって物語の世界にイマイチ入り込めず感情移入できなくなってしまうこともあるのですが今回は(今回も)本当に森さんではなく前田二等兵を見ていました。前田二等兵の顔、忘れられません。やはり森さんはすごい役者さんです。ズバ抜けてすごいです。尊敬します。
「お国のために行って来ます」なんて唱えていても、やっぱり本当は死にたくなくて、カッコ悪くジタバタあがいていて…。でもそのカッコ悪さがカッコイイと私は思いました。またもや自分の作っているお芝居の欠点を浮き彫りにされた気がして悔しく思います。いや、足りないモノが分かってしまった以上は補っていくつもりですが…。前回にも書いたように私は戦争の話が大っ嫌いだけど、嫌いながら最後までドキドキしながら観劇することができました。
私もそんなお芝居作りがしたいです。期末考査が終わったらやらかすつもりです。はやく終われ期末!!
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