夢見る汗牛充棟
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2003年03月10日(月) |
『転生』貫井徳郎(幻冬舎) |
『転生』貫井徳郎(幻冬舎文庫) 彼女に心惹かれるのは、他人の記憶?
『慟哭』が面白かったので、他作品にも手を出してみる。 (粗筋だけ見た時は、北条司の『エンジェルハート』か? と思いました。
アレは、わしの愛する香ちゃんを亡き者にしたとんちき。 市中引き回しの上打ち首。獄門。(私見) 香ちゃんが出てるの?と思って1冊買ってしまった己が憎い。 書店は1冊立ち読み可にしておくべきです。
テーマは興味あるし。面白く読めた。 私は、最後辺りで少し置いてけぼりでしたけど。
『一つの命を誰か一人を【選抜】して与える』作業、は善悪を どーにも越えた部分にあり、おいそれと答えを出せるものでなく 神はおらず、マザーコンピューターに管理された世界でもなく、 人である身が、行う限り、不透明で、誰かが不審を覚えるだろうと。 難しい話だよな。
心臓に限らず、移植に関しては、勿論素晴らしい技術だと思う。 でも、それがどんなに一般化しても、それを行わず、誰かを助けない者を 人情に欠けるロクデモない人だと非難する社会になって欲しくないと思う。
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