夢見る汗牛充棟
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2007年09月20日(木) 赤き死の訪れ ポール・ドハティー

古賀弥生:訳

創元推理文庫

アセルスタン修道士シリーズ二作目。

購入。読了。

面白かった。もう序章、書き出しからわくわくした。
すごく好みに合うのでたまらんかったです。


ジョン卿、相変わらずっていうより前作以上に飲んだくれてました。
アセルスタンさんの苦労がしのばれます。ほろり。
悩みがあるのはわかるけどお酒はほどほどにねって思います。
各自の抱える【個人的問題】ってやつもなかなか深刻で、
事件が解決しないんじゃないかとちょっとどきどきした。

「どうして夕日はいつも赤いんだろう?」
というジョン卿の問いにアセルスタン修道士答えて曰く。

「ある説によると――太陽が地獄に沈むからだそうですが、
そんなのは迷信だと思いますよ」

アセルスタン修道士の生きている時代は、西暦1377年で
コペルニクスはまだ生まれてもいないのですねぇ。
地球がど真ん中にあって、周りを太陽や他の星が回っている
そんな世界に彼らは生きているわけで。

そんななかでアセルスタンさんの冷静さを際立たせる台詞
だなぁと思いました。

ジョン卿が抱える個人的問題ってやつは解決したみたいで
次回からはお酒を控えた彼に会えるかもしれないと思うと
かなり楽しみです。

そして、医者、カムバーック!!! と強く思った。
必要だよ、あの人。




今月は、アセルスタン修道士のほかに、尼僧フェデルマシリーズの
二作目も発売ですよ。創元推理文庫万歳〜。待ち遠しいです。


恵 |MAIL