白い月が、笑っていた。坂の途中、立ち尽くす。ほんのわずかな仕草に、のぞみを繋ぐ。あっけないひと言に、自分でも可笑しいくらいに傷ついて。それでも懲りずに、繰り返してしまう。情けなくて、呆れ果てて。二人を目指す、旅に出よう。河よりも長く、緩やかに……。