「隙 間」

2005年09月05日(月) 追い掛ける背中

過去の自分が、淋しげな眼差しでボクを見ている。
ボクはボクの背中を追い掛けながら、足を早めてゆく。
時折背中を振り返りながら、ボクはボクを追い掛けながら、ボクを置き去りにする。
追い掛ける背中はひとつきり。
置き去ってゆくボクは、時の数だけ増えてゆく。
振り返らない。
きっと、キリが無い……。
淋しげに見えるのは、今が違うから……。
追い掛けるのは、今それが見えるから……。
捨ててしまうんじゃない、置いてゆくだけ。
忘れ去るんじゃない、ただ見ないだけ。
いつも背中を感じながら、追い掛けるだけ……。


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