「隙 間」

2005年09月28日(水) 文芸批評?

久し振りに、そう、それこそ何年ぶりかに、現代モノの文庫を読んだ。
一応、直木賞やら色んな賞を受賞してきた作家さんの作品。
今までは、名古屋の真友にまんまと嵌められた?栗本薫さんやら京極夏彦さんやら、ちょっと特徴的な作品に、それこそまんまと思うつぼのように、ずっぷりと嵌まって、それ以外……いや、リングや螺旋の鈴木光司さんもか、は進んで読んでみようとは思っていなかった。
勿論、昔は読んでた。小中学校かな?赤川次郎さんの「三毛猫シリーズ」を姉に借りて、文庫本の手軽さに惹かれ、高校大学頃に田中芳樹さんのクセに気付かずに、しばらく読んでたけど。やはり、クセに気付いて、以来読むのをやめてしまっていた。
そのクセがまさに曲者だった。
シリーズの連載がまず滞りやすい。「お、やっと出たか」と思うと、前巻からはや数年経っていたり……。売れっ子さんだから、いろんな作品書いてて大変なんだろう、とは思いつつも、僕の中であっさり「プツン」と糸が切れた音がした。
それに、よくよく考えると修飾が長い、回りくどい、と感じるようになってしまったのが原因だろう。
今のしゃべり方が回りくどかったりするのは、これの影響でしょう。(笑)
栗本さんなんか、幾つも同時進行してたり、舞台だ何だと駆け回っているのに、小説でだよ? 月間で出したり、隔月が当たり前で、一つのシリーズを何十年も書きつづけている。本編で全103巻! 外伝が20巻! かれこれ23年間たった一人で書き続けている! この記録はギネス申請中だったかな、たしか。違ったっけ。
もとい。
で、本のブローカーたる真友が名古屋に発って以来、問屋の無い商店は開店休業。
地道に中国歴史書に手を出して、食いつなぐ。「封神演義」「三国志」「反三国志」「水滸伝」「西遊記」「十八史略」「史記」「荘子」、他に「マクベス」「オセロウ」「リア王」「レ・ミゼラブル」。「日本書紀」「古事記」「遠野物語」……は、途中挫折したっけ。この羅列って、過去の文学作品だら外れは無いだろう、という安直な選び方が眼につくね。
そう、当たり外れ。それを避けてベストセラーなんて、流行ものの、時間が経てば「そんな本あったっけ?」となりうる可能性があるものには手を出さずにいた。
気が付けば、最近の一般的な文調ってどんなのかが、思い出せずにいた。これはやばいと、冒険してみた。
来月ロードショーの映画の原作だった。
感想は……
きっと、馴れれば、うん……。
映画は、キャストが小泉今日子だし鈴木杏だし板尾創路だしソニンも出るし。
監督さんがちょっと問題起こしちゃったけどね。
それに、全く関係無いけど、テレビで京極夏彦さん曰く、「原作と映画は別物。作家自身、自分のものだと思っていない」ものだったりするから、重みのある、考えさせられる作品になってると思う……。
もっと色んな作家さんを読みふけってみよう……。


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