| 2006年05月14日(日) |
エンジェル、幸福な遊戯 |
まずは、石田衣良著「エンジェル」を読んだ。 前回読んだ石田作品は「LAST」という短編集だった。その作品を読んだ限りでは、いわゆる売れっ子作家(微妙な表現かもしれないけれど)の作品だった気がして次は別に急がなくてもいいか、と思っていた。 会社の同期にふと、「石田作品としては、らしくないかも……」と勧められた。 翌日、ふと立ち寄った本屋で、パタッと「目が合った」。 本屋の文庫のコーナーで見てみて欲しい。棚の平台の部分に並べられている本の数々は、いわゆる売れ筋作品や売れ筋作家の代表作品が表紙を向けて並べられている。 石田衣良作品というと、だいたいが「IWGP(池袋ウェストゲートパーク)」シリーズ作品が平台に並べられている。テレビドラマ化された人気作品でもあるのだから当然かもしれない。 そんななか、平台ではない普通の棚の背表紙で、ハタ、と目が止まった。 「エンジェル 石田衣良」 読みかけのがまだあるけれど、これは目が離せない……レジに持ってゆく。 ……二日で読んでしまった。 確かに、「LAST」の時とは違う満足感。最後のスピード感が素晴らしかった。 この本を紹介してくれた同期よ、ありがとう!
さて、読みかけの本というのもその直前に読みきった。 角田光代著「幸福な遊戯」 角田作品は不思議だ。特にこれといった感動があるわけでもない。教訓じみたものがあるわけでもない。読み終わると、淡々とした読後感を感じる。 でも、何故かまた角田作品を手にとってしまう。 何か自分の中で確かめたい、という気持ちになる。 何故、角田作品を手にしてしまうのか? 今回、その答えは見つからなかった。 でも、きっとまた手にしてしまうだろう。 日常すぎる作品なのかもしれない。 わからない。 でも、これだけは感じる。 マニアックなファン心理、のようなものなのかもしれない。 誰でも知ってる超有名な作品を書いているわけではないかもしれない。自分達だけが知っている優越感。他の誰かに知られていってしまうのは、嬉しいけれど寂しい気持ちになってしまうようなもの。
本一冊を読むと、その物語の中の世界という別の人生を送ってしまったかのような錯覚に陥る。一つの別の人生を送り、また今の自分の人生に舞い戻ってくる。 やっぱり本は、いい。 いつか自分も誰かにそんな何かを与えられるものを作れたら、どれだけ素晴らしいだろう……。 そんな日に向けて、また一日を過ごそう。
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