「隙 間」

2007年07月18日(水) 諸氏に脱帽

夜の不忍池を歩く。
上野夏祭りと称して、夜の骨董市が催されている。蓮池をぐるりと回り弁天島を抜ける。
提灯が連なる下をこうして歩いているのが不思議に思える。

無職の時分は除き、仕事といえば帰りは日付が変わる頃、というのが当たり前であり、さもすれば日の出ということすらままあることだった。
そうなる己の不甲斐なさと、その過ちを省みることで、その仕事に対して己の命さえも賭けうるか否か、という分別の具合を知ることができたのだから、よき経験であった。

今このような過ごし方ができるのは、ひどく贅沢であり、また長くは続かぬであろうことは予測がついている。
であればこれにうつつを抜かし存分に堪能すべきやもしれないが、そうもいかぬ。

体は一つしかなく、日は一日しかない。

私は世の、父であり夫である男子と母であり妻である女子に、感服する。
皆は日を一日の中で、己だけでなく二役も三役も、こなしているのだから。

自然、そうせざるを得ないもの。

と、のたまうなかれ。
それが既に感服に値する。

いつでも投げ出してしまえる二役目にさえ、息咳き切らせているのだ。

父でも夫でもないにも関わらず、である。

諸氏に脱帽である。


 < 過去  INDEX  未来 >


竹 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加