全く練習というものをせずに、ただ教室へ行き、椅子に座り、先生の隣でピアノを弾く。というような不届きなことを15歳から18歳までの約3年間やりました。先生は3年間何も言わずに「ではまた来週」と言っていた。この3年間を無駄かと問われれば「まぁ無駄でした」と答えてもいいかもしれない。けれど目的も意味も成果もなく何かを続けたというのは、それはそれで味わい深い。あと僕の白い手に対する執着は先生の手が原型であったことも感慨深い。