くじら浜
 夢使い







風になれ    2001年11月18日(日)

11月17日 河島英五 追悼イベント


会場に入るなり すっかり記憶の底に忘れ去られたメロディーが流れていた。
「 風になれ 」
英五のあの激しい叫びにも似た独特の声ではなく 優しく哀しく透明な声。
もう死んでしまったからそう聞えるのだろうか
いや ここにいるみんなが同じ想いでこの声を聞いているのだろう。

激しく優しく 走り続けて ときに振り向いて
泣いて 叫んで ほほえんで

すべての英五がそこにいた。


その瞬間だれもがこみ上げてきただろう。
娘のアナムは父親そっくりで
笑いながら 父英五の想い出話を始めた。

「父はいつも家ではギターやピアノでビートルズを唄ってたんや、
だから“イエスタディー”や“ヘイ ジュード”は父の歌だと思っていた(笑)」
「ある日 給食の時間に“イエスタディー”が流れた。
あ!これ父ちゃんの歌やでぇ〜 って(笑)、、
みんな アナムうっそつきや〜 って思てたんやろなあ」


アナム&マキが歌い出す、
アコースティックギターをがに股で弾き
ハーモニカを吹く姿も父親そっくり。


そして河島英五主演の幻の名作「トラブルマン・笑うと殺すぞ!」が上映される。
監督が英五のライブで『石仏』を聴き、主演はこの男しかいない!
と、強引に口説きおとしたらしい。

22年前に上映されたこの映画
そのときは見逃したがまさかこういう形で観ることになるとは

22年前
英五26歳

ヘタクソな演技
棒読み台詞
かたい動き
三流映画

すべての英五がそこにいる

「風になれ」
「孤独の叫び」
「なにかいいことないかな」

そべての英五がそこにいる

英五はみんなのなかに生きている





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