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リンダリンダ 2006年11月21日(火)
昔は夏一筋の夏大好き人間だった。 でも歳を重ねる毎に冬が好きになってくる。 というか、ここ2・3年位でいつの間にか冬が好きになっていた。
夏の生命力に満ちた太陽や大地とその匂い、エネルギッシュな草樹の青さ、ギトギトとしつこく肌にまとわりつく空気やたっぷりとかく汗、走りぬける激しい雨と打ち寄せる波の音。そんな躍動する夏はもちろん今でも好きだが、冬に見上げる月や静かに焼けていく朝の低い空、雪の日に確かに聴こえるあの音、突き刺すような寒さや師走の枯葉を焼く匂い、そんな静かな冬はもっと好きだ。
夏にあれほどイノチが躍動するのは、きっと冬の下で静かに静かにゆっくりと、でも力強くイノチのエネルギーを蓄えているからなのだろう。
真夏に咲く向日葵が大きな花を付け、真っ直ぐに天を目指している姿は美しく、そして感動すらする。その向日葵の根っこから繋がる大地は、冬の間に雪融け水をたっぷり吸い込み、冬の静かな陽射しを浴び、落ちた枯葉やもぐった微生物たちが肥やしとなって、静かに静かにゆっくりと力強く向日葵のイノチを育てている。
目に見える美しさが夏ならば、 冬は気高く力強く優しい美しさだ。
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