くじら浜
 夢使い







井戸の中 ��   2009年11月18日(水)

見下ろすと果てしなく深く暗く、まるで吸い込まれるような巨大な穴を、ふたりは息を呑んで覗いていた。
雑草の生い茂る裏山の中ほどにある、竹柵でかこまれた古びた井戸を、ぼくとナナは毎日まいにち飽きもせずに覗きに通っていた。
ねぇ、あの水のしたはどうなってるの?
ひとつ年下のナナはいつもぼくに質問ばかりしてくる。
あの水の下は空とつながってるんだ。
その巨大な穴のずっとずっと奥のほうには、溜まっている水の表面がそこだけ白く光に反射され、そして覗き込むふたりの顔を、また逆に照らしていた。






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