白虎草紙
『遙か』の白虎組についての四方山話、SSなどです。

2005年07月14日(木) A little by little.

 
最近拾った言葉より。

「どうすれば、この本は深いとか深くないとかわかるようになるのですか」
 ふぉっふぉっふぉっと彼女は笑った。そして編物をやめて、私の片手を綿入れのようにふくよかな自分の両手ではさんで、言った。
「いい音楽をきいたり、本をたくさん読んだり、いい絵をみたり。そのうちにだんだん」A little by little. というのを、彼女は、ア リーテル バイ リーテルとつよいドイツなまりで発音した。


須賀敦子 文春文庫「ヴェネツィアの宿」 p65 p/b文藝春秋


ぎっしりと中身の詰まった、美しい文を書く、須賀さんの本を読んでいて、出会った言葉です。
こういうことを、教えてくれる、先生に会えたらその後が随分変わるのだと思う。

以前、アイドルの女の子が、詩の盗作をしたという話がありましたが、そのとき、
「言葉が出ないならあせらなくてもいいよ〜。
詩のことは一度忘れて普通にのびのび楽しく暮らしたらいいんじゃないかなあ」と思ったことでした。

あと、もっと前の段階で出す側も気づかないといけなかろうと。
有名な方の詩であったのはもちろん、
普段、彼女が語る言葉などを聞いていれば、その詩が本当に彼女から出るのか、気づく部分はあっただろうと思うので…


そしてビリー・ジョエルが云っていた言葉。

「『ミュージシャンになりたいけれど迷っているんです。
先に大学を出たほうがいいかも知れないし、
就職も心配だし…』
そういう学生が多くいるけれど。
そんな風に迷っているなら、なることはお勧めしない。
本当のミュージシャンなら、もう曲を書かずにはいられないものだから」
 
 
 
 


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