白虎草紙
『遙か』の白虎組についての四方山話、SSなどです。

2005年10月02日(日) あのひとたちが来て



ボケボケ画像ですみません、宝物をゲットしました。

『あのひとが来て』刊行記念のイベントに行ってまいりました。

『あのひとが来て』は、銅板画家・山本容子さん、詩人・谷川俊太郎さん、
作曲家・谷川賢作さんの合同企画本で、
イベントには山本容子さんと谷川俊太郎さんが来場。

短時間ながらも密度の濃い、和やかで素敵なトークや、
谷川さんによる詩の生の朗読、そしてサイン会という内容で、
最中も終わった後もほわああんとした幸せな気分に
包まれておりました。

昨日、ちょっと熱を出してしまった自分は、
ぎりぎりまで出かけるのをやめようかと迷ったのですが、
けれど頭の中で何かが「それでも行け!行くんだ〜!」と
熱くプッシュしていたため、
その直感を信じて外出。

今、そこで聞いた言葉、感動した言葉、
それらが大きな支えになり、
「がんばるぞ〜」と元気になっております。

いろいろと貴重なことを教えられたのですが。
一番心に残ったのは山本容子さんのこの言葉でした。


「銅板画では、左右逆さま、鏡面状態でイラストを描きますが。

その銅板画家を30年やっていると、日常にこうして見るものも、
自然に頭に逆さまの景色が同時に浮かびます。

字も、同じく鏡面状態に書けるので、この本の詩も楽譜もみんな
そうして逆さまに手書きで書いたものです。

さすがに、逆さまで文字や楽譜や音符を描くのは、
普通よりゆっくりとなるのですが。

けれど、このゆっくりと描くこと、それが創作に
非常にいいのです。

ゆっくり描くうちに、頭がその文字や絵や音符から
勝手に妄想を……いえ(笑)、想像をどんどんと広げて行くのです。

(この、「妄想」と言ってからご自身でちょっと笑われ、
言い換えられたところがすごくおかしかったです(笑)
本当のところは「想像」でなく「妄想」なのでしょう…(笑))


ゆっくりゆっくりと描く、その状態が創作に不可欠なのです。」




また、谷川俊太郎さんは詩の朗読に力を入れられている
ことでも有名なのですが、
昨日初めて生のその詩(「あのひとが来て」)を聞き、
思わず涙ぐんでしまいました。

俳優が演技するようでなく、むしろ淡々とお読みになったのに…

すーっとその世界に入ってゆき、
そこで風景を見ていました。


「私は詩をただそこに存在させたいだけだ、
石ころのように、
草花のように、」
(『あのひとが来て』p83 p/bマガジンハウス)


その、言葉のまま、彼はただそれを私たちに
見せてくれたのでした。
 
 
 
 


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